収納しないブログ

持ち物を減らして収納術不要の暮らしを目指しています

「可愛い空瓶」を捨てるまでが、酒飲みのプライドです。

「可愛い無駄は正義」を信条に生きているから、お菓子のパッケージや本の装丁の美しさに惹かれて購入する「ジャケ買い」もよくやるよ。

 

秋の初めに、山麓のぶどう畑へドライブした際、ワイナリー直営の売店で購入したワイン。

の、空き瓶▽

ラベルには線描で「やまどり」と「ぺんぎん」のイラスト▽

木版画みたいな素朴な線。

かわいい〜 かわいい〜

かわいい〜 けど

飲み終わって空き瓶になったら、胸に去来する「窓辺に飾っておきたい…」の感傷的な思いを振り切って、キッチンのトラッシュボックスへ。

「かわいい空き瓶」を捨てるまでが、酒飲みの矜恃(プライド)です。

 

同様に、「可愛い箱を捨てるまでがバレンタイン」もまた正なり▽

yuringo738.hatenablog.com

ワインだけでなく、日本酒もジャケ買いしています▽

yuringo738.hatenablog.com

味が美味しいのはもちろん、パッケージは大事。

思い出すのは、水城せとなさんの名作漫画「失恋ショコラティエ」に出てくる最強のあざと系モテ女子サエコさんの名言です。

何にもしてないのに向こうが勝手に好きになってくれれば

それが一番ですよね

でも普通 ないですよね

だって

お菓子だって味だけで 十分 美味しいのに

それでも売れるためには形や色を可愛くしたり

綺麗な箱に入れたり

愛される努力が必要なんだなって思うし…

(水城せとな「失恋ショコラティエ」より引用)

 

サエコさんの魅力は、「中身の良さ」に甘んじることなく「愛される努力」をしている健気さにあります。

そしてその魅力は、可愛いパッケージと その根底にある健気さに惹かれて「ジャケ買い」してしまう美しいお酒やお菓子にも通じます。

 

しかしその「愛される努力」を商業的な視点で見れば、最終目標は飾って楽しんでもらうことが目的なのではなく、中身の素敵さを消費者に伝え、買ってもらって食べたり飲んだりしてもらうこと。

食卓に並べて、愉快な夕餉を彩る仲間として一晩を過ごした後は、空っぽのパッケージを並べて残滓を啜るような真似はしないで、潔く手放していきたいと思う私です。

 

「可愛い」を物体として保管する必要はありません。

心の中に、保管スペースを要しない楽しくて可愛い思い出が残ればOKだと思います。

 

飾らず捨てよう、可愛い空き瓶。

明日も愉快な人生を〜