紅葉ハイク 杣山(492m)
里山にもどんどん降りてきており、福井県内の紅葉はそろそろ終盤。
南越エリアの紅葉ハイクの〆を飾るべく、今日も南越前町(旧南条町)のこの山へ。
杣山(そまやま)
すっかりご無沙汰で、8年前のこの時期に一度登ったきり。
かつて山頂に杣山城という山城があり、南北朝期に南朝方の新田義貞公がこの城に立て篭もったとされる。
山名の由来は、杣山城の修復の為に杣人(そまびと)を募集したところ、山に杣人が溢れるほどになったという言い伝えが残る。
9:27 第2(中)登山口駐車場(標高約108m)
車が2台停まっていたが、どうやらハイカーではなさそう。
隣で杣山城居館跡の整備工事をしていたが、ハイクには特に支障なし。
前回は1㎞ほど先の花はす公園側の第3(東)登山口から登ったが、
今回は第1(西)登山口から登るつもり。
ここには水洗トイレのほかに大きな休憩所もある。
時折山友さんたちが宴会する場所ですね(笑)
弱い雨がまだ残っていたが、天気は回復傾向にある予報。
OPP対策も済ませハイク開始(9:37)
この一帯には南北朝期に城主だった瓜生氏の居館があったとされる。
設置されている電気柵はなんと7段!
通常はイノシシ除けで3~4段までのモノが多いが、シカ除けも兼ねているのだろう。
前方からショベルカーがやってきたので手前で待機。
工事の方が「帰りは電気柵が稼働しているので外して通過して下さい」とのこと。
9:40 西コース登山口(標高約110m)
直進すると、前回下りで利用した姫穴や殿池を経由する中コース(標準CT75分)だが、今回は西コースをチョイス。標準CT70分なので、目標CTは90分。
序盤から急な階段を登っていく。
いつの間にか雨は止み、晴れ間が覗いてきた。
この付近はほとんど落葉していた。
前方に屋根らしきモノが見えてきた。
9:51 文殊堂(標高約170m)
文殊山同様、文殊菩薩を祀っている。
かつては神仏習合されており、山頂の杣山神社とも深い関係にあったようだ。
紅葉はほとんど終わっており、少し遅かったようだ。
道端には所々石仏が置かれている。
これは十一面観世音菩薩かな?
階段をよたよた登っていく。
10:12 第1(西)登山口駐車場(標高約265m)
ここまで32分。手前で登山道が左に進んでいたのでスルー。
あれ? 駐車場に降りてきたぞ!?
だったらそのまま駐車場に進めばよかった(笑)
ここまで車でくることも可能だが、周回する場合大変になるので利用しなかった。
これは聖観音菩薩。
急な階段が多いが、中コースと比べて道幅も広く歩きやすい。
杣山城の大手道だったのかも。
この付近は黄葉が残っていた。
キレイだな~
前方に山頂部が見えてきた(10:33)
開けた場所からは野見ヶ岳(678m)などが望めた。
これを登り切れば西御殿跡か?
まだ先がありました(笑)
前方に石標が見えてきた。
10:54 西御殿跡(標高約410m)
最後の城主瓜生保(うりゅうたもつ)が北朝方の足利勢との戦の際、麓の居館を捨てここに臨時の居館を移したとされる。
10:55 中コース(殿池・姫穴)合流点(標高約405m)
左に進むと殿池や姫穴に至る。前回下山時に利用し、怖い体験をしたのだが…
山頂まで20分ほどだが、合流点の先の広くなったところで小休止(10:56)
さて山頂までもうひとふんばり(11:02)
モミジも赤くなっておらず、あまり映えない。
木の真ん中にある大きな瘤。
病気や虫が原因でできた傷を修復して成長してきたたくましさが感じられる。
前方のピークが山頂でないことは学習済(笑)
南西側には今週登った藤倉山(643m)や鍋倉山(516m)
11:10 袿掛岩(うちかけいわ)(標高約445m)
瓜生保の奥方や侍女たちが、この岩に袿をかけ飛び降りて自害したそうだ。
前回はこの辺りの紅葉が見事だったが、やはり少し遅かったようだ。
ようやく山頂が見えてきた(11:16)
堀切と土橋
山頂周辺には山城の遺構が随所に残っている。
11:18 杣山山頂(標高492m)
タイムは1時間38分。山頂には4人組のパーティがおられた。
お約束の三角点(三等・杣山)タッチ。
山頂からは日野山(795m)
先週登ったホノケ山(737m)
同じく先週登った野見ヶ岳(678m)
今日の一杯はマルちゃん 焼豚たっぷりチャーシュー麺生姜醤油味。
確かにチャーシューが多いが、小間切れなので底の方に沈んでなかなかありつけなかった(笑)
4人組はツェルトを張って中で宴会中。
密にならないのかな?
ひと足先に下山開始(11:53)
東(犬戻駒返)コースで第3登山口に降りようかとも思ったが、西御殿跡側へ。
もう少し早く来たかったな~
12:02 西御殿跡(標高約415m)
12:03 中コース(殿池・姫穴)分岐点(標高約405m)
前回同様、中コースで降りることにする。
12:05 殿池(標高約380m)
城中唯一の水場で夏場でも枯れず、篭城の際にも使われていたとされる。
一段と水量が減った感があり、池というより単なる水溜まりにしか見えない(笑)
前回怖い体験をしたと述べたが、また自ら好んで怖い体験をしたい訳でなく、
経験の浅かった8年前からどれぐらい成長しているかを確かめるため(ウソ)
最初の難所の岩場に差し掛かる。
相変わらず急峻で、雨で路面も濡れているので慎重に下っていく。
12:19 姫穴(標高約320m)
新田義貞公の夫人匂当内待が一時身を隠したことから名付けられたとされる。
いよいよ核心部の鎖場に差し掛かる。
右手は垂直な岩塊、左手は断崖で、道幅僅か30㎝ほどの道をトラバースする。
8年前はこの道に腰が引けてしまい、岩肌にへばりつきながら恐る恐る進んだが、今回意外と普通に通過。
一番の理由は鎖が新調されて太くなっていた点。
以前はお情け程度のロープや鎖しかなく、しかも途切れ途切れだったが、丈夫な鎖がしっかりと設置されていたのでかなり頼もしかった。
無事トラバースエリアを通過(12:27)
前回は靴底がツルツルにすり減った靴だったのも恐怖を感じた一因かも。ちなみに今日はスパイク長靴です(笑)
鮮やかなイエローカーペットの上を進んでいく。
見覚えのある東屋が見えてきた(12:33)
ここは分岐路にもなっており、左へ行くと東御殿跡を経由して山頂に至る。
12:40 旧キャンプ場(標高約155m)
12:43 第2(中)登山口(標高約125m)
下りは50分。
後は広大な居館跡をなだらかに下っていくだけ。
電気柵のところまで戻ってくる(12:46)
7段全てが稼働中で、注意書きに「3本外して通過して下さい」と書いてあり、上から3本なのか、下から3本なのか迷うも、跨ごうと上から3本にする。
一番上(7段目)はかなり硬かったがなんとか取り外し、6段目も解除。
厄介なのが5段目(上から3番目)
絶縁部となるプラスチック持手が外れており、金属部が剥き出し状態。
素手で触れば感電するので、登山ポールの先端で引っかけて外そうとすると、
バチッ‼ 痛っ‼
感電し、思わずポールを離す。
ポール自体も金属なので、絶縁体のプラスチックの握り手を持っていたのだが、なぜかその握り手越しでも感電してしまったようだ??
もしかするとスパイク長靴を履いているので、靴底の金属ピンを伝わって地面に電流が流れようとしたのかも。
なお柵に流れる電圧は最大10,000ボルトにも及ぶ高電圧だが、常時流れている訳ではなく、100分の1秒から1,000分の1秒程度の極めて短い間隔で断続的に電気を流すパルス出力のため、感電死することはなく、誤って触ってしまっても多少痛い思いをするぐらいなのでご安心を(笑)
それじゃ跨ぐのは止めて、下段を外して潜り抜ける方法に変更。
図体が大きいので3段だとひっかかる可能性があるので、4段目までを外し、匍匐前進でなんとか通過(笑)
電線を元に戻そうとして取手を触っていたら、再び感電。
画像を見て分かるように電線を外す際、進行方向(向こう側)に外すと匍匐前進する際に邪魔になるので、自分側(手前)に外して進んだのだが、通過後に戻そうとすると上3段が残っているので、大きく手を伸ばす必要がある。
しかも外した4本が絡み合うので、それを解きほぐそうとしているうちに、誤って他の電線に触れてしまったようだ。
通過する際は、向こう側の左の方に寄せて外した方が元に戻すのがラクかも。
電気柵を通過するのに5分以上もかかってしまった(笑)
やっぱり、山っていいね!
杣山(492m)
標高差382m
登り 1時間38分、下り 50分、TOTAL 3時間15分
今年1回目・通算2回目
出会った人 4人 出会った動物 なし
2020年:70座目
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