開幕投手12人の成績を並べてみた。
投球数(NP)順である。

OpeningPitcher


今年はWBCがあったので各チームのエース級が開幕戦の登板を回避した。
オリックスの山下のように初登板が開幕投手という思い切った起用も見られたが、開幕戦は概ね先発投手は100球までで降板させるのが通例だ。

なぜならまだ気温がそれほど高くないし、球数を投げすぎて故障するのを回避したいと思うからだ。長いシーズンの頭で無理をさせる必要もない。
また開幕は救援投手が無傷で残っているから余裕もある。とことん投げさせる意味はほとんどないのだ。

そんな中で中日の小笠原は7回2死145球も投げた。全く意味が分からない。

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力投して完投寸前というのなら頑張らせる意味もあるが、8回途中でこの球数だ。P/IPは18.91とお粗末な数字。要するに無駄球が多くて、ここまで非効率な投球になったと言うことだ。

小笠原の最多投球数は昨年は132、一昨年は119。ほとんどの試合で100球内外で降板している。

2番に多い114球を投げた西武の高橋は効率の良い投球で四球も出していなかったし、妥当な起用だとは言えよう。

立浪監督は

「本人も8回まで投げると試合前から言っていた。試合途中も気持ちは変わらなかった。期待に応えてくれると思って7回、8回もいかせました。素晴らしい投球だった」

とのことだが、ペナントレースは今日で終わりではない。非常識な球数を投げさせて、故障や不振に陥ったら、ということは考えなかったのだろうか。

それよりも「気持ち」とか「根性」とかに賭けたのだろうが、プロ野球はそんなあやふやなもので勝てるような世界ではない。
今季も統計やメディカルについて考えない「おらおら」でチームを引っ張っていくのかと思うと暗澹とする。


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1960~62年柿本実、全登板成績