2007年 05月 29日
設立趣意書
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Union Extasy 設立趣意書
今の京大において、私たち時間雇用職員は、便利な「使い捨て」の道具でしかありません。1年ごとの契約更新におびえ、毎年、春が近づくとキリキリ胃は痛むし、いつクビになるかという不安を誰もが抱えています。私たちは、昇給によって評価されることもなく、スキルアップもできずに、ただ使う側の都合によって、次々といいようにポイ捨てされているのです。このような状況では、労働によって悦び(Extasy)など得ることは到底できません。また、私たち非正規の職員は、職場でのパワーハラスメントを受けやすい、弱い立場にあります。その中には、上司から理不尽な仕打ちを受けても、その弱い立場ゆえに「泣き寝入り」せざるを得ない者もいるのです。
要するに、私たちの労働環境は劣悪です。
法人化に伴って、2005年度以降に採用されたすべての時間雇用職員は、通算5年で京大をクビになるという決まりができました。使う側にとっても何のメリットもない、このようなルールによって、私たちの身分はいっそう不安定なものとなります。5年たったら「自己責任」で、外部に新たな職を探さなければなりません。つまり、都合よくこき使って、用が済んだら使い捨て、あとは勝手にのたれ死ね、ということです。先の「創立記念日問題」でも明らかになったように、私たち時間雇用職員への差別的な対応は目に余るものがあります。
現在、京大には3000人もの時間雇用職員がいます。しかし、非正規雇用から正規雇用へ、という門戸はほとんど開かれていません(そのための試験も一応ありますが、毎年150人ほどの希望者に対して合格者はわずか2~3人です)。長年にわたって勤務し、正規職員と同一の労働をしていながら、不当な待遇に甘んじている職員も数多くいます。実際、不安定でありながらも、生活のための余暇を確保し、労働の意欲を維持するためには、900~1200円の時給ではとてもやっていけません。ボーナスがあればさらに意欲は増します。しかし、法人化以後の総人件費抑制の流れの中で、私たち時間雇用職員の時間単価は据え置かれ、その仕事に見合うだけの充分な賃金が与えられていません。私たちは「格差社会」の底辺にいるのです。
欧州でも近年、グローバル化によって不安定雇用が増え、失業の不安にさらされた若者たちが、大きな抗議デモを起こして話題となりました。「ただ楽しく働きたい」「仕事にやりがいを持ちたい」というささやかな夢が、新自由主義のもたらす過酷な労働政策によって打ち砕かれているのです。このような時代において、不安定な「生」を強いられた人びと、そこで生み出された新たな貧困層を、イタリア語で「プレカリアート」と呼ぶそうです。私たちは、この京大における、すべてのプレカリアートの人たちに向かって呼びかけます。時間雇用職員、有期雇用職員、そしてアルバイトの大学院生。あらゆる非正規雇用の労働者に向けて、私たちの運動に連帯することを求めます。
私たちは、ここに「Union Extasy」を結成します。これは、「京都大学職員組合」「ユニオンきりん」という先行する2労組とは異なり、時間雇用職員を主体とする新たな労働組合です。私たちはまず、身近なところから動き出すことにしました。それぞれの職場で起きているさまざまな問題、そこからスタートして、独自の運動を作り出すこと。私たちのユニオンに参加するも良し。各自の職場で、めいめいが新たな組合を立ち上げるのもまた良し。私たちが目指すのは、いろいろな運動がここから雨後のタケノコのように立ち上がり、少しでも今の状況を変えていくことです。
大学に対する私たちの要求は単純です。私たちを対等な人間として扱ってほしい。働く者としての尊厳を返してほしい。労働に悦びを与えてほしい。ただそれだけなのです。
時給あげろ!ボーナスよこせ!
通算5年でクビ?ふざけるな!
同一の労働には同一の賃金を!
労働に悦びを!エクスタシーを!
全学のプレカリアートよ、団結せよ!
京都大学時間雇用職員組合 Union Extasy
今の京大において、私たち時間雇用職員は、便利な「使い捨て」の道具でしかありません。1年ごとの契約更新におびえ、毎年、春が近づくとキリキリ胃は痛むし、いつクビになるかという不安を誰もが抱えています。私たちは、昇給によって評価されることもなく、スキルアップもできずに、ただ使う側の都合によって、次々といいようにポイ捨てされているのです。このような状況では、労働によって悦び(Extasy)など得ることは到底できません。また、私たち非正規の職員は、職場でのパワーハラスメントを受けやすい、弱い立場にあります。その中には、上司から理不尽な仕打ちを受けても、その弱い立場ゆえに「泣き寝入り」せざるを得ない者もいるのです。
要するに、私たちの労働環境は劣悪です。
法人化に伴って、2005年度以降に採用されたすべての時間雇用職員は、通算5年で京大をクビになるという決まりができました。使う側にとっても何のメリットもない、このようなルールによって、私たちの身分はいっそう不安定なものとなります。5年たったら「自己責任」で、外部に新たな職を探さなければなりません。つまり、都合よくこき使って、用が済んだら使い捨て、あとは勝手にのたれ死ね、ということです。先の「創立記念日問題」でも明らかになったように、私たち時間雇用職員への差別的な対応は目に余るものがあります。
現在、京大には3000人もの時間雇用職員がいます。しかし、非正規雇用から正規雇用へ、という門戸はほとんど開かれていません(そのための試験も一応ありますが、毎年150人ほどの希望者に対して合格者はわずか2~3人です)。長年にわたって勤務し、正規職員と同一の労働をしていながら、不当な待遇に甘んじている職員も数多くいます。実際、不安定でありながらも、生活のための余暇を確保し、労働の意欲を維持するためには、900~1200円の時給ではとてもやっていけません。ボーナスがあればさらに意欲は増します。しかし、法人化以後の総人件費抑制の流れの中で、私たち時間雇用職員の時間単価は据え置かれ、その仕事に見合うだけの充分な賃金が与えられていません。私たちは「格差社会」の底辺にいるのです。
欧州でも近年、グローバル化によって不安定雇用が増え、失業の不安にさらされた若者たちが、大きな抗議デモを起こして話題となりました。「ただ楽しく働きたい」「仕事にやりがいを持ちたい」というささやかな夢が、新自由主義のもたらす過酷な労働政策によって打ち砕かれているのです。このような時代において、不安定な「生」を強いられた人びと、そこで生み出された新たな貧困層を、イタリア語で「プレカリアート」と呼ぶそうです。私たちは、この京大における、すべてのプレカリアートの人たちに向かって呼びかけます。時間雇用職員、有期雇用職員、そしてアルバイトの大学院生。あらゆる非正規雇用の労働者に向けて、私たちの運動に連帯することを求めます。
私たちは、ここに「Union Extasy」を結成します。これは、「京都大学職員組合」「ユニオンきりん」という先行する2労組とは異なり、時間雇用職員を主体とする新たな労働組合です。私たちはまず、身近なところから動き出すことにしました。それぞれの職場で起きているさまざまな問題、そこからスタートして、独自の運動を作り出すこと。私たちのユニオンに参加するも良し。各自の職場で、めいめいが新たな組合を立ち上げるのもまた良し。私たちが目指すのは、いろいろな運動がここから雨後のタケノコのように立ち上がり、少しでも今の状況を変えていくことです。
大学に対する私たちの要求は単純です。私たちを対等な人間として扱ってほしい。働く者としての尊厳を返してほしい。労働に悦びを与えてほしい。ただそれだけなのです。
時給あげろ!ボーナスよこせ!
通算5年でクビ?ふざけるな!
同一の労働には同一の賃金を!
労働に悦びを!エクスタシーを!
全学のプレカリアートよ、団結せよ!
京都大学時間雇用職員組合 Union Extasy
by unionextasy
| 2007-05-29 23:20