AIは救世主ではなく破壊王になるだろう
AIが食う電力は半端なく、これからたった数年で世界の電力需要は倍増する見込みと言われています。
そして、AI事業拡大に必要な電力の確保の為にまた原子力発電が推進されようとしています。
TMI[Three Mile Island]原発がメルトダウン前に稼働されていた頃
その典型例がアメリカで閉鎖されたTMI[Three Mile Island]1号機を再稼働させるという話です。マイクロソフト社がデータセンター向けの電力供給のために電力購入契約をするとの事です。
TMIと言えば、世界で初めてメルトダウン事故を起こした原発として有名です。事故を起こしたのは2号機で、今回再稼働される予定なのは1号機ですが、それでもメルトダウンした原発の隣の原発が再稼働されることは不気味な感じがします。
そもそも再稼働される予定の1号機も、運転休止状態だった・・・というよりも廃炉に近い状態だったようです。2019年に停止して(廃炉にするために?)冷却中だったのです。冷却塔の基礎の空洞部分には雑草が生い茂り、野生動物が内部を走り回っているとの事です。入り口に設けられた武装守衛部分も無人のままだそうです。
停止中(廃炉準備中?)のTMI[Three Mile Island]原発
放射性廃棄物をどんどんと作り、廃炉後(人類の歴史に比して)半永久的に管理しなければならない原発は火力発電よりも遥かに危険で環境破壊のレベルも大きいのにも関わらず、原子力推進派はCO₂を排出しないので「クリーンエネルギー」だと言っています。そしてまたどんどん推進しています。
これまでに必要とされた全ての電力以上の電力がAIに必要とされるということは、とんでもない狂気の沙汰であると感じるのは私だけではないでしょう。いくらAIが便利だからといって、電力需要が大幅に増え、原発をどんどん稼働するようになることは非常に危険です。
それこそ文明崩壊の危機が高まるでしょう。電力需要だけ考えてもAIは文明の救世主ではなく、文明の破壊王だといえるでしょう。人類が21世紀中にAIの需要と供給をどんどんと増やしていった事を後悔する日が遠くない将来にきっとやって来るでしょう。
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