とり急ぎ・・・・続・災害防止には木造建築禁止が一番?!

2010-08-24 20:11:50 | 建物づくり一般
ブログを読まれている方から、話題のコミックの当該部分を、資料として使うのは構わないそうです、との付言付きで送っていただきました。

それは、小学館発行の『ビッグコミックスピリッツ』に1983年からもう30年近く連載されている原作:雁屋哲、作画:花咲アキラによる『美味しんぼ』(おいしんぼ)の6月頃の作品。
この連作は、1987年、第32回小学館漫画賞青年一般部門受賞を受賞しています。

それにしても、よく調べてあります。感嘆します。
外材の関税が0だ、などということは、建築関係者の大半は知りません。
そして、2×4工法も、「外圧」により導入したものだ、という経緯も、建築関係者のほとんどは知りません。まして一般の方がたは、・・・。
第一、公共建築・学校の非木造化を推進していた建築学会が、その25年後、突如として木造校舎奨励に舵を切ったのは、外材の関税0、2×4工法のやみくもな導入に対する国内の反発(とりわけ農林省がらみ)に対する懐柔策の一つに過ぎない、ということも知られていません。時期を照合すると、氷解するはずです。
建築学会は、政府の策に協力したに過ぎないのです。そういう「学会」である、ということをあらためて認識してください。

さて、その『美味しんぼ』の、当該の部分を下に頁ごと紹介。
ただ、上段2頁と下段2頁は、掲載された号が違います。
それにしても、ほんとによく調べている!

建築関係者たちは、ここまで調べない。
そして、知っていても、「不味い」ところは都合が悪いとして、押し黙る・・・。
つまり、「裸の王様」に進んでなる、なりたがる・・・。


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2 コメント

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そろそろ噴火の予兆 (下河敏彦)
2010-08-25 17:14:09
ケンプラッツではこちらの記事でも盛り上がりを見せています。

発注者の無責任
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20100817/542861/

これまで業界誌は、お上にたてつくようなことはしなかったのですが、理念なき低入札合戦や

http://design-with-nature-simogawa.blogspot.com/2010/08/blog-post_24.html

発注者の技術力の低下などに黙っておれなくなったのでしょう。

また、最近の建築の有り方に関して、問題となるムードとして、福祉の名のもとに日本の家屋を真っ平にしてしまおうとすること

http://test1.dokushin-s.com/003/post_15.html

高齢者は段差を昇るのはしんどい、、かもしれませんが、だからと言ってあちこちバリアフリーにしたのでは、いわゆる”わびさび”がなくなってしまいます。むしろそれがわかる年齢の人は、庭石、縁側や松といった段差がある方が、精神的に落ち着き有意義な人生を送ることができようというもの。

私の父は、一昨日76歳になりましたが、隆々とした自慢の筋肉で実に日本美あふれた庭を造っています。

ちょっと話はそれましたが、理念をなくすとどうなるか、怖い話です。
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のっぺらぼう (筆者)
2010-08-26 16:18:32
「高福祉=すべて平面」論は、この方たちの持論です。大分前に、こういう主旨の論の方に、地球上をすべてのっぺらぼうにしなければ福祉は成り立ちませんね、と言った覚えがあります。
ご紹介いただいたブログの方のなかの、「尺貫法だったから」だ、との言の意味が不明です。
また、日本の家屋が狭いから、というのも理解不能です。たしかに今の都会はそうかもしれませんが、もともと、日本の住居は、大体40坪前後以上の大きさがあり、敷地は一反(300坪)は狭い方だったのです。
どうして狭く、小さくなったのか、その根本に「福祉」の原点があるはずなのです。

そしてまた、かつては、長年、段差のある住まいで暮して、問題視はされなかった。おそらく「福祉」の考え方が違うのでしょうね。
このままゆくと、孤独死が起きないように、壁は全部スケスケがいいのだ、なんてことになるのかなァ。

こういう話は、なかなかホンネは言えません。耐震補強はおかしい(私は今の耐震補強の強制は霊感商法に見えるのですが)、などというと、では、地震で人命にかかわることが起きたらどうする、と言って発言を封じるのと同じ構造のような気がします。

思考の構造がおかしくなっているように、私は思います。
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