カテゴリー「ロシア」の158件の記事

April 19, 2020

爆発的に発達しつつあるVR技術 VRChatというオンラインサービス

 以前にVTuberやVRChatなどのバーチャルに嵌ってるという話を書いたが、まさか自分がVTuberではないが美少女(?)のアバターをまとってバーチャル空間で講演する日が来るとは思わなかった。

そもそも発端は一年以上前に遡る。いつものようにTwitterを見てると「バーチャル蠱毒」という単語が飛び込んできた。バーチャル蠱毒自体がどんなものかは、話すと長いし今回のテーマでないので詳しくは次のリンク先を見てもらいたい。

バーチャル蠱毒終演! 61名が作り上げたドラマとフィナーレ
ひとことで言えば、VTuberのアバターの公開オーディションなのだが、一つのキャラクターを巡って、ナンバーを振られた複数の候補者が、ネット上でリスナーのポイントによって勝敗が決まるという仕組みが、まるでデスゲームを彷彿させるところから付いた名称である。

それがきっかけとなって、当時たいして興味のなかったVTuberを見るようになり、ゲーム開発者という仕事柄、その仕組を調べていたらVTuberに限らずVR技術が爆発的に発達しつつある黎明期に居合わせていることに気がついて、すっかり虜になってしまったのだ。そこらへんの下りは以前にも書いたので詳しくはそちらを読んで欲しい。

とはいえ、最初の頃は技術的な面を調べるのが中心で、自分がプレイヤーになってVR空間に入ったり、ましてや、演者となって配信するつもりはまるでなかった。

だが、VRサービスの一つであるVRChatというオンラインサービスが、3DCGやゲームに興味がある人なら誰でも夢見る「自分で作ったキャラクターになって、自分の作った世界を歩き回りたい」ということを、文字通り実現出来る環境だと気づいてから様子が変わってきた。

◎VR空間に集まって話そう

VRChat自体はその名の通り、VRヘッドセットをつけて仮想空間で同じようにログインしてきた他の人と話したり、仮想空間を移動したりするチャットソフトに過ぎないのだが、凄いのは仮想空間でプレイヤーが使えるキャラクター(アバター)だけでなく、仮想空間上の世界そのものをプレイヤーが作ってアップロードすることで、自分や他の人が使えるようになる点にある。

そんなわけで、VRChatでいろいろ作ったりしていると、自分で作ったアバターをテストしたり、他の人の作ったワールドを探索するために、VR機器をつけてバーチャル空間に入ることが、ごく普通のことになってくる。

そうやって自分の作ったアバターで他の人の作ったワールドを巡っていると、VRChatでいろんな活動をしているグループが多数あることに気がついた。それも単なる趣味の集まりをはるかに超えた、素晴らしい活動をしているグループがいくつもあるのだ。

ある人たちは技術系のコミュニティを作り、プログラムを駆使して、見たこともない景色や機能をワールドに組み込んだり、ある人たちは中世ファンタジーワールドをVRChat上に構築して、その中で様々な冒険をしたり語り合ったり、ある人たちは仮想空間上に飲食店を作り、仲間同士で商店街を形成して、来る人達をその中でもてなしたりと、さまざまな活動をしているのだ。

その中で自分が興味を引かれたのは、天文・宇宙開発系のイベントを行ってる天文仮想研究所だった。ここの凄いところは、自分たちでイベント会場である打ち上げ可能なロケットのあるワールドや、実際に操作可能なプラネタリウムなどを作って、それを使って解説や配信をしているところだ。

参考:「VRChat初心者向けガイド」https://vrc.wiki

そんなわけで、VRChatを通じてこのグループのイベントに参加したり、お手伝いをしているうちに、イベントで解説をしてくれる人がいないので手伝ってほしいという話から、いつの間にか自分がアバターをまとい解説することになったのだ。

おそらく、バーチャルじゃなければ絶対にやらなかったと思うのだが、実際にやってみると思ったよりも面白い。たぶんバーチャルということで、人前で話すのに抵抗感が少なかったことと、それ以上に現実ではできない演出や世界を舞台にイベントを進められることと、なによりも多人数で集まって話ができるということが素晴らしい。

コロナが蔓延して家に閉じこもることが求められるこのご時世で、とても貴重な経験になったからかも知れない。本当にみんなで集まって話すのは何週間ぶりだろう。人と集まれない今こそ、バーチャルの集まりが求められるのかも知れない。

このイベントは360度動画でも配信したので、興味のある人はアーカイブを見てほしいが、正直なところ360度動画でも、実際にVR機器を使って仮想空間の中で見た面白さは伝えきれてないと思うので、次回は是非ともVR空間に来て参加してほしい。
第六回宇宙ガイド ソ連・ロシア編

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December 30, 2019

MAKS2019を見にモスクワに行く(7日目)

 ぐずぐずしていたら来年になってしまいそうなので最終日の旅行記を大急ぎで書いてるが、どうやら書き終わるのを待ってると来年になりそうなので途中段階で上げておく。

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 モスクワ旅行も遂に最終日になった。この日の夕方の飛行機で成田に帰るわけだが、まだ時間があるので最後にモスクワの宇宙飛行士歴史記念博物館に行ってきた。ここは大陸トラベル主催のロシア宇宙ツアーで最初にモスクワに行ったときに寄ったのだが、それ以降時間が取れなかったのと一度見たからという理由でずっと見ていなかったのだ。だが噂では博物館の内部もだいぶリニューアルされ展示内容も変更になったそうなので、最後に駆け足で覗いてみることにした。

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まずは博物館のある全ロシア博覧センターに行ってきた(というかここの中にある)。ここはモスクワにある常設の博覧会場で公園の中に様々なパビリオンがあるのだが、久しぶりにいってみるとここも随分様変わりしていた。前回行ったときには天気が最悪だったこともあって酷く寂れた印象があったのが、すっかり綺麗になって文字通り博覧会場になっている。敷地内には目的地の宇宙飛行士歴史記念博物館の他に多数のパビリオンがあるのだが、興味深いのは敷地内のサインがちゃんと英語・中国語併記になっていたことだ。前回2013年にここに来たときには英語の案内どころか案内図自体見つからなかったのだ。

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November 26, 2019

MAKS2019を見にモスクワに行く(6日目)

 記事を書くのを先送りにして更新を怠っていたらもう11月の中旬になってしまった。MAKSに行ったのが9月の頭なので2ヶ月以上経っている。そろそろ記憶が怪しくなってきたので早く旅行記を書き上げなければいけない。

2019/9/2

そんなわけで6日目の話に戻るがこの頃から体調がだいぶ怪しくなってきて、特に熱があるとか風邪の症状があるわけでもなく、また別に変なものを食べたりした記憶もないのにお腹を壊してしまった。普通にしていると特に具合が悪いわけではないのだがとにかく食べられないのが困る。またこの日は月曜日でモスクワの殆どの美術館や博物館などが休みなので、とりあえず入れなくても良いから前から気になっていたムゼイ・イストリイ・ヴァエンノ=モルスコヴォ・フロタ・ラシー(モスクワ海軍博物館)に行ってきた。外から係留されてる潜水艦とエクラノプランを見るだけでも行く価値がある。何故かロシア海軍歴史博物館は日本語の情報も行ったらレポートもほとんど無いので是非自分に代わってちゃんと開いてる時に行ってレポートして欲しい。エクラノプランや潜水艦の中も見れるらしいのだ。
どうせ中は見られないのでまずは外観を見ようと博物館自体はモスクワ運河の西側にあるのだが、対岸のヴォドニ・スタジオン駅から降りて運河の対岸からエクラノプランと潜水艦Б-396を眺めることにした。結論から言うとこれは失敗で思った以上に運河の川幅が広い上に微妙に影になってあんまり良く見えなかった。だが別の収穫としてこのモスクワ運河はどうやらモスクワからの豪華客船クルーズの発着港になっているらしく、近くから見ると巨大な建築物にしか見えない巨大な豪華客船を何隻も見れたのは収穫だった。

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モスクワ運河客船ターミナル - Spherical Image - RICOH THETA

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対岸からはクルーズ客船の影になって係留されている潜水艦もエクラノプランもよく見えない。

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そこで地下鉄を乗り継いで対岸のスホドネンスカヤ駅に向かい、そこからセヴェルノエ・トゥシノ公園を横切ってようやくモスクワ海軍博物館に到着した。余談だが写真は撮らなかったもののこのセヴェルノエ・トゥシノ公園はGoogleストリートビューで見たのと違っていつの間にかおしゃれな公園になっていて驚いた。いまだにモスクワはソ連崩壊直後の貧しくて混沌としているイメージを持っている人も多いようだが、この前のサッカーワールドカップを契機に整備が進んで今やヨーロッパでもちょっとしたおしゃれな街になっているのだ。
写真は海軍博物館の看板、ロシア語しか表示がないのがネックだが軍事博物館という物々しい名称にも関わらず一般公開されていて外国人観光客でも気楽に入れる場所になっている。

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残念ながら月曜日は休館日で中は見られなかったので外に係留されている潜水艦やエクラノプラン、ホバークラフトなどを撮りまくってきた。

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タンゴ型潜水艦 B-396


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まるでSFに出て来そうな水面ギリギリを超高速で飛行するエクラノプラン、どんなものか説明するよりも動いてる動画を見て欲しい。
ソ連は何種類もの巨大なエクラノプランを建造したが今は全て退役しそのうちの1隻「オルリョーノク」がここで展示されている

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проекта 1205(プラエクタ1205)型。ソ連最初のホバークラフト揚陸艦。

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潜水艦搬入時の写真が興味深い。

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博物館の帰りにセヴェルノエ・トゥシノ公園のそばのカフェで遅い昼食。何にでもディルが添えられてるのがロシアらしい。

このあといよいよ体調が悪くなってきたので一旦ホテルに戻って休憩。それにしてもロシアの公衆トイレが以前よりもずっときれいになっていて助かった。

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体調が回復したので軽い夕食と観光を兼ねてグム百貨店にやってきた。

 

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2010年代からロシアではソ連のモチーフが流行っていると聞いたことがあるが、その流れなのか単にデザインテイストが外国人にそう感じるだけなのかグムではソ連をモチーフにしたようなファッションやディスプレイが目についた。一番下の写真はソ連時代の大衆食堂「スタローバヤ」をモチーフにしたSTOROBAR No57というレストラン。観光地のど真ん中にあるレストランにしてはリーズナブルで自分でトレイを持ってバイキング形式で好きなメニューを取って最後に会計するという仕組みなので外国人にも入りやすい。

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そこで食べた夕食。改めて写真を見ると平気なようで当時いかに弱っていたかよく分かる。このあと帰国後も下痢や発熱が1週間ほど続いたのだが結局原因はよく分からなかった。単に疲労だった気がするがもう若くないことを痛感させられた。

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October 20, 2019

MAKS2019を見にモスクワに行く(5日目)

2019/9/1

 この日はMAKS最終日だが、翌日9/2に予定していた博物館巡りが月曜日なので閉まっている(ロシアの博物館の殆どは月曜日が休み)と言う事に気づいて急遽予定を変更してロシア航空機マニアの聖地「モニノ空軍博物館」に行くことにした。詳しい行き方などは今回も徹底抗戦都市モスクワを参考に行ったので詳しくはそちらを読んでほしいのだが、付け加えるとモニノ駅前の商店街は本当に小さいのでそこで昼食などの買い出しはあまりおすすめできない(よく探せばあるのだが、いわゆるスーパーのようなお店はなく個人商店の集まりなのでロシア語が出来ないと敷居が高い)。あと観光客向けにだいぶ整備されたとは言え元は空軍軍事施設なのでいわゆるレストランや売店などはどこにも無いのでお昼を挟んでいくなら、お弁当などを持っていくと良いだろう(が博物館はベンチがあるものの食事をするスペースなどは特に無いので注意)。それでも時代の流れなのかちゃんとミュージアムショップが出来ていたのは面白い。

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モニノ空軍博物館へ向かう道。駅から博物館まではシャトルバスなどの気の利いた公共交通機関は無いので20分ほど歩く必要がある。なお現地の人は自家用車で行く人が大半の模様。

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途中にはいかにもソ連と行った歴史に取り残されたような建物や廃墟、廃校になった軍事学校などがある。軍の施設が多いので興味本位で中に入るのは禁物だ。

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博物館を示すオブジェ。途中でロシア人の親子に道を聞かれて自分の拙いロシア語でちゃんと通じたか(そして自分自身たどり着けるか)心配だったがここまでくれば一安心。

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博物館の正門。この日はMAKS開催日と重なっていた上に日曜日だったので結構多くの人(殆どが現地のロシア人)が来ていた。また正門の前では軽食を売る屋台が出ていた。

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ソ連版B-29のコピー機Tu-4

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世界最大のヘリコプターMi-12、2機が試作されたが量産されることはなかった。

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Tu-16K-10-26 長距離ミサイル爆撃機型

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Tu-22超音速爆撃機

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西側諸国で原子力機と言う噂が流れた(もちろん通常のジェット機である)M-50試作超音速爆撃機

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マッハ3クラスの超音速試作爆撃機Su-100(T-4)、飛行時には機種が上がり完全な流線型になる

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Su-24戦闘爆撃機

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ミャスィーシチェフ3MD“バイソンC”戦略爆撃機

戦闘機の多く特に現用機はMAKSで写真を撮りまくったので、ここではMAKSで見れなかったかつての名機や珍しい機体の写真を紹介しておこう。(単に写真の整理が面倒くさいと言うのもある)

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Su-15

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MiG-25

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有人宇宙航空機の空力試験機 MiG-105

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展示スペースの外には期待整備用の昇降台などが置かれていた。

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Yak-25

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Mi-6

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An-22戦略輸送機

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ミャスィーシチェフ M-17 (Mystic) 高高度実験機

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一見すると格納庫に見える室内展示スペース。危うく見逃すところだった。

他の人の訪問記によると結構充実している筈だったのだが、展示物の多くをMAKSに貸し出しているらしく内部は閑散としていた。

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高高度気球Volgaのゴンドラ。最初宇宙船かと思った。

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第二次大戦中に作られたものの試作に終わったベレズニャク-イサエフ BI-1 ロケット戦闘機

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MAKSもモニノ空軍博物館もモスクワから若干離れているので、移動はエレクトローチカと呼ばれる郊外電車を使うことになる。電車で1時間ちょっとの距離。写真は空軍博物館のあるモニノ駅。

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東京の東京駅や新宿駅ほどではないがモスクワの主要駅も広大で、最初は乗り場がわからずに1時間近くさまよう羽目になってしまった。写真は郊外に向かうエレクトローチカの乗り場。なんとヤロスラフスキー駅とレニングラーツキー駅の間の広場に見えるこの場所をまっすぐ進むと乗り場があるのだが、最初はてっきり駅の建物の中に乗り場があると思って随分迷ってしまった。



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October 14, 2019

MAKS2019を見にモスクワに行く(4日目)

2019/8/31

 MAKSの一般公開日はとても混雑すると聞いていたものの初日の30日に意外と空いていたこともあり、この日も余裕で会場に向かったのだがカザンスキー駅に近づいた時点で混雑の本当の意味を痛感することになった。後で考えてみれば昨日は一般公開日とは言っても平日で休日の今日からが本番だったのだ。そんなわけで駅に近づくにつれて昨日の見学組の中心だった日本と同じオーラを放った航空ファンやミリタリーマニアに加えて、昨日はいなかったキャンプ用の地面に引くシートや折りたたみ椅子などを持った家族連れが増えてきて、駅に入る時点で行列が出来ていた。それでもそれに合わせて電車の本数なども増発しているらしくジューコフスキー飛行場の最寄り駅のオッディフ(Отдых)駅までは比較的スムーズに付いたものの、駅から出る段階でセキュリティチェック待ちの行列に並ばされ、出るだけで結構な時間がかかってしまった。そしてここからは専用の無料のシャトルバスで空港に向かうのだが、そこはさすがはロシアと言うべきか警察・軍総出で一部の道路を(多分)閉鎖して大量に借り切ったシャトルバスをピストン輸送することで膨大な見学者を捌いているのは圧巻だった。さすがは幾多の戦争で大部隊を運用してきただけのことはあると感心する。(ちなみに警察も軍もとてもフレンドリーでした)

とはいえこちらもコミケで鍛えた猛者なのでこれくらいの混雑ならなんとかなる。しかしその余裕は後半徐々に削られていくことになるのだった。

 

さてMAKSへの行程は人がやたらと多いことを除けば昨日と同じなので省略して会場の話に移ろう。

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昨日は気づかなかったが第二次大戦中の機体も展示されていた。写真は大戦初期に使われたI-15戦闘機。

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空飛ぶタンクの別名もある地上攻撃機Il-2

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Mig-3戦闘機。

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土曜日の一般公開日という事で芝生が開放されたおかげで(もしかしたらみんな勝手に入ってるだけかもしれないが)、昨日は撮れなかった展示されていた機体の後ろからの写真を撮りまくる。これはツポレフTu-95爆撃機の後方機銃座。

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実は展示されていた幾つかの機体は中に乗れるものもあった。その中でも最も人気があったのがかつてコンコルドに対抗して開発されごく短時間だけ運用された超音速旅客機Tu-144(ツポレフ144)である。昨日、気づいた時点ではすでに昼過ぎだったこともあってすごい行列で諦めたのだが、この日は朝一で目指したものの昨日以上の人でのせいで既にすごい行列だったので結局中を見ることは出来なかった。

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MAKSに展示されてたМиг-35とМиг-29のサーモグラフィー画像。動力が入って無いので機材は判らないが見る人が見れば素材の違いがわかるかもしれない。

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そしてMAKSの目玉のロシアの新型戦闘機Су-57のサーマル画像。おや誰か来たようだ(嘘です) 。

サーモグラフィーの話題が出たついでに書くと、今年のMAKSはここのところの異常気象の影響か日本並みとは言えないものの相当に暑かった。6年前にモスクワに行ったときには同じ時期だったのに最高気温が9度でひどい目にあったのに懲りて今回は十分な防寒装備をしてきたのだが、逆にそのせいで熱中症になりそうだった。特に屋外の航空ショーということもあって日差しが強いので、もし行かれる方は北国の航空ショーだからと油断せずに日焼け止め対策はしっかりするのをお勧めしたい。

自分はそういった対策をしなかったせいもあってこの後ものすごく体力を消耗してしまい、この日以降体調を崩す羽目になってしまった。

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ロシアとインドによって共同開発されている超音速巡航ミサイル「ブラモス」がさり気なく展示されていた。

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NPP ズヴェズダ社のブースではオルラーン(Orlan)宇宙服やフライトスーツを展示していた。


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ロシアの航空ショーも他の国と同じように一般公開日は近所の家族連れの憩いの場になっていた。みな思い思いのシートを引いて、ビールや軽食を片手にフライトショーを眺めている光景はどこの国でも同じだ。とは言えこの先の滑走路の側では長いレンズを付けたカメラを構えた航空ファンの熱い戦いの場になっていた。

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90mmのレンズを付けたカメラで頑張って撮ったSu-30SM。

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よく考えたら今回はモスクワの街の写真をほとんど撮ってなかった。これはカザンスキー駅から見たヒルトン モスクワ レニングラードスカホテルとその手前を走るエレクトローチカ。この電車でMAKSに通っていた。

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この日の夕食もホテルの近くのグルジア料理店VANIで食べる。今回はハチャプリを食べてみた。店を出る時にうっかり忘れ物をしてしまったのだがお店の人が追いかけて届けてくれてありがたい。

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September 25, 2019

MAKS2019を見にモスクワに行く(3日目)

2019/8/30

 2019年のMAKSは8/27から9/1の間開催されるが、そのうち27日から29日まではビジネスDay、残りの30日から9月1日までが一般公開日になっている。実はビジネスDayでも割高になるがチケットを買えば入場可能で当然その方が当然人が少なくて快適に見て回れるものの、MAKS初心者の自分は「まあどうせ見られる内容が変わるわけでもないし、別に一般公開日だけで良いだろう」と思って30日からのチケットを買ったのだが、後々それは大きな間違いだったことに気がつくのだった。

MAKSの行われるジューコフスキー飛行場はモスクワから近郊列車"エレクトローチカ"で約1時間の所にある。詳しい行き方やチケットの入手方法は錚々たるロシアミリタリー関係者の面子が執筆陣になっている「徹底抗戦都市モスクワ」に詳しく書いてあるのでそちらを参考にして欲しい(実は今回の旅行も随分この本に助けられた)。

事前情報で混んでるという噂を聞いたので、時差の関係でモスクワではずっと早寝早起きの生活リズムになっていたこともありこの日も8:00にはホテルを出てホテルの側のカザンスキー駅からエレクトローチカでジューコフスキー飛行場の最寄り駅のオッディフ(Отдых)駅に向かい、そこから出ている無料のシャトルバスでジューコフスキー飛行場に到着した。途中、エレクトローチカで快速ではなく各駅に乗ってしまって予想よりもちょっと時間がかかったものの、無事会場に到着した。ただ全世界的に時代の流れなのか空港に入るセキュリティは厳しくなっていて、オッディフ駅を出た段階と空港に入る2箇所でセキュリティチェックが行われていて、PCやカメラなどはスイッチを入れて本物であることを示し、またペットボトルなどはその場で一口飲んで見せて中身が本当に飲料なのを証明しなくてはいけなかった。以前に日本の米軍基地の開放Dayに行った際にも入れ以上に厳重なセキュリティチェックを受けたのでこれはもう全世界的な流れなのだろう。とはいえ、ロシアの軍人や警官というと無愛想でおっかないというイメージが強いが、この前のワールドカップで世界中から観光客を受け入れた経験からか随分ソフトな印象になっていた。

前置きが長くなってしまったがいよいよMAKS会場に入る。

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セキュリティゲートを抜ければ会場だ。外からでも展示中の大型機(エアバスA350)が見える。

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入ってすぐの野外展示エリア、とにかく広大だがこれでも会場のごく一部に過ぎない。

本当は会場で撮った航空機の写真を色々解説したいところではあるが、なにせ機体だけでも凄い量あり、写真に至っては800枚以上撮ったので到底解説できる量ではないので、とりあえずいくつかピックアップに留めるが全てに解説をつけるのは勘弁させてほしい。

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ロシアの無人航空機"ОРИОН-Э"(ORION-E)、モジュールを変えることで様々な用途に対応出来る。

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ロスコスモスのИл-76МДК(IL-76MDK)、ガガーリン宇宙飛行士訓練センター配備機。弾道飛行することにより機内に無重力を作り宇宙飛行士の訓練に主に使用されている。

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Su-35Cを撮っていたら横で制服のお姉さんが連れの中年くらいの男性のカメラにノリノリでポーズを付けていたので便乗して写真を取らせてもらった上にしっかり目線ももらってしまった。その時はてっきりどこかのブースのコンパニオンの方だと思っていたのだがその後。

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ロシアの最新鋭戦闘機Su-57。さすが最新鋭戦闘機だけあって人だかりが凄くて朝いちで撮ったこのカット以降は近づくことさえ大変だった。

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Tu-160爆撃機

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Tu-95爆撃機

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Tu-144超音速旅客機

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ВМТ-1(VMT-1) 既存のM-4爆撃機を改修して開発された規格外大型貨物専用輸送機。実際に運用されて今も稼働状態にあるらしいが、西側諸国だけでなくソ連・ロシア内部からも本当に飛ぶのかと言われたと言う。

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Su-47 その特異な外見(前進翼)から根強い人気のある試作戦闘機。ほぼ毎回、MAKSに展示されているがもう開発計画は放棄され機体も飛行可能な状態では無いらしい。日本から来た他のMAKS見学組の情報によると後ろのエンジン部分からの撮影をしていると怒られたらしいが、別の人の写真でしっかりエンジン内部にゴミが詰め込まれていた写真が上がっていて、撮影禁止の理由はどうもそのせいらしい。

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昼過ぎからデモンストレーション飛行が始まった。

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非常事態省(日本の消防と災害救助に特化した自衛隊を足したような省庁)所属のBMT兵員輸送車。軍のBMTでは戦車砲がついている部分には(多分)放水銃が付いている。希望すれば子供は上に載せてくれるが、無理やり登っていたおっさんもいた。

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MAKSは航空機の展示やフライトショーだけでなく、航空宇宙関係の展示会と言う側面もある。格納庫を使った特設パビリオンではロシア内外を含めた多くの航空宇宙企業がブースを構え、製品や自社技術のプロモーションや商談が行われていた。その多くは一般公開日前の関係者だけが入れるビジネスデーが中心だったが、一般公開日でも自社のプロモーション目的にブースは公開されてた。(専門的な製品を扱うブースでは事実上開店休業状態の所も多かったが)

日本からの見学組の多くは航空関係を中心に見て回る人が多いので、数少ない宇宙マニアの自分は比較的日本人が見なさそうな宇宙機器メーカーを中心に回ってみた。上の写真はロシアの宇宙開発の中心であるロシア共和国における宇宙開発全般を担当する国営企業「ロスコスモス」のブース。

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ロスコスモスの今回の目玉はATLAS VRと言うGoogl MapのVR版ぽいものをやっていた。

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Breeze-M LB(ブリーズM)の模型。静止軌道などの高軌道に人工衛星を送り込む時に使うロケットの4段目にあたる部分。

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Ресурс-Пレスールス-P):旧プログレス社(現在はロスコスモスに統合された)によって開発された民生用の地球観測衛星

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Бион-М(ビオン-M):微小重力下での生物実験やタンパク質合成などの実験を行うための生物医学研究用衛星。最初の有人宇宙飛行を行ったボストークの系譜を次ぐ外見をしている。

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Плазма-А(プラズマ-A):模型に付いているパネルによると「プラズマ-A」衛星らしいのだが、プラズマ-Aタイプの衛星は原子炉を搭載した地球規模の海洋観測衛星(目的は米国空母艦隊等の監視)のコードネームの筈で外見と噛み合わない。おそらく西側でEORSATと呼ばれた太陽電池を動力源にしたELINT衛星(通信傍受などを行う)のУС-П(US-P)衛星に見えるが、軍事衛星なのでわざと名前を秘匿したのか、西側に伝わっている情報が間違っていてこの2つのタイプを取り違えているのかは不明。

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Лотос-С(ロータス-S):ロシアの次世代C4ISTARシステム"リアーナ"を構成する電子情報収集衛星。軌道高度1000㎞。データ通信や音声通信の傍受を行うほか、長距離対艦ミサイルへの測的任務にも使用できる。

MAKSのРОСКОСМОСブースに展示されているのは当然、民生機や国際協力・科学技術分野に限られるのだが、光学モジュールや早期警戒衛星も使われた衛星バスなどがあるので丹念に見てると思わぬ発見がある。

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ロシアの次世代ロケット"アンガラ"シリーズ。

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エネゴマッシュのRDシリーズだが不覚にも名称を控えそこねてしまった。情報希望します。

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ロシアの民間アクロバット飛行チーム"ルス"による曲芸飛行。使用機体はL-39C

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ルースキエ・ヴィーチャズィ(だと思う)のSu-30SMによる単独曲芸飛行。コブラなどの様々な曲芸飛行を見せてくれたが迫力満点だった。ロシア最大の航空ショーMAKSのフライトデモを初めて見たが飛行機の飛び方が速い低い!そしてその分うるさい。戦闘機だけでなく大型機まで驚く程アクロバティックな飛び方をして凄く恰好良いけど日本では絶対に許可が出ないだろう。

日頃望遠レンズを使い慣れてなく、ミラーレンズを除けば望遠は90mmしか持ってないのだが、とてもじゃないがフレームに入れるのが精一杯でこれを300mm以上のレンズで追っかけてきれいな写真を撮れる人はすごいと思う。

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会場には中国のブースがまるまる1つの建物に入っていて、その影響力の大きさと大国ぶりを感じた。

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MAKSからホテルに戻ってきた後、夕食にホテルの側のGoogleMapでおすすめになっていたグルジア料理店に行ったのだが、どうも先日行ったお店とデーターがごっちゃになっているようで、どうみてもカフェとしか思えないお店だった。おかげでソフトドリンク特にハーブティーやソフトカクテルは非常に充実して美味しかったものの酒類は一切置いていなかった。このカフェと向かい合う形でクラブがあるせいか、飲み過ぎたり踊り疲れた人が疲れを癒やしに来店しているのが印象的だった。

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September 19, 2019

MAKS2019を見にモスクワに行く(2日目)

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MAKSは一般公開日からのチケットしか取ってないので、今日は前回モスクワに行った時に寄れなかった世界遺産にも登録されているコローメンスコエを回る。

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コローメンスコエ(2019/8/30) - Spherical Image - RICOH THETA

コローメンスコエは今は野外文化財博物館に指定され12〜16世紀の建造物を中心に大きな公園になっているのだが、モスクワ郊外からちょうどいい距離にあるせいもあってモスクワ住民の郊外自然公園といった感じになっていた。この後も痛感させられるのだがなんどかモスクワに行った慢心から下調べをきちんとせずに行ったせいで、帰国してから絵画、彫刻、民芸品などを展示する博物館 があったのに気づくなど結構見落としてしまった。
あと写真には写っていないがコローメンスコエは世界遺産だけあって結構観光客が多かったのだが、中国人はよく見かけたもののついぞ日本人を見かけなかった。やはりロシアは日本人からは縁遠い国なのだろうか。

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おまけ:鈴を付けた物凄く人に慣れてる猫がコローメンスコエ公園に居たけど、男の人が名前を呼ぶと戻って来てリードをつけられて散歩してたけど、猫ってあんなに犬みたいに懐くのか。(あまりに予想外の展開にあるきさって行くところしか撮れなかった)

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テロリズム対策の安全策について書かれている看板があるのがロシアらしい。

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旅先で船のツアーがあると必ず乗る程好きなのでたまたま見つけたコローメンスコエから出ていたモスクワ川クルーズに乗る。

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モスクワ川クルーズ(2019/8/30) - Spherical Image - RICOH THETA

モスクワ川クルーズは天気も最高で、何より居合わせた乗客が子供連れの若夫婦と多分赤の他人だけど子供の世話を焼いてくれたおばあさん、男性側がマッチョなカップル、そしてパンクファッションの百合カップルと居て最高だった。自分の拙いロシア語でもなんとなく会話が分かって面白い。

そう言えばもう遅いかも知れないけどMAKS組に注意。カザン駅の自販機で電車の切符を買う時にモタモタしてると乞食が寄ってくるぞ。

クルーズを終えてまだ時間があったのでロシアの巨大本屋チェーン店のДОМ-КНИГИ(ドム・クニーギ)に行ってきた。写真を取り忘れたのだが壁面全面が巨大なスクリーンになっている未来的な外見で格好良い。日本にはない人工衛星や惑星探査機などの宇宙機組み込み用システムの本などが普通に売られていて面白い。それでも時代の流れだろうか、以前よりもこころなしか本を売るスペースが減って代わりに文房具や雑貨などのコーナーが広くなっていて本の品揃えも以前よりも悪くなった気がする。それでも何冊か本を買い込んで中にあるカフェで一休みをする。

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おまけ:ДОМ-КНИГИの中のカフェのテーブルクロスが可愛かった。

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夜はホテルの側に発見したグルジアレストラン。初日にも行ったのだが満員だったのでリベンジ。日本ではあまりメジャーではないがグルジア料理はロシア料理とトルコ料理の良いとこ取りをした感じがあって美味い。

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September 15, 2019

MAKS2019を見にモスクワに行く(1日目)

 一昨年までほぼ毎年のようにあちこち旅行に行ってたのだが、気がつけば貯金の残高がじわじわと減っていってる事に気づいたのと新たにVR関係を調べ始めたりタイミング悪く洗濯機や掃除機が壊れたりして物入りだった事もあってしばらく旅行はお預けになっていた。

しかし以前の友人が若くして亡くなったり、自分の親の年齢なども考えると海外に行けるのも今のうちかもしれないという気がしてきた。そんなわけで遅い夏休みを取っていつかは見に行きたいと思っていたロシア最大の航空ショー"MAKS"に行ってきた。

知らない人も多いと思うので簡単に紹介するとMAKSとはロシアで奇数年の8月に開催されるロシア国内最大の航空ショーであり、航空・軍事関係の国際見本市でもある。かつてはロシアメーカーが中心であったが、最近では西側のエアバスなどの旅客機メーカーや中国などのメーカーも数多く出展している。なんと言ってもその魅力は通常西側諸国では見る機会のないロシア機を間近に見ることが出来ることと、その機体が日本では考えられないくらい近くでデモンストレーション飛行をする点にある。また航空機以外にもロシアの最新鋭地対空ミサイル・空対空ミサイル・空対地ミサイル・ジェットエンジン・レーダーや民間分野の宇宙船・民間機等も展示されている

そんなわけでロシア関係者だけでなく、多くのミリオタ・航空マニアが日本からもMAKSに訪れる。とは言ってもまだ日本からはハードルが高いのか思ったほどツアーは多くない。また多少はロシア語が話せるのと何よりも軍資金の関係で今回のロシア旅行も前回同様、自分でネットなどを駆使して予約を入れてプランを組み立てて行ってきた。ロシア旅行も4回目ともなるとだいぶ慣れて(慢心して)予定を立てることが出来たが後でこれでいくつか悩まされる事になる。

今回は2ヶ月前から予定を立てることが出来たおかげか、JALが一番安かったので行き帰りとも安心のJALなのでだいぶ気分は楽だった。アエロフロートの飛行機から乗った時点からロシアというノリも好きなのだが、何よりも日本語が通じるのがありがたい。

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今回の機体はボーイング787-8でエコノミーにも関わらずシート間隔が広いのがありがたい。

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行きの機内食は人気若手シェフ何人かと提携したメニューという事でちょっと面白かった。今回はカレーを選択。

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2度目の軽食。行きの飛行機では寝るはずがあまり寝付けなかった代わりに、見逃していた映画「君の名は。」を見れたのは収穫だった。

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モスクワは3度目だがドモジェドヴォ空港は今回が始めて。

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ドモジェドヴォ空港からも日本の成田エクスプレスにあたるアエロエクスプレスが来てるのでこれで空港からモスクワ市内に向かう。

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とりあえずモスクワに到着。

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4年ぶりに訪れたモスクワは綺麗なパリといった感じだった。以前は表通りはともかく小汚くて臭い場所が身についたのに、人も街も綺麗になってて、しかもルーブルが弱いので何でも安くて凄く観光にもお勧めの街になっている。
そんなわけでメトロでホテルに向かいがてら色々見ていたのだがブランクのせいか色々勘が鈍っててメトロの行き先を何度も間違えてしまった。あと4年前よりもはるかに英語が通じる様になって驚いた。自分のインチキロシアよりも通じるので助かる。

その他、モスクワの割とどうでもいい話。
・東京よりも平坦で規制が緩いせいか電動キックボードやレンタルサイクルをよく見る。
・女の人が腕にタトゥーを入れてるのをよく見るけど流行ってるのか?
・メトロの中で髪の毛を青く染めて猫耳を付けた女の子が乗ってたけど向こうでは普通なのかごく普通に溶け込んでた。



今回のモスクワ旅行ではその前に色々物入りだった事もあって、評判はとても良いものの安いだけあってホテルと言うよりも実態はホステルみたいなBoutique-Hotel Venice in my Heartという所に泊まっているのだが、とても綺麗で清潔なもののまるで潜水艦や寝台車みたいな狭さで秘密基地の様な分かりづらい入り口で結構人を選ぶと思う。事実多くの高評価に混じってものすごい低評価をつけている人も何人かいた。

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建物の入り口はインターフォンになっていてそこに解除キーを入れて入る。(その内部)

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すると中に一番目の扉。インターフォンを押してドアを解除して入る。

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まだホテルには入れず、更にエレベーターか階段で2番目の扉に向かう。

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するとようやくホテルに到着。最初は中に入るまでとても大変だった。着いたら英語かロシア語で電話を入れるのが吉。

フロントの人は流暢な英語を話せるが、その他のスタッフは基本的にはロシア語しか通じないので多少ともロシア語が出来ると快適さが増すと思う。(朝食のオーダーの調整や部屋の掃除のタイミング等)

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コンパクトながら中はとても掃除も行き届いてきれいだった。

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日本のカプセルホテルよりもちょっとマシという感じの部屋。空調の効きが弱いせいか長くいると空気が悪くなっていく気がするのが難点。

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最初の日はとりあえずホテルのそばのレストランで夕食。たとえ外国でもGoogleで調べると近くのレストランの情報が出てくるのは便利。

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December 29, 2017

【告知】冬コミで宇宙の傑作機「ソビエト・ロシアの早期警戒衛星」を出します

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*告知・紹介で使用する限り上記の画像は自由に使って構いません

 少し前に幸か不幸か仕事が途切れてる間に原稿を書くことが出来たので、同人誌ながら商業誌レベルの内容と執筆陣の本を出している風虎通信より、今回も本を出させて戴けることになった。
 今回は前回の偵察衛星に続いて知られざるソビエト・ロシアの早期警戒衛星について解説した内容になる。また早期警戒衛星だけでなく、地上の早期警戒システムやあわや核戦争を引き起こしかねなかった過去のミサイル誤検出事件の原因や背景についても書いてみた。冒頭には早期警戒衛星とはなにかといった概論も載せたので気楽に手にとって欲しい。

*本はコミックマーケット93の3日目、12月31日(日)に風虎通信(東P-7b)で頒布いたします。会場に行かれる方で興味のある方はぜひお立ち寄り下さい。なお時期と部数は不明ですが神保町のくだん書房に少数入荷するので、もし会場に行けなくて興味のある方はそちらに当たって頂くと入手できるかも知れません。

2018/1/15追記:くだん書房さんでの委託が決まりました。コミケで書いそびれた方はこちらから購入出来ます。

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October 07, 2017

三才ブックスより出版された「旧ソ連遺産」の解説を手伝いました

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 以前三才ブックスから出版された「バイコヌール宇宙基地の廃墟」と言うバイコヌール宇宙基地に廃棄されていた旧ソ連のシャトル「ブラン」の写真集を少しだけお手伝いした縁で、今回「旧ソ連遺産」と言う建造途中で廃棄された原子力関連施設やロケットエンジン工場などの写真集の解説を行いました。2011年末、ロシア・エネゴマシュのロケットエンジン工場に女の子が潜入し、撮りまくった写真をネットにアップした事件を覚えている人も居ると思いますが、その彼女の写真集になります。
 自分は主にロケット工場とモスクワ郊外のクビンカ周辺の軍事施設に廃棄された車両やミサイルの解説を行いました。建造途中で廃棄された原子力関連施設、原子炉保護容器、核兵器貯蔵庫、ロケットエンジン工場、軍のバックヤードに遺棄された軍用車両やミサイルなどその手のものが好きな人には必見の内容なので宜しければご覧ください。

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