- Date: Sat 08 12 2018
- Category: Hanoi 旅行記
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混沌の Hanoi 旅行記(2)ベトナム全土でババ抜き
旅行前にベトナムのことを調べておこうと、いつものようにサイトやブログを読むと、要注意事項があちこちに載っていました。私は物事余り気にしないたちですが、それでも経験者の忠告には注意を払うことにしています。1人旅の場合は誰も指摘してくれないし、問題が起これば100%自己責任になるのでなおさらです。
Lonely Planet Vietnam (PDF Ver.) 2017.12
(Tips 1)ベトナムドン(貨幣単位)は桁が多いので要注意。しかも貨幣が無い。
日本円での100円はベトナムドンでの20,000ドンとなる、つまり1万円を両替すると、2,000,000ドン(200万ドン)になります。
一方、物価水準が異なるので、よく使う紙幣は5,000ドン、10,000ドン、20,000ドンあたりが中心です。ということは、1万円を両替して1万ドン札でもらう(ごく普通のこと)だと約200枚のお札をくれることになり、財布に入らないよとなります。
さすがに銀行や空港の両替商では20万ドン札を混ぜてくれましたが、街中で20万ドン札を使えるところはまずなく、ホテルや外国人向けレストランで食事、買い物ついでに崩すほかなく2度手間です。
さらに厄介なことに貨幣が無いので、どんな細かい単位も紙幣になります。ベトナムナビによれば、100ドン~50万ドンまで13種類の紙幣が流通しているとのことですが、私は旅行中、200ドン~20万ドンまでの11種類の紙幣を入手しました。200ドン札は約1円です。
財布に紙幣を入れておくと、お金を取り出す時に必ず道にぶちまけてしまうので、事務用のダブルクリップに30枚程度の紙幣を挟んでそのままポッケに入れ、残りは封筒に入れてバッグパックの奥底にしまって過ごしました。お洒落なマネークリップを使ってもいいのですが、紙幣が常に数十枚あるのですぐに馬鹿になってしまうかも。
Clip (Wallet of Vietnam) 2017.12
さらに厄介なことに、全ての紙幣は同じ図柄(ホーチミンの顔)で、色も似たり寄ったりなので、何ドン札かは数字をよく見ないとわからない。街中の店で100,000ドン札で買い物でもしようものなら、10数枚の紙幣をおつりとして渡されるので、おつりが全部で93,500ドンになっているかどうかをその場で確認する必要があります。街中のお店は大抵ごった返していて、脇から出てくる他人のやりとりを片手で制しながら、自分のやり取りを達成しないといけないので、落ち着いて確認することが最初は中々難しい。
時には10,000ドン札が9枚戻ってくるはずが、何枚か1,000ドン札が混ざっていることがあるとか。
(もちろんわざとです。)旅行者とわかれば、その可能性は上がるでしょう。次の人がぐいぐい押すので、確認は後回しにして1たん列から外れると、2度と1,000ドン札を10,000ドン札に戻してくれることはない。どんなに枚数があろうと、おつりは相手の目の前ですべての紙幣を確認しなくてはいけません。(だから、常にごったがえしているともいえる。)
(Tips 2)破れた紙幣、汚れた紙幣はお金ではない
さらに厄介なことには、破れたり汚れている紙幣は、お金と認識されず、街中で使おうと思っても受け取ってもらえません。難色を示されるなんてものではなく、その紙幣を目の前でつっかえされます。しわはOKだけど、少しでも破れていると駄目らしい。そもそも基準がはっきりしないので、破れはともかく汚れとなると、どこまでがお金と認識されるのか旅行者には判断困難です。はっきりしていることは、使えない紙幣を受け取ってもしょうがないので、少しでも破れたり汚れている紙幣は、おつりをもらった瞬間に即座に突っ返すことです。(私も何度かおつりの紙幣を突っ返しました。)
Noi Bai International Airport(Hanoi)(Return Journey) 2017.12
前段が長くなりましたが、20時半にノイバイ空港到着、もうあたりは真っ暗。ハノイまでバスはあるのですが、ルート的に使いにくいのでタクシーで行くことに。そのためには、まず両替だ。ここまでは一応、予定どおり。
イミグレを抜けると両替店がずらっと並んでいる。空港の両替商は、国によってはレートが悪いのですが、ベトナムの場合は、市中の最良レートにかなり近い。カードを使えない店も多いので、ある程度は両替した方が良さそうです。
通常、海外で両替する時は「少額紙幣をまぜて下さい。」というのが常識で、最低限、これを英語で言えるかどうかが、旅を無事始められるかどうかの分かれ道になったりする。
しかし、そんな心配はベトナムでは不用。1万円を出すと、向こうも慣れたもので、どさっと札束を出してきた。基本10,000ドンと20,000ドン札中心なので、100枚弱のお札が目の前に積まれる。しかし、よれよれの紙幣がきちんと積まれる訳もなく、崩れてカウンターにぶちまけられる。
Noi Bai International Airport(Hanoi) 2017.12
レシートを見ると1,980,000ドンあるはずだ。ともかく両替商の店員の前で確認しないといけないので1枚、1枚数え始める。これで後ろから押されでもすれば最悪だけど、不幸中の幸い、夜の便で両替商カウンターは空いていた。
75万ドン、76万ドン、77万ドン‥‥‥
ん?汚れている紙幣を発見。汚れている紙幣は使えないとの事前情報があったので、これは交換してもらおう。別に数字が見えない訳でもないけど、街中で拒否されたら厄介だ。最後の方になって100,000ドン札や200,000ドン札が出てくる。
138万ドン、139万ドン、いや、これは100,000ドン札か。148万ドン、149万ドン、、、
うん?紙幣の端が三角に切れている。折り目をつけているうちに端っこが切れたのか。たとえ紙幣の真偽になんの影響がなくても、切れていたり破れている紙幣は、街中で絶対受けとってもらえないとの事前情報があったので、これも交換してもらおう。どこまで汚れたり破れたりしていると駄目なのかわからないので、1回そういう紙幣が出てくると、それまでの紙幣が良かったのかどうか心配になってくる。
あれ?今、何万ドン?
思い出せない。そもそも 1,980,000ドンを正確に数えながら、汚れと破れの紙幣をハネていく作業なんて出来る訳無いよ。こうなったら、まず、汚れと破れの紙幣を最初に交換してもらって、それから全部まとめて数えるしかないな。方針変更だ。
Vietnam Bill (10,000VDN ) 2017.12
100枚近くのお札を最初から、今度は汚れと破れだけをチェックし、3枚の問題紙幣をピックアップ。まず、これの交換だ。ベトナムのことだ。交換はすんなりとはいかないだろう。「コンナノハ、ヨゴレテイルウチニ、ハイラナイヨ」とごねられたらどうするか。空港で英語が通じるのが不幸中の幸いだ、ともかく押しの一手だ。
思い切ってカウンタ―越しに3枚を突っ返す。「Change Please!」
意外にもあっけなく交換してくれた。それも瞬時に。両替商の店員の兄ちゃんがその時、ニヤッと笑った。その店員の心の声が聞こえた気がしたよ。(ヤッパリ、バレタカ)
もしかして、最初からわざと汚れた紙幣を混ぜていたのか?
そういえば、3枚は最後の方になって札束の下の方から出てきた気がする。
突っ返されても、次の客の両替に混ぜればいいやと思っているのじゃないのか?
(私が店員なら、絶対にそうする。)
しかしなぁ、ベトナムは銀行というのがないのか?
国中で、汚れと破れの紙幣を他人に押し付け合いするなんて、まるで国民全員でババ抜きをやっているようなものだよ。壮大な無駄な行為では。(最後の人はどうするのだろう?)
両替だけでも、既に疲れが出てきたよ。
さて、そろそろ始めるか。
1万ドン、2万ドン、3万ドン、いや12万ドンか、13万ドン‥‥‥
Lonely Planet Vietnam (PDF Ver.) 2017.12
(Tips 1)ベトナムドン(貨幣単位)は桁が多いので要注意。しかも貨幣が無い。
日本円での100円はベトナムドンでの20,000ドンとなる、つまり1万円を両替すると、2,000,000ドン(200万ドン)になります。
一方、物価水準が異なるので、よく使う紙幣は5,000ドン、10,000ドン、20,000ドンあたりが中心です。ということは、1万円を両替して1万ドン札でもらう(ごく普通のこと)だと約200枚のお札をくれることになり、財布に入らないよとなります。
さすがに銀行や空港の両替商では20万ドン札を混ぜてくれましたが、街中で20万ドン札を使えるところはまずなく、ホテルや外国人向けレストランで食事、買い物ついでに崩すほかなく2度手間です。
さらに厄介なことに貨幣が無いので、どんな細かい単位も紙幣になります。ベトナムナビによれば、100ドン~50万ドンまで13種類の紙幣が流通しているとのことですが、私は旅行中、200ドン~20万ドンまでの11種類の紙幣を入手しました。200ドン札は約1円です。
財布に紙幣を入れておくと、お金を取り出す時に必ず道にぶちまけてしまうので、事務用のダブルクリップに30枚程度の紙幣を挟んでそのままポッケに入れ、残りは封筒に入れてバッグパックの奥底にしまって過ごしました。お洒落なマネークリップを使ってもいいのですが、紙幣が常に数十枚あるのですぐに馬鹿になってしまうかも。
Clip (Wallet of Vietnam) 2017.12
さらに厄介なことに、全ての紙幣は同じ図柄(ホーチミンの顔)で、色も似たり寄ったりなので、何ドン札かは数字をよく見ないとわからない。街中の店で100,000ドン札で買い物でもしようものなら、10数枚の紙幣をおつりとして渡されるので、おつりが全部で93,500ドンになっているかどうかをその場で確認する必要があります。街中のお店は大抵ごった返していて、脇から出てくる他人のやりとりを片手で制しながら、自分のやり取りを達成しないといけないので、落ち着いて確認することが最初は中々難しい。
時には10,000ドン札が9枚戻ってくるはずが、何枚か1,000ドン札が混ざっていることがあるとか。
(もちろんわざとです。)旅行者とわかれば、その可能性は上がるでしょう。次の人がぐいぐい押すので、確認は後回しにして1たん列から外れると、2度と1,000ドン札を10,000ドン札に戻してくれることはない。どんなに枚数があろうと、おつりは相手の目の前ですべての紙幣を確認しなくてはいけません。(だから、常にごったがえしているともいえる。)
(Tips 2)破れた紙幣、汚れた紙幣はお金ではない
さらに厄介なことには、破れたり汚れている紙幣は、お金と認識されず、街中で使おうと思っても受け取ってもらえません。難色を示されるなんてものではなく、その紙幣を目の前でつっかえされます。しわはOKだけど、少しでも破れていると駄目らしい。そもそも基準がはっきりしないので、破れはともかく汚れとなると、どこまでがお金と認識されるのか旅行者には判断困難です。はっきりしていることは、使えない紙幣を受け取ってもしょうがないので、少しでも破れたり汚れている紙幣は、おつりをもらった瞬間に即座に突っ返すことです。(私も何度かおつりの紙幣を突っ返しました。)
Noi Bai International Airport(Hanoi)(Return Journey) 2017.12
前段が長くなりましたが、20時半にノイバイ空港到着、もうあたりは真っ暗。ハノイまでバスはあるのですが、ルート的に使いにくいのでタクシーで行くことに。そのためには、まず両替だ。ここまでは一応、予定どおり。
イミグレを抜けると両替店がずらっと並んでいる。空港の両替商は、国によってはレートが悪いのですが、ベトナムの場合は、市中の最良レートにかなり近い。カードを使えない店も多いので、ある程度は両替した方が良さそうです。
通常、海外で両替する時は「少額紙幣をまぜて下さい。」というのが常識で、最低限、これを英語で言えるかどうかが、旅を無事始められるかどうかの分かれ道になったりする。
しかし、そんな心配はベトナムでは不用。1万円を出すと、向こうも慣れたもので、どさっと札束を出してきた。基本10,000ドンと20,000ドン札中心なので、100枚弱のお札が目の前に積まれる。しかし、よれよれの紙幣がきちんと積まれる訳もなく、崩れてカウンターにぶちまけられる。
Noi Bai International Airport(Hanoi) 2017.12
レシートを見ると1,980,000ドンあるはずだ。ともかく両替商の店員の前で確認しないといけないので1枚、1枚数え始める。これで後ろから押されでもすれば最悪だけど、不幸中の幸い、夜の便で両替商カウンターは空いていた。
75万ドン、76万ドン、77万ドン‥‥‥
ん?汚れている紙幣を発見。汚れている紙幣は使えないとの事前情報があったので、これは交換してもらおう。別に数字が見えない訳でもないけど、街中で拒否されたら厄介だ。最後の方になって100,000ドン札や200,000ドン札が出てくる。
138万ドン、139万ドン、いや、これは100,000ドン札か。148万ドン、149万ドン、、、
うん?紙幣の端が三角に切れている。折り目をつけているうちに端っこが切れたのか。たとえ紙幣の真偽になんの影響がなくても、切れていたり破れている紙幣は、街中で絶対受けとってもらえないとの事前情報があったので、これも交換してもらおう。どこまで汚れたり破れたりしていると駄目なのかわからないので、1回そういう紙幣が出てくると、それまでの紙幣が良かったのかどうか心配になってくる。
あれ?今、何万ドン?
思い出せない。そもそも 1,980,000ドンを正確に数えながら、汚れと破れの紙幣をハネていく作業なんて出来る訳無いよ。こうなったら、まず、汚れと破れの紙幣を最初に交換してもらって、それから全部まとめて数えるしかないな。方針変更だ。
Vietnam Bill (10,000VDN ) 2017.12
100枚近くのお札を最初から、今度は汚れと破れだけをチェックし、3枚の問題紙幣をピックアップ。まず、これの交換だ。ベトナムのことだ。交換はすんなりとはいかないだろう。「コンナノハ、ヨゴレテイルウチニ、ハイラナイヨ」とごねられたらどうするか。空港で英語が通じるのが不幸中の幸いだ、ともかく押しの一手だ。
思い切ってカウンタ―越しに3枚を突っ返す。「Change Please!」
意外にもあっけなく交換してくれた。それも瞬時に。両替商の店員の兄ちゃんがその時、ニヤッと笑った。その店員の心の声が聞こえた気がしたよ。(ヤッパリ、バレタカ)
もしかして、最初からわざと汚れた紙幣を混ぜていたのか?
そういえば、3枚は最後の方になって札束の下の方から出てきた気がする。
突っ返されても、次の客の両替に混ぜればいいやと思っているのじゃないのか?
(私が店員なら、絶対にそうする。)
しかしなぁ、ベトナムは銀行というのがないのか?
国中で、汚れと破れの紙幣を他人に押し付け合いするなんて、まるで国民全員でババ抜きをやっているようなものだよ。壮大な無駄な行為では。(最後の人はどうするのだろう?)
両替だけでも、既に疲れが出てきたよ。
さて、そろそろ始めるか。
1万ドン、2万ドン、3万ドン、いや12万ドンか、13万ドン‥‥‥