ビリオン×スクール (第8話・2024/8/23) 感想
フジテレビ系・金曜9時枠のドラマ『ビリオン×スクール』
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第8話『AI教師は崖っぷちゼロ組を勝利に導けるか?』の感想。
加賀美零(山田涼介)は、スポーツ大会への出場資格を剥奪された0組を救うため、全競技で最下位ならクビという条件を受け入れ、メンバー選定を開始。元エース・城島佑(奥野壮)を復帰させるための計画を立てるが、城島が教師を拒む理由が東堂雪美(大原梓)にあると判明する。雪美と城島の関係、そして0組を支配する理由が次第に明らかになる。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---
原作:なし
脚本:我人祥太(過去作/墜落JKと廃人教師,奪われた僕たち,ゴーストヤンキー)
脚本協力:西垣匡基(過去作/) 第2話
演出:瑠東東一郎(過去作/浦安鉄筋家族,極主夫道,魔法のリノベ) 第1,2,6話
西岡和宏(過去作/親愛なる僕へ殺意をこめて,元彼の遺言状,婚活1000本ノック) 第3,4,8話
松下敏也(過去作/元彼の遺言状,DIVE!!,映画「Gメン」助監督) 第5話
塚田芽来(過去作/地上波ドラマ不明,高嶺のハナさん,ビハインドオーケストラ) 第7話
音楽:宮崎誠(過去作/今だから、新作ドラマ作ってみました 第3夜「転・コウ・生」)
主題歌:Ado「ルル」
P:江花松樹(過去作/うちの弁護士は手がかかる,クライムファミリー)
※敬称略
前回が今作初担当の演出だった塚田芽来氏の今後に注目
「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです!
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。
室内でも熱中症の危険があるとのこと。
こまめに水分補給してくださいね。
今回の感想の前に、前回の感想では分からなかったことを備忘録的に残しておく。
前回が今作初担当の演出だった塚田芽来氏。
今作のメイン監督で超個性的な瑠東東一郎氏の作風をうまく引き継いでいると書いた。
で、さらに調べてみたら、瑠東氏がメイン監督を務め、私は瑠東氏の現在の集大成的ドラマだと認めている『浦安鉄筋家族』(テレ東/2020年)の助監督を務めていたようだ。
『浦鉄』で鍛えられたのなら、瑠東氏に寄せることもできた… ということだ。
とはいえ、そんな簡単なことでないから、今後の塚田氏の作品に注目だ。
城島と雪美の回想シーン中のワンカットに注目!
さて、今回の感想だ。
今回の演出担当は、第3,4話を担当した西岡和宏氏の再登板。
ドラマ『元彼の遺言状』(フジ/2022)で最終回を含めた計4話、『風間公親-教場0-』(フジ/2023)で計2話を担当したフジテレビ期待の… ということらしい。
西岡氏の演出は、メインの瑠東氏とは異なるアプローチだが。
意外に(と言っては失礼だが)、“学園ドラマ” としての映像での見せ方(show)と魅せ方(fascinate)が今作に合っている。
私が評価したいカットは、30分ごろのケガで引退したものの元陸上部のエースだった城島佑(奥野壮)と校長・東堂真紀子(水野美紀)の娘・雪美(大原梓)の回想シーン中のワンカット。
©フジテレビ
素人の間でも流行しているレトロ調の映像処理と手持ちカメラで撮るのはフツーだが。
校舎外の上階の渡り廊下から、中庭を見下ろす俯瞰のアングルは良かった。)
回想シーンらしさがあるのは当然だが、今作は撮影スケジュールの関係からか、同じスタジオセットや構内ロケが多い。
普通なら「教室のベランダ」「校庭の隅」「土手」あたりで撮影しそう。
でも、城島と雪美の問題が「学校内(雪美は家庭にも問題アリだが)」にあるわけだから、「屋上」以外で新鮮味のある場所は、ここしかないと思う。
更に、夕刻間近の厳しい時間帯で、複数カットを撮り、組み込んだのは大いに評価したい。
こういうオーソドックスな作品を評価したい
脚本など全般の話をしよう。
東堂校長が、雪美に退学するように告げるのは意外だが。
加賀美「そろそろ 不良生徒の
更生に関するデータが
欲しいと思っていたんだ」
脚本的には、今回が第8話だから、そろそろ最終章に向けて… だろう。
その前に、城島を片付けましょう… との流れだ。
バレバレの展開であるが、本来の “連ドラ” としての流れとしては王道だ。
問題を抱える生徒を一人ずつ更生させていくのは、むしろ丁寧な展開といえる。
いや、最近、特に今期の連ドラは流れが唐突、もしくは流れを無視した作品が多いから、こういうオーソドックスな作品を評価したい。
長尺の回想も「入念に描きました」と好意的に解釈しよう
今回も、お約束の加賀美零(山田涼介)の名言が飛び出した。
加賀美「頭脳でも 腕力でも
力に恵まれた者は
その力を誰かのために使う
義務がある」
城島「うるせえよ」
加賀美「誰かを幸せにするために使う
義務があるんだ!」
このセリフからの「顔写真の平均値」を使う流れも、実に今作らしい。
ただ、惜しいと思うのは「回想シーン」が長過ぎたことだ。
もちろん、次回以降の「雪美の更生」のための事前準備だから、丁寧に描いているのは理解する。
しかし、今回までほぼスルーしてきた城島と雪美の歴史ドラマとして、スポーツ大会より長いって?
できれば、もう少しうまくやってほしかったが、「入念に描きました」と好意的に解釈しておこう。
あとがき
折角、序盤で例のハリウッドスタッフを登場させたのですから、もうちょっとド派手なドタバタがあっても良かったと思います。
ちょっと真面目過ぎたかな? と。
でも、加賀美の真実である “縦軸” を妙に強調しないドラマづくりは大いに評価できます。
★すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”
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【これまでの感想】
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