2024-10-14

村上春樹初期の最高傑作

ノルウェイの森が大ヒットして、そこから村上春樹好きな人達というイメージが定着していった気がする。

「なんか村上春樹とか好きそうだよね」が一種悪口っぽく機能してしま時代が確かにあった。

今もそうだかは知らないけど、そういう時期があったよなという空気感は覚えている。

(逆に今の時代だと「村上春樹とか嫌いそうだよね」のほうが有効な場面が多いかもしれない)

自身ノルウェイの森全然ピンと来なかった。なんかぐだぐだとした恋愛ものしか読めなかったのは俺自身の浅さの問題だろうとは思うけど。

その後の1Q84とか海辺のカフカとかも好きではあるけど初期作品に比べるとやはりどこか混乱を感じる部分がある。

それは時代とも合ってるとは思うし現役作家として真摯ではあると思うんだけど、やはり初期作品の頃の春樹はまだ平和だったのだと思う。

そんな俺の中で初期作品の中で一番の傑作だと思ってるのが「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」だ。

最初長編「羊を巡る冒険」も面白かったが、その次に出した長編である世界の終わり~」はエンタメ度が異常に高い。

登場人物キャラもいいし、アニメ化とかしても絶対面白いだろうなっていうスペクタクルな展開をするので単純に面白い。

いわゆる春樹っぽさ、セックスについてとかそっち系の要素も他と比べると少し薄い。薄かった気がする。

まあ俺も最後に読んだのはだいぶ前なので、今読んだら主人公モラトリアムっぽさとか気になってしまうかもしれないけど、学生時代に読めてほんとによかったなと思ってる。

ジブリみたいなアニメーション最高峰映画化とかしてくれたら絶対観たいなーって思うけど、宮崎駿とは確実に相性悪いわなとも思う。

今となっては初期作品はだいぶ前になるので、海辺のカフカ以降で知った、あるいは単純に「なんかキモいらしい」イメージ先行してる人もいると思うが、

世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド普通に面白いと思うので機会があれば是非読んでみてほしい。

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