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2005/08/28

増税の是非

前回は「減税は論外である」と述べた。減税を行うことで国が破産してしまうからだ。しかし、国家財政を見ると歳入の半分が借金でまかなわれており、今のままの税率ではいつかは破産してしまうことが予測される。これを解決するために増税をほのめかす政党・政治家がいる。さて、本当に増税で解決できるのだろうか?

結論を先に述べてしまえば、解決には全く繋がらない。むしろ、財政がより緊迫した状況に・・・遠まわしな表現は止めよう。率直に言うと破産に近づくことになる。増税は税収の増加に繋がるのだから、一見すると財政状況の改善に繋がりそうだ。しかし、よく考えていくと現在の日本で増税することは破綻への道のりを歩むことに等しいとわかる。

今、増税が行われると経済はどうなるのだろうか。これを推測するヒントは過去にある。消費税の増税が行われた当時を振り返るのだ。今の不況を招いた原因はいくつかあるが、その中のひとつに消費税の導入およびその増税が上げられる。消費税の導入が行われたのは1989年、税率が5%に引き上げられたのは1997年である。消費税が導入された1989年からGDPの低下が始まっている。急激とはいえないがこれは1989年といえば日本経済の翳りに気付いた国民がまだホンの一部だったからだろう。翌年の1990年には経済の翳りに気付く国民が増えここから経済低迷が一気に加速している。 1993年に細川連立内閣が発足し、それに対する期待から回復の兆しを見せるものの 1997年に消費税率が5%に引き上げられ、ここから「先の見えない不況」へと突入したのだ。

slump 読み取れることは、経済の不安要素が広まっているときに増税すると不況になるということだ。経済不安が高まると、国民は明日には解雇され収入がなくなるかもしれないという意識を持つようになる。そして、解雇されてしまったときのために少しでも貯蓄をしておこうと家計は財布の紐を硬く締めるのだ。このときに増税を行うと、家計は出費を抑えるために一段と財布の紐を硬くする。こうなると消費は大幅に低下する。消費が大幅に低下すると企業にダメージがいく。売り上げが低下したなかで従業員には給与を出さねばならないからだ。利益が少しでもあるならばしぶしぶでも給与を出しているかもしれないが(つまり雇用は維持されている)、利潤を得る見込みが厳しくなるとリストラが行われる。リストラが行われると、他の従業員は「次は自分かもしれない」と考えてさらに財布の紐が硬くなる。リストラされてしまった労働者は当然消費活動は最低限になる。輪をかけて低下した消費は更なる追い討ちを企業に与え、企業はさらに苦しくなるのでまたリストラを実施する。と、悪循環が繰り返されることになる ( 左図 )。この悪循環はなかなか脱出できないために「出口の見えない不況」といわれるのだろう。

現在の日本経済の先行きについて「これから爆進すること間違いなし!数年後には確実に世界第一位の経済大国として世界経済を取り仕切るに決まってる!」などという見地の人間は恐らくはいないだろう。それよりもむしろ、「わたしの会社は大丈夫だろうか?」というような不安を抱えている人のほうが多いと思う。この状況で増税を行おうものなら出口の見えない不況どころか「国の破滅が見える不況」が始まるに違いない。

経済が低迷すれば、所得税や法人税など諸税による歳入は落ち込むことになる。そして、「人として最低限の生活を営むための生活費」を負担しなければならないため、社会保障費は増大する。つまり、ただでさえ足りない収入が減ってその上支出が増えるのである。538兆円という莫大な借金を抱えているにもかかわらずさらに借金を重ねる。ほら、日本の破産はもう目の前だ。
減税だけでなく、増税もまた行うべきではないのだ。

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2005/08/27

政策を考察しよう

さて、今回の選挙だが・・・相当に厳しい。というのもどれに入れても状況が悪化するとしか思えないからだ。これから数回に渡ってわたしが反対する政策について、なぜ反対するのか、その根拠を書いていこうと思う。つまらないかもしれないがお付き合いいただければ光栄だ。

減税

論外である。なぜ論外なのか?それは国の収支と関係がある。 財務省によると平成17年度の税収は48兆円、一方で歳出は82兆円となっている。 34兆円が不足している。この不足している34兆円は公債金収入、 つまり、借金することで補っている状態だ。なんと借金は収入の約42%も占めている。

次は歳出に目を向けよう。 歳出で注目するべきところは国債費と社会保障費だ。 この国債費とは借金の返済に使った費用で約18.4兆円、 歳出の約22%を占めているが、これは社会保障費(約25%)とほぼ同じと考えることもできる。 国債費が国の財政をかなり悪化させているのだ。 なお、日本の借金額は538兆円。主要先進国G7のなかでもダントツの1位である。 日本のGDPは世界第2位といわれているが借金の総額はその1.7倍もある。 この借入金も含めるともはや世界トップクラスの経済大国とは言いがたいのではないだろうか? なお、地方交付税交付金もかなりの割合を占めているが これは地方と都心との格差をなくすために交付されるもので これを削減するわけにはいかないのが現状である。

国の財政収支を軽く見たわけだが、減税すると何か拙いことがあるのだろうか? 応えは "YES" だ。国の財政では歳出を減らしたくても なかなかできない ( 無駄遣いも目立つが、その金額は参照先を見てのように それほど大きなものではなく節約しても借金の増加を止めるには至らない ) ので減税によって税収が減るとその分を借金で補わなくてはならない。 借金には当然利子がある。借金は後により大きな歳出を生むだけなのだ。 利子が払えないとその分をまた借金して、それが後にさらに財政を苦しめる。 現在もある悪循環がさらに加速されてしまう。

考えなければいけないのは、利子の支払いすらも滞ったとき 何が起こるかということだ。実は日本国債の債権者には外国の資本家もいる。 日本人の中には借金をするだけしておいて室町・江戸時代のように 棄捐令を出せばいいではないかという楽観的な考えを持った方がいるようだが そうはいかない。現代において国債の返済ができなくなるということは その国の通貨の信用性が世界経済レベルでなくなるということだ。 つまり、通貨としての価値を持たなくなるということだ。

「円」の価値がなくなったとき、いったい何が起こるだろうか? 日本は貿易立国で、また日本の食料自給率は40% ( H15年 )である。 円が使えなくなると貿易が成り立たなくなる。外貨の蓄えがあるうちは 食料を輸入することもできるだろうが、国民が食べる食料の6割を輸入するのだ。 そう長くは持つまい。極端な話、外貨の蓄えが0と仮定すると国民の6割が 餓死することになる。財務省では「国民の生活が厳しくなるかもねぇ~」 程度のことが書かれているにとどまっているが予想される事態は かなり深刻だ。

食料自給率が100%ならば別だろうが、 国が破産するということはそこに生きる人間が 生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされるということで 決して楽観できる問題ではない。 減税が実施されたとしても生活が楽になるのは一瞬で その後には地獄が待っているのだ。 なお、ここには書かないが、国が破産した実例はちゃんと存在する。 国は破産しないというのは現代社会においては幻想でしかない。

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2005/08/24

WindowsXP でも Zotob の被害

参考: CNET US
MS Security advisory ( 906574 )

Plug and Play のバグをついて Windows2000 に感染するとされていた Zotob ワームが WindowsXPにも影響を与えることが判ったらしい ( SP2 なら影響を受けない? この辺がよく解釈できなかった ) 。修正パッチが適用してあれば問題ないとのこと。 自分は XP を使っているからと安心して傍観していたユーザは MS05-039 の修正パッチが適用されているか確認しましょう。 ドメインに参加していて、簡易共有機能を使用していない WindowsXP なら 影響を受けないとも書いてあった。

あと、Guest アカウントを有効にしているとセキュリティ上好ましくないので これを機会に無効にしておくことをお勧めします。 Guest は簡易共有機能を切っておかないと無効にはできなかったと思うので、 エラーが出てしまう人は簡易機能共有が使われていないかどうか確認してみましょう。

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2005/08/23

msdss.dll の脆弱性

参照: http://bbs.hotfix.jp/ShowPost.aspx?PostID=3773
msdss.dll のバージョンが 7.0.9064.9112 と 7.0.9446.0 だと影響を受ける。
影響を受ける DLL を突っ込んでくださる可能性があるのは↓のソフト。

  • Visual Studio .NET
  • .NET Framework 1.1
  • Microsoft Office 2000 / 2002 / XP
  • Microsoft Project
  • Visio
  • Access 11 ランタイム
  • ATI Catalyst ドライバ
  • Omega Catalyst

リストを見てのとおり笑い事じゃありません。
Office2000 はまだ広く使われていますし、CATALYSTドライバ まで含まれています。MS-Office なら、互換性が完全ではないにしろ、OpenOffice で 置き換える方法もありますが、CATALYST ドライバは ATI のグラフィックデバイスを使っている限り 削除できません。まだ修正パッチはリリースされていないので MS Security Advisory ( English ) で公開されている回避策から、 自分の環境に合わせた方法を選択して自衛しましょう。 とはいえ、レジストリから削除してしまったり、ACL から Everyone を削除してしまうと アプリケーションやドライバが正常に動作しなくなってしまう可能性もあります。 おそらくは、IE の セキュリティレベルを「高」に設定し、 信頼できるサイトを「信頼済みサイト」に登録することが妥当な回避策となるでしょう。 ActiveDirectory でセキュリティポリシーの統一ができるなら問題はないですが、 そうでない環境では管理がかなり面倒になりそう(>_< ;)

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2005/08/22

Improve office environment for growing productivity up

Previous time, I wrote some problems about some of Japanease companies. Those are below.

  • Recalcitrant chief who denounce his subordinates with INCORRECT grounds.
  • STRANGE security policy which is clearly incompatible with theory of security.
  • INEFFICIENT system, but if you plead improving system then you are denounced.
  • POOR surroundings in which you cannot concentrate.

Do you know most of working office are poor? You might say "No, it is nomal. In noisy." Wait. Is it really nomal that surroundings are noisy? In which telephone bell ring ding-dong, frequently you are summoned by chief, someone talk loudly so that nobody concecntrate on their work. If it was, screamingly funny. I think nomal office is that most of all concentrate on their work. In other word, there are quiet, and wide room enought to do work.

Recently almost office is Open Office. Open office include a number of units in a large room which is not separated. Because a number of units mixed, ther are so noisy. Anytime somewhere telephone call ring ding-dong, in other area someone ( maybe you ) summoned their chief, the room echoed with laughter, or someone run helter-skelter behind your back. Moreover, as viewing from height, manager can observe followers detail, followers cannot debate. Even worse, some offices are filled with smoke of tabacco! So they, working at open office, always complained because their work was being interrupted.

Although there are so many complaints, why did open office spread? The answer is that management becomes easy. It is easy that manager can keep careful watch on their followers. When followers stop to typing ( but thinking about their own problems ) and manager looks up it immediately, manager call them to account. Manager say "Don't think about how to do well, or what would pick up. If you have such time, you only have to get into work!" So manager believe strongly that management is urgeing people to do work. Therefore manager denounce their followers with incorrect grounds. As a result, people lose motivation for working.

There are other problem. It is telephone. At our office, anytime somewhere telephone is ringing. It is no day when telephone didn't ring during 30 minuts. All telephones ring for calling out only one person. And then all people stoped working. Imagin that you were geting into your tasks then telephon rang frequently. Who feel like answering the phone? Who feel like happy? You know without saying that no-one is there. But manager say "Immediately pick up the phone! When telephone is ringing, you must answer it before tree time ringing!" Although the telephonecall is not for me, not for our unit, I must answer it. How foolish it is! You know that always your work was being interrupted. As a result, people lose more motivation for working.

Recently needs of telephone are not so strong. If the advantage is compared with the disadvantage, the disadvantage might be larger. You know when you make a phone call, you cannot define the party and one's status. But now, instant messengers ( IM ) are there. Before sending message using IM, you can define party and check status. Only one parson is interrupted, but another are not interrupted. Not wrote here, but some advantages are there. Why don't use such as usefull tools? Tradition? Habit? Corrupt of them should be improved, aren't you?

Such as poor environment, it is natural that followers can't get into work.
It would not surprise them if people say below. Instead manager should prise them.
"I cannot do my own task at office. May I work at home?"
"I cannot do anything during daytime, but can do around midnight."

At last, I think office should not be prison, office should be where people would like to work at their own initiative. Also manager should not be prisonofficer, not lie sprawled out in a chair. Manager should provide a place where people are able to concentrate, and remove what interrupt people's work. Constructing such offices is the task of manager. And this is management. When office become "bright", productivity will grow.
If do not so then productivity will down, also hacker will leave your office.

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2005/08/12

Hate DRM!!!

Users have rights at least three. First, Users enjoys listening to music anywhere. Second, Users enjoys listening to music any devices. Third, Users backup their file in order to save them from crash. It is natural that users execute their rights. And rights should be proper regarded.

However, nowadays these rights are denied by association of authors. They insist copyright, but ignore rights of consumers. They force DRM ( Digital Right Management system ) down the throats of us. For example iTunes, this software include DRM function. You know that you can't copy digital audio files ( example MP3 ) which you bought into your HDD form iPOD. I know it is decided as ILLEGALL that backing them up or putting them on other devices which you use. How KIND of them to make sure that I can only use digital audio files that I bought myself on only their Fuckin' system. I get angry. HAHAHA!

I guess that they only want to overcharge payment. They, assosication of authors, say that the reason why CDs are sold not well is directly responsible for illegal copy on P2P communication. Saying clearly, that is wrong. Simply, the reason is that it lacks attractiveness. Without saying, you know 'Poor' music, no-one buy.

I hate DRM. Because fair use is right, not illegal, and not be aggrieved.

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自由なコンピューティングのために

PC は自由であるべきだ。これは、今わたしが強く想うことだ。 わたしが初めて PC に触れたのは大学1年のときだ。 授業で使うということと、入学祝として父から贈られたことがきっかけとなっている。 わたしは PC に触れてすぐにその魅力に引き込まれた。 最初は思うように動かせずに苦労したが、システムや技術を学ぶことで 段々と動かせるようになった。そこで「コンピュータはきちんと手順を作ってやれば 自分の思うように動かせる。思うように動かないのは手順に矛盾があったり 曖昧だったりするから」ということに気付いたのだ。

それからは、どうやったら上手く動かせるのかといったこと ( プログラミング。基礎中の基礎だが)や、様々なプロトコルを 本業そっちのけで学んだ。コンピュータは自由であり、 使うものの技量次第で多くのことを実現できる。 その魅力に惹かれたのだ。

そのためか、「自由」を不当に縛りつけるものや、 不正に使うものは断固として拒否してきた。 わたしは特許が切れた今でも GIF は使わないし、 外道の作ったMP3などというものも使わない。 これらを開発した企業は、普及するまでは「誰でも使える無料の」フォーマットとして 宣伝しておきながら、他のフォーマットで置き換えることが困難なほど 普及してから「やっぱり特許料金払えや」と態度を変える卑劣極まりない方法で、 多くのフリーウェアプログラマを苦しませた。

現在は管理する立場にいるが、毎日感じることは PC がもはや 「自由」なものではなくなっているということだ。 ActiveDirectory で環境設定とアプリを強制し、GW でユーザの ブラウジングとメールを監視・規制する。 本来は自由でなければいけない開発者でさえも、フレームワークやら コーディング規約で縛り付けられている。 もはや、企業では PC に自由の欠片もなくなってしまった。

かつて、ユーザ自身がプログラマでありエンジニアであった時代は PC というものは自由に溢れていた。ユーザは自分の好きな環境を作り、 足りない App は自分で書き上げてより使いやすい環境を作り上げていったのだ。 そのころから PC に触っていた方々から見れば、企業のコンピューティングには もはや魅力を感じられないのではないだろうか?今となっては「自由な」 コンピューティングが許されるのは、自宅だけとなってしまった。

では、なぜこうも不自由になってしまったのか? それはユーザの変異にあると考える。現在では「ユーザ」といえば ただ単に用意された環境を使うだけだ。彼らはプログラミングとは無縁だし システムの設定すらも行えないことが多い。一方でかつてのユーザの大部分を占めた プログラムの作成者はプログラマ、あるいは Developer と呼ばれるようになった。 システムの設定を行うシステム管理者、あるいは SI ( システムインテグレータ ) と合わせてもごく少数でしかない。大部分を技術力の低いユーザが占め、 残りの少数が技術者という構成に変化したのだ。

そして、ウィルスやトロイの木馬のような悪意のあるプログラムの製作者と その模倣者Kidding Cracker が増加した。先に述べたように現在のユーザの大部分は システムに関して無知だ。彼らにセキュリティホールが見つかったからパッチを当ててくれ といってもさっぱり理解してもらえないし、それだけではなく 「難しい講釈を垂れるうるさい野郎」というレッテルを貼られてしまう。 わたしは「なぜパッチを当てないんだい?」と質問したことがあるが それに対する回答は「わけ解らないし、面倒だから」だった。 これでも困ったものだが、このようなことを言うようなユーザに限って メールの添付ファイル=何でもダブルクリックだったり、 いわゆる「アングラ」ページに行って自分から地雷を踏んでくるのだ。攻撃者から見ればこういった無知なユーザーはおいしい「鴨」なのである。鴨を盗まれないためにも、管理者は厳しい規制を強制せざるを得ないのが現状だ。

不正プログラムを作る側も変化した。かつては自分の技術力を誇示するような プログラムが多かったが、現在は相手の情報を盗み出して不正に利用する スパイタイプが増えた。被害もファイルが削除されるだけというものから、 金銭的被害を被ったり社会的信用の失墜につながるなど深刻なものになっている。

実際に、ユーザの不注意による情報の漏洩が報道されている ( たとえば京都府警の 職員が Winny 使って地雷を踏んで情報が流れたとかね )。こうなるとユーザに任せるわけには 行かないからシステムを理解できる技術者を管理者として、一元管理せざるを得ないのだ。 そして、一元管理を容易にするために生まれたのが ActiveDirectory などの ディレクトリサービスである。なかでも ActiveDirectory は非常に強力だ。 セキュリティパッチやシステム設定を強制するだけでなく、App であっても 強制配布ができる。望まざる構成は一切許さない運用が可能なのだ。 なお、あまり知られていないが ActiveDirectory と GPO を組み合わせることで 全てではないが MS-Office の設定ですらも管理者が決め打ちすることができる。

管理者がシステムをロックダウンしてしまえばセキュリティや ライセンスに関係するリスクはかなり少なくなる。しかし、ユーザの利便性は 大きく低下する。自宅で殆ど PC を触らないITを避けているユーザならともかく、 コンソールの前にいることが殆どの NERD にとっては使い慣れた環境と程遠い 頭の痛くなるほどに不便な環境で、使い慣れたソフトも使えずス クリプトを走らせることもできずにそれでも作業をしなければならないのは とてつもない苦痛になる。言うまでもなくストレスは生産性を大きく下げる。 そして、人材の流出を促進する。

昔のように自由なコンピューティングをするにはどうしたらいいだろう。 この答えは、なぜ規制しなければいけなくなったかを考えればいい。 ユーザ自身が原因なのだ。ユーザがシステムをきちんと設定できるようになれば もっと自由に使えるようになるに違いない。コンピュータを使うためには やはりシステムとプログラミングを勉強するべきなのだ。 なにも管理者に慣れるくらい詳しくなれとか、Linux カーネルを書けるくらいの 凄腕プログラマになれといっているんじゃない。どちらも基本でいい。

コンピューティングは後ろで鞭を持ったお役人に脅されてびくびくしながらやるものじゃない。 本当はもっと自由で大きな可能性を持ったものだ。 新しい可能性と創造物は自由の中から生まれる。 つまんない面白くないと思いながら PC を触るんじゃなくて楽しみたくはないかい? サッカーにしても野球にしても楽しむためにはいくらかはルールを勉強したり 練習をしなきゃならならない。PC でも同じことなのだ。 少し勉強して少し自分で思うように動かせるようになればきっと楽しくなる。 自由で楽しいコンピューティングライフを目指ざそう。

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2005/08/10

セキュリティパッチを当てましょう

あまりにも笑えないものが多いので、こんな辺鄙なところでも情報をおくことにしました。 今月の月例パッチには特に危険なセキュリティーホールを塞ぐパッチがあります。 必ず適用しましょう。

予告されていたとおり8/10にMSからセキュリティパッチがリリースされました。 WindowsUpdate または MicrosoftUpdate を実行しましょう。今回は JPEG の レンダリングに関する脆弱性などかなり悪用されやすいセキュリティホールを 塞ぐためのパッチです。必ず適用しましょう。
なお、 Windows2000 SP4 ロールアップパッケージには不具合が確認されています。 この不具合の修正プログラムはリリースされていないので、Windows2000 SP4 RP の 適用は見送った方がいいでしょう。

XP_SP2でICFの設定に関わらずICMPが破棄されるバグを修正するパッチが公開された。
MSのダウンロードページ
からダウンロードできる。 ICMPはネットワークの状態を確認するために使われることもある。 組織によっては無効にしないようにポリシーが定められていることもあるので 管理者に確認の上で適用しましょう。

Windows の USB ドライバにリモートコードの実行を可能にする脆弱性
Hot Fix Report BBS
Security Focus
自宅で使うならば、それほど気にしなくてもいいと思います。 企業で使われている PC はかなり危険。外部から人が出入りすることが多い部署は USBを無効にするなどの対策をとりましょう。なお、この脆弱性は x64 Edition であっても影響を受けるそうです。

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2005/08/03

Why don't they understand such as easy things? One of Janease company has been in "ancien regime", and there are riddled by INCORRECT knowledges.

今の職場に派遣されて、なぜエンジニアから見た日本の大企業の人気が低いのか その理由の一端が見えた。(現在進行形で見続けているが)

職場で「何でキー入力がそんなに遅いんだ?」という目で見られたのだが・・・
自宅とはまったく違う形状の(ノートPCの標準とは言い難い)キーボードで 普段と同じ速度でブラインドタッチできる人間がいるものなのか? 今会社で使っているノートPCは2営業日前に配布されたばかりのもので ThinkPadX31とはまた形状が違うのだ。独自仕様大好きな日本の某企業の ノートPCである。打ちにくいことこの上ない。 このようなシロモノを使わせておいて、普段と同じ速度で打鍵しろというほうが無理なのだ。 まったく持って理不尽である。

さらに、わたしはとあるメールエージェントを初期設定のまま使っていた ( 普段使わないソフトだったことと、会社のPCだったので弄らなかったのだ)のだが、 そのソフトは規定では送信したメールのログを保存しないのだ。設定の方法がわからないので CCで自分自身に送ることでログとしていたのだが、上司に詰られた。彼が言う。 「なぜログを保存しないのか?初期設定でログを保存しないメーラーなどあるものか! お前が勝手に変更したんだろう!」
その後、わたしはソフトのアーカイブをDLし、それを使って 初期設定では送信ログが保存されないことを示したのだが一切認めようとしない。 このときは、本当に呆れた。怒りを通り越して呆れることがあると人生で初めて体験した瞬間だ。 できれば体験したくなかったが。ITの、それも通信インフラ業務に関わっているならば 「検証」ということが如何に大切かは言うまでもないことだ。 にもかかわらず、このように真実を確かめようともせず、 自分の思い込みのみで部下を叩く愚かで無価値な上司がいる。 こんな上司がいるなら人が離れていくのは当然のことだろう?

ついでに突っ込ませてもらおう。セキュリティセキュリティと繰り返し何度も何度も何度も 叩いてくるにもかかわらず、業務連絡やユーザーID/パスワードをメールで やり取りしているのはなぜだ???
え?「パスワードはそのハッシュ値が認証に使われるから安全だ」って?
確かにパスワードのハッシュ値を認証に用いる方式もある。しかし、本文は 平文のままネットワークに垂れ流されるのである。パスワードがバレなくても 本文が読めてしまったら機密も何もないだろう。

まだあるぞ。なぜ一般ユーザが Administrator なんだい? 「管理費節減」とかホザイテ、セキュリティパッチの適用から システムの設定も全て一般ユーザ任せという制度を聞いて わたしはジョークに違いないと思った。実際に勤務してみると ジョークではなく現実だった。たしかに腕のいい Developer に最大限の 力を発揮してもらおうと思ったなら、彼には環境を自由にカスタムしてもらったほうがいい。 優れた Developer が実力を発揮できるのはストレスのないシステムを使ったときだからだ ( 他にも条件があるが )。優れた Developer ともなればシステムの設定も パッチ管理も適切に行えるし、管理者権限が必要な作業は Admin で、 その他のときは Users でといったユーザアカウントの適切な使い分けもできる。
が、一般ユーザを Admin にするとはこれいかに?適切なセキュリティ設定ができるか否かは 悩むまでもない。こんな環境に「社内ポリシー」も何もあったものじゃないと思うが 一応「勝手にアプリをインストールしてはならない」とか「外部メディアは禁止」とかは存在する。 しかしだな、「Admin にしておいて何を言う?」と思うのはわたしだけではなかろう? Admin である以上どんなアプリもインストールできるし、機器の増設に関しても 制限はないのであらゆる外部メディアを繋げる。実際、周りには自分の好きな アプリを突っ込んでいる猛者がいる。でもってパッチは面倒だからできる限り引き伸ばすのだ。

一昔前は、確かに Admin でなければ実行できないアプリが存在した。 アプリが設定をレジストリ( HKCUではなくHKLM )に保存したり、%programfiles% 以下とか %systemroot% 以下にファイルを突っ込んだりすることもあり、そのようなアプリを 使うためには Admin 権限をもつアカウントを使わざるを得なかった。 しかし、今となってはそのようなアプリは殆ど見ない(ひとつ知っているが いわゆる地下ツールだ)。少なくとも日常業務で必須であろうMS-Office は Domain Users グループのアカウントでも問題なく実行できる。

ビジネスユースでは一般ユーザには管理者権限は与えないというのは もはやあたりまえのことであろう。あたりまえのことができていないにもかかわらず マスコミに踊らされて情報の機密だ、セキュリティだと表面的な対策しか取っていない。 これではいつ事故が起きても不思議ではないし(むしろ必然だ)、 企業としての発展はありえないだろう。

日常業務があまりにも非効率的なことも頭が痛い。 しかも、誰も改善しようとしないのだ。提言しようものならば 「伝統」だとか「習慣」だとか、その技術の「デメリットのみ」に目を光らせて 叩き潰し、必死で現在の体制を維持しようとする。しかも、そのデメリットは 今使われている方法のリスクと比べると小さいものだったりする。 なんと滑稽なことだろうか。

一昔前に「IT革命」と騒がれたときがあったが、表面的な変化があっただけで 実態は変わっていないのかもしれない。少なくともわたしが見た限りではそういったところが多い。 @ITの連載「日本人ITエンジニアはいなくなる?」 でも書かれているように、海外の技術者が日本の企業の多くを高く評価しないことも なるほど肯ける。また、日本でもプログラマがそれほど大企業に目を向けず、 むしろベンチャータイプの企業に注目している理由も肯ける。
自分の経験と見聞から言えることは、日本の大企業はあまりに体制の維持に執着し、 あまりに効率が悪く、技術者としての成長の見込みがないのだ。

変革の激しい IT の世界では、保守的な態度では競争に負けることはあれど勝つことはない。 生物の進化の歴史を見ても解るように、いつの時代でも変化に適応できないモノは滅びるのだ。 また、成功例を真似ているだけでも繁栄はありえないだろう。変化を先読みし、 周りの一歩先を歩ける人が成功するのだ。企業は現体制の維持に必死になるのではなく、 より効率化するためにはどうしたらよいか ( 社内コストの低減 ) 、 事業を拡大つまり顧客獲得にはどうしたらよいか ( 利益の増大 ) 、 優れた技術者を獲得するにはどうすればよいか ( 競争力の確保 ) を考えて運営するべきだ。これら3つは独立しているのではなくどれも必須だ。 どれかひとつでも欠けているならばその企業は淘汰されていくだろう。

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