選択的夫婦別姓 ~ 最も始末が悪いのは「保守の仮面をかぶったサヨク」
昨年の衆院選では自民党が大敗し、立憲民主党が議席を大幅に伸ばした。だが、立民の得票数は前々回のそれからほとんど伸びておらず、「立民が勝った」のではなく「自民が大きく負けた」という表現が正解。ただし、議席の伸びを奇貨とし、立民は衆院の複数の委員会の委員長ポストを取りに来た。その象徴が法務委員会で、代表の野田ははっきりと、「選択的夫婦別姓制度の導入」が目的であると言っている。昨日はNHKの記事を紹介したが、読売も同じ動きを報じている。
立憲民主党、夫婦別姓導入目指し民法改正案を通常国会提出へ…公明・国民民主も前向き(読売)
立憲民主党が選択的夫婦別姓の導入実現に意欲を見せている。野党各党に加え、与党の公明党も導入に前向きなことから、立民は自民党に通常国会での法案成立を迫る考えだ。
立民の野田代表は4日の記者会見で選択的夫婦別姓について、「約30年にわたる宿題を議論の俎上に載せ、成立に向けて努力したい」と述べ、民法改正案を提出する方針を示した。(以下略)
旧民主党時代を含め、最も問題がある代表は野田佳彦だ。鳩山も菅直人も、はっきり言ってレベルが知れているので、ごく一部の支持者の除き、国民は冷めた目で観察していたように思う。その点、野田は、「自衛官の倅(せがれ)」を宣伝文句として使い、保守の要素を喧伝するが、政策的に極左だ。夫婦別姓制度だけでなく、女性宮家の推進も女系天皇誕生への一里塚になるところだった。サヨクのなかで最も始末が悪いのが、保守の仮面をかぶったサヨクなのだ。
産経新聞が「ごまかしの選択的夫婦別姓議論」と銘打ち、元旦から各論を展開する夫婦別姓制度反対論だが、昨日5日には、その立民党が令和4年に野党と共同で国会提出した選択的夫婦別姓の民法改正案の問題点を指摘している。
夫婦別姓間の子供の名字は家庭裁判所が決める 新たな家族不和の火種「いっそくじ引きで」(産経)
では、立憲民主党が令和4年に野党と共同で国会提出した選択的夫婦別姓の民法改正案はどのような内容だったのか。子供の姓については「出生の際に父母の協議で定める」としており、一致しない場合は「家庭裁判所は、父又は母の請求によって、協議に代わる審判をすることができる」とした。
この世に生を受けた瞬間から裁判になる可能性もある。仮に妊娠初期はどちらかの名字で一致していても、出産後の子供を見て気持ちが変わることもあり、家族の深刻な分断を招きかねない。
弁護士の北村晴男氏は「結論ありきで制度設計するから馬鹿げたことになる。裁判所が姓を決めるぐらいなら、調停委員の面前でのくじ引きの方がまだ合理性がある」と指摘する。(抜粋)
立民・野田が「約30年にわたる宿題」というなら、「宿題の答えは全く不十分だから、顔を洗って出直してこい」ということになるだろう。そもそも国民の側がこれを宿題などと思っていないことは、内閣府の調査結果をもってしても明らかだ。
現在の制度である夫婦同姓制度を維持すること、選択的夫婦別姓制度を導入すること及び旧姓の通称使用についての法制度を設けることについて、どのように思うか聞いたところ、「現在の制度である夫婦同姓制度を維持した方がよい」と答えた者の割合が27.0%、「現在の制度である夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」と答えた者の割合が42.2%、「選択的夫婦別姓制度を導入した方がよい」と答えた者の割合が28.9%となっている。
池田信夫氏など、夫婦同姓は昭和の価値観と批判するが、上記調査は令和3年12月のものであり、昭和から約40年経過しても、その価値が変わっていないことの証左だろう。
国民は国会議員に対し、「約30年にわたる宿題」など出していない。こんなことをしている暇があったら、少しは国民生活が豊かになる提案でもしたらどうなのか。多くの自民党議員にも共通することだが、保守の仮面をかぶったサヨクが最も始末が悪い。
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