高千穂発電所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 15:54 UTC 版)
九州送電が最初に建設したのは五ヶ瀬川の高千穂発電所である。発電所所在地は宮崎県西臼杵郡高千穂町大字押方。東邦電力から水利権を譲り受けて開発した地点で、1927年1月着工、1929年(昭和4年)3月14日に竣工した。 発電所の取水口は上流の三ヶ所村桑野内(現・五ヶ瀬町桑野内)にあり、五ヶ瀬川本流を横断する堰堤の右岸から取水し、そこから一度「芋洗谷」を堰堤で仕切って造った調整池に導き、さらに発電所へと導水して発電する。主要設備は電業社原動機製造所製フランシス水車・芝浦製作所製交流発電機各2台で、発電所出力は1万2800キロワットである。 送電線は高千穂変電所から九州水力電気女子畑発電所(大分県日田郡)へ至る亘長72.8キロメートルの66キロボルト送電線「福岡幹線」を整備し、1929年5月1日より九州水力電気への電力供給を開始した。 なお五ヶ瀬川では、高千穂発電所の上流側の三ヶ所村桑野内にて「桑野内」(出力2790キロワット)、下流側の七折村(現・日之影町)にて「高巣野」(出力2970キロワット)、岩井川村(現・日之影町)にて「小崎」(4380キロワット)という3か所の水利権を得ていたが、いずれも九州送電では開発に至っていない。
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