「スーサン - クール・スーサン」さん 〜サイト消滅していた!
表題では何のことか全然わからないと思いますが、「スーサン - クール・スーサン」のサイトがなくなっていることに気づきました。このサイトは個人管理のサイトです。著者の本名はまったく知りませんが、医師であると同時に文芸や美術・音楽などの芸術に通じた非常に博識な方です。特に優れていたのが、第二次大戦後を中心に医療で起こったさまざまな事件や事故の紹介です。それぞれについて非常に詳しくかつ正確に記載されており、相当に能力が高い方だと思っていました。ご自分の考え方も簡潔に書かれており、ひとかどの見識をお持ちです。お年は今ご存命なら80歳前後と思いますが、新しいことにも理解を示されています。日本で初めてノーベル生理学・医学賞を受賞した利根川進氏(と言ったって、日本人の受賞者はあと本庶佑氏のみですが)の業績についても、しろうとにはわかりにくい内容(免疫に関連する遺伝子の自然改変)を正確にわかりやすく紹介しています。感染症については特に造詣が深い先生ですが医学全般に通じており、単なる町医者とは到底思えません。おそらく何処かの大学医学部で教授を勤めあげたのだろうと思いますが、ご自分の個人的な経験についてはまったく触れてないので、何処のどなたなのか想像がつきません。
さて昨日半年ぶりくらいにこのサイトを開こうとしてアクセスしたら、
アクセスしようとしているサイトを見つけられません
www.cool-susan.com という名前のサーバーに接続できません。
と出てしまいました。あれ?もしかして消滅?と思って、「スーサン - クール・スーサン」でググってもまったくヒットしませんでした。もしかしてキャッシュが残っているかなと、FirefoxからGoogleクロームに移して調べると何とかまだ残っています。割と最近消えたのでしょう。今慌ててキャッシュに残っている項目を収集していますが、何せ厖大な数なので全部は無理でしょう。一応自分に興味がある医学方面を中心に集めています。今調べ始めて「クール・スーザン」でなくて「クール・スーサン」であることを初めて知りました。すーさん?鈴木先生なのかな?背景の使い方からみて、オードリーヘップバーンがとてもお好きなようです。自己紹介の写真は「孤独のメス」出演時の加藤剛でしょう(岩下健医師役)。
記事の更新はこの10年ほどなかったと記憶します。おそらく死去されてしまったのでしょう。もう連絡先自体がわからないのでお断りできませんが(サイト記載のyahooメールに送っても不着リターン)、後世に残しておくべき重要と思う事項は追々紹介していきたいと思います。私も自分のブログを個人サイトに移したいと前から思っていたのですが、いつか自分も死にます。もし突然に死んでしまったらサーバ契約更改できずにスーサンさんみたいにサイトが突然消滅してしまうでないかと気づきました。しかし、だからといって今のムラゴンにしたっていつまで保つかわかりません。私が書く駄文など著作権うんぬんなどどうだっていい。何処かの誰かが見てもし「おもしろい」と思ったら、どんどん転載して読み継いでほしいと思います。
手始めにスーサンさんの「世界に誇る日本の医師の部屋へようこそ」を転載します。
世界に誇る日本の医師の部屋へようこそ
はじめに
現在の日本人が失っているものは、相手を思う気持ちであり、愛情であり、誇りである。そして正しいと信じて行動する勇気である。かつての日本人はこれらを 自然に身につけていた。そして政治、経済、教育、文化において数多くの偉人たちがいた。当時の民衆は彼らの成功をマニュアルとして学ぶのではなく、彼らの 凛とした生き方そのものを手本としていた。
現在、日本人の品性は低下し、日本の社会、教育、人間性は確実に悪くなっているように思える。またそれと平行するかのように、日本の医療もあまり評判が良くない。
医療にとって大切なことは今も昔も変わりはない。医療における基本はただひとつである。それは苦しんでいる患者を助けようとする気持ちであり、他人への愛情である。それらは自己犠牲という言葉を越えた、医療人として自然に身につけるべきものである。
多くの医師たちは真面目に職務を果たしている。しかし医学の進歩によって習得すべき医療手技や学ぶべき医学情報があまりに多すぎ、患者のそばに行けないで いる。さらにカルテなどの書類に振り回され、患者のための書類や会議が患者との会話の時間を奪っている。医師と患者の信頼関係は互いが接する時間の長さに 比例するが、この時間が足りなすぎる。
また医師と患者は同じ人間である。そして病気という共通の敵と戦う戦友である。この戦友という気持ちがなければ医師と患者との良好な信頼関係は生まれない。医師が奢りをみせれば、患者が信頼の気持ちを持たなければ、両者の信頼関係は生まれない。
永井隆(浦上の聖人)
肥沼信次(リーツェンの桜)
荻野久作博士(世界の荻野)
萩野昇(富山のシュヴァイツァー)
菊田昇(赤ちゃん斡旋事件)
このような世の中である。多くの医師の中には自己中心的な者もいる。また医療事故の多発などが医療の評判を落としていることも承知している。しかし医療人 は多忙と過労の中で、医療の本質、または人間としての品性を教えてくれる人物がいないのである。人間として最も大切なことが教育されていない。
医学史では、北里柴三郎、野口英世、などの有名人を挙げることができる。しかし彼らは歴史上有名であっても、患者を直接診察した医師ではない。研究で有名になった医師である。
今回、5人の医師を題材にした。
永井隆は長崎の原爆で自ら負傷しながら多くの被爆者を助け、長崎の復興のために自らを犠牲にした。肥沼信次は自分の信念で、戦後の感染症に苦しむ多くのドイツ人を助けた。荻野久作はオギノ式避妊法として世界的名声を得たが、半生を田舎の医師として新潟市民のために働き続けた。萩野昇は逆境の中でイタイイタイ病の原因を解明し公害患者の救済に立ち向かった。菊田昇は赤ちゃんの生命を守るため行政と闘い、裁判では負けたが彼の行動は多くの日本人の賛同を得て、彼の信念が法律を変えた。そして数百人の赤ちゃんの命を救い世界生命賞を受賞した。
彼ら5人の医師に共通することは、彼らは臨床医であり、臨床医であるがゆえに患者の苦しみを知り、患者のために全てを尽くしたことである。彼らの情熱を支えたのは、名誉ではなく患者を救いたいという一心であった。目の前に苦しむ患者がいるから助ける。目の前に分からないことがあるから研究する。このような純粋な生き様を、医師だけでなく多くの日本人は忘れているのではないだろうか。
私たちは歴史から人生を学び,多くの先輩医師から医師としての生き方を学んできた。しかしここに登場する5人の医師たちを多くの人たちは知らないでいる。彼らは歴史の中に埋もれようとしているが、彼らこそが本当に尊敬すべき、世界に誇るべき、さらには歴史に残すべき医師であり人間である。
彼らの半生を知ってほしい。そして医師として、学者として、人間として,彼らの生き方を学んで欲しい。彼らは今の日本人が忘れかけようとしている誇り高い生き方、人間としての生き方を教えてくれるものである。感動と涙、まれにみる良書と自負している。
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