レコメンドで流れてきた次やったら殴るがかなりいい。
とことん情けない。
パンクロックみてえなやつなのかな、と思ったら良い意味で裏切られた。
こんな曲の名前で、言葉選びも尻下がりにひょろひょろ間延びする声も、コイツは絶対に殴れないだろうと確信させてくれる。
沸々と湧く苛立ちというかモヤモヤを音にしたようなギターリフは、でも激しく爆発はしなくて、サビ(?)のとぼけたギターがまた悲哀を煽る。
内省の流れも他人へのムカつきからむしろ自己嫌悪に向かって、結局自己弁護というか殴らない、殴れないことへの言い訳ばかりになってるような。
大体殴れる奴は次とかじゃなくて、殴ろうとした時にはもう手が出てるんだろうな。
無敵の人とか言ったってそう簡単に捨て身になんかなれやしなくて、せいぜいネットでガチャガチャ喚くのが関の山というか。
いやこの歌のコイツは譲れないもののために殴ろうと思う訳だけど、にしたってやっぱり人はそう打撃マンにはなれない。
でもまあこれが社会の立ち回りだぜ、賢さだぜ、理性だぜ、みたいな方面の負け惜しみじみた正当化で溜飲を下げる方に行かないのもまたいいね。
色々思う所はあって反芻してみても、結局行動にならなくて、外に出なくて、誰にも見えない。それが一番情けないのかとしれない。
そんな気持ちを曲としてまとめて出すのは、それはなんか良いよなって思う。保健体育の「昇華」の図そのものという感じがする。
まあ曲書いた人がこういう事思う人なのかは知らんけど。
どうせ意気地のないザコはこんなような事考えてんだろうな、でこれを出力出来るのだとしたら、それはそれでかなり凄い。
でもまあ、度合いにこそ差はあれこんなようなこと誰だって思ってんだろうな。