(;`・ω・´)「今日はなんでしょう?」

(´・ω・`)「最近(と言ってもチョット前ですが)、こんな記事がライトノベル界隈で話題になりました」

最近の男性向けラノベに女性主人公が少ない理由(togetter)

(;`・ω・´)「女性主人公ですか……」

(´・ω・`)「これに関してわなびニュースさんも漫画関連の記事をだしていたりする」

週刊少年漫画の傾向からライトノベルで女性主人公が少ない理由を考えてみる(わなびニュース)

(;`・ω・´)「はあ……」

(´・ω・`)「ウチのブログでもなにかやろうと思い、根本の『本当に最近のラノベに女性主人公は少ないのか?』ということをテーマにして調べたいと思います」

(;`・ω・´)「上の記事の主張はここらへんですね」

 
 現在のライトノベルにおいて、最もNGは「女主人公」だと思われます。特に「女主人公の一人称」は修羅の道ですね。
 
 一般文芸における「青春小説」は、若かりし頃の「ほろ苦い経験の共感」がテーマです。しかしライトノベルは現役中高生の「妄想の具現化」がテーマです。つまり両者は同じ中高生を主人公にしていても、まったく共通点のない別物なんですよ本当に!

 つまり主人公を通じてモテまくりたかったり、最強の存在でありたかったりするので、感情移入の難しい女主人公は売れ難いということらしいです。


(´・ω・`)「実はうちのブログは細々とライトノベル新人賞の集中的に取り組んでいます、ですから『新人賞で見る女主人公の割合』が簡単に出たりします」

(;`・ω・´)新人賞を軸にして女性主人公の数を調べてみよう。ということですね」

(´・ω・`)「そういうこと」

(;`・ω・´)「2011年〜2013年、つまりは『最近』の傾向はこうなっています」

〈2011年〉
55作品中、男性が主人公なのが48(うちの1つは犬)。女性が主人公なのが7作品(うちの1つは狐の化身だが)。

参考:2011年新人賞の傾向

●こうして彼は屋上を燃やすことにした(ガガガ文庫)
●サカサマホウショウジョ(スーパーダッシュ文庫)
●アイドライジング!(電撃文庫)
●霧こそ闇の(メディアワークス文庫)
●私と男子と思春期妄想の彼女たち(ファミ通文庫)
●ドS魔女の✕✕✕(このライトノベルがすごい!文庫)
●R.I.P天使は鏡と弾丸を抱く(このライトノベルがすごい!文庫)




〈2012年〉
72作品中、主人公は男性が61作品、女性が7作品、人外(AI・進化した人類・戦闘兵器・猫)が4作品

参考:2012年新人賞の傾向

●キリング・シュガー(講談社BOX)
●キュージュツカ!(ファミ通文庫)
●侵略教師星人ユーマ(メディアワークス文庫)
●月だけが、私のしていることを見おろしていた(メディアワークス文庫)
●ブラバン!(GA文庫)
●サムライブラッド(HJ文庫)
●ディヴァースワールズ・クライシス(MF文庫J)



〈2013年〉
68作品中、主人公は男性が57作品、女性が4作品、男の娘が2作品、人外(拳銃・パンツ)が2作品、オムニバスのものは3作品。

参考:2013年の新人賞

●ネームレス・リベリオン! 神聖魔剣は砕けない(HJ文庫)
●ちっちゃいホームズといじわるなワトスン(講談社BOX)
●人形遣い(ガガガ文庫)
●エーコと【トオル】と部活の時間(電撃文庫)



総計すると……


3年間の新人賞195作品中、17作品が女性主人公。だいたい8.7%

(;`・ω・´)「見事に微妙な結果となりましたね、『少ない』とも言えますし、『必ずある』とも言えます」

(´・ω・`)「メディアワークス文庫と講談社BOXがライトノベルかどうかは置いておいても、女性主人公は新人賞応募作にはあるし、受賞作にもある」

(;`・ω・´)「意外なほどにレーベルもバラけているんですよね」

(´・ω・`)「全部が百合モノというわけでもないしなあ」

(;`・ω・´)「ちなみに完全な百合モノは『人形遣い』くらいです」

(´・ω・`)「そして女性主人公のスゴいヒット作というのは、ここ3年で出ていないのもたしか」

(;`・ω・´)「ただ、これに関しても、そもそもヒット作はそんなに簡単に産まれるものでもない、という厳しい現実がありますから『≒女性主人公モノはヒットしない』という証左にもなりません」

(´・ω・`)「結論としては『女性主人公のライトノベルは確かにある、ただ、少ないと言えば少ない』ということになりました」

(;`・ω・´)「うーん、やっぱり微妙な結論ですね」

(´・ω・`)「そして、注目は第3勢力『男の娘』です。2012年に1作品(『男子高校生のハレルヤ』)、2013年には2作品(『もえぶたに告ぐ』『ルクス・ソリスの探偵軍師』)と着々と勢力を伸ばしており、今後の台風の目になるに違いありません」



(;`・ω・´)「2014年になってからは、一つも見かけてないような気もしますが……」

(´・ω・`)ノシ「というわけで、調べてみたら大して面白い結論にならなかったエントリはここらへんで」

(;`・ω・´)ヾ「『意外な結果』、というのは案外出てこないもんですね」




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