[図版改訂 6月13日 12.48]
上掲は、先の体育館のトラスの工事中の写真と設計図。
この設計では、トラス組:構造体:がそのまま現れることを前提に設計している。これは、以前に紹介したこの小学校の校舎部分での考え方と同じである(「RC・・・・reinforced concreteの意味を考える-1」、「RC・・・・reinforced concreteの意味を考える-2」参照)。
材寸の確定、仕口等の構造詳細設計は、増田一眞氏にお願いした。
上の図は、増田氏の直筆図を編集し、文字等を活字に置き換えてある。
原図はA1判、20分の1、鉛筆描き。
メインのトラスの上下弦材は、2L-90×90になっているが、計算上では2L-75×75で十分とのことだった。しかし、何となく不安で一段大きくした記憶がある。仕上がってみると、見た感じ、少しばかりごつく、75でよかったのかもしれない。
G-PLについては、可能なかぎりr をつけている。部材接合部の一体感が視覚的に得られるからである。
また、主トラス相互を桁行方向に結ぶ繋ぎ梁(図のB1)も、アーチ型のラチス梁とした。これも、全体が組みあがったとき、個々の主トラスだけが浮いて見えることをきらったからである。結果は、一定の効果は得られたように思う。
このようにプレートをr を付けて切断したり、アングルを湾曲させたりすることは、手間・加工費がかかるとして、最近ではあまりやらないようである。
しかし、トラス組は、使用鋼材量が圧倒的に少なくなるから、鉄骨工事費総体としては、必ずしも高くはならない。
なお、r 加工は、レーザー利用の切断のため、最近では以前に比べると、数等容易とのことだった。
鉄部の塗装は、内外とも、グラファイトペイント仕上げ。
鉄骨と建築仕上げとの取合い等については次回。
(今回も間が空きました。風邪完治せず・・・)