だらに【×陀羅尼】
だらり【×陀羅▽尼】
陀羅尼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/10 16:10 UTC 版)
概要
陀羅尼はダーラニーの音を中国において漢字で音写したものであり、意訳して総持、能持、能遮等ともいう。ダーラニーとは「記憶して忘れない」という意味で、本来は仏教修行者が覚えるべき教えや作法などを指した。やがてこれが転じて「暗記されるべき呪文」と解釈される様になり、一定の形式を満たす呪文を特に陀羅尼と呼ぶ様になった。
本来、陀羅尼は暗記して繰り返しとなえる事で雑念を払い、無念無想の境地に至る事を目的とした。「能遮」という意訳は雑念妄想を「
その構成は、多くの場合まず仏や三宝などに帰依する事を宣言する句で始まり、次にタド・ヤター[1]と続き、本文に入る。本文は多くの場合、神や仏、菩薩や仏頂尊などへの呼びかけや賛嘆、願い事を意味する動詞の命令形等で、思想上あまり深い意味は無い。そして最後に成功を祈る聖句「スヴァーハー」[2]で終わる。
陀羅尼の呪文語句が連呼相槌的表現をする言葉なのは、これが本来無念無想の境地に至る事を目的としていたためで、具体的な意味のある言葉を使用すれば雑念を呼び起こしてしまうという発想が浮かぶ為にこうなったと言う学説が主流となっている。
しかし呪文といわれ不可侵のある危険性を意味し、そのあまりに神秘的な響きから、やがてこれを唱えたり書写したり、また暗記する事で様々な神通力、霊験が現れるという歴史的伝統的な信仰となっていった。
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
陀羅尼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 08:43 UTC 版)
梵語の「dhāraṇī(ダーラニー)」を音訳したもので、「総持」、「能持」等と意訳される。「dhāraṇī」は、「保つ」・「保持する」を意味する「dhāraṇā(ダーラナー)」を起源とする語で、本来は「精神を統一しその状態を持続すること」を指していたが、後に精神統一や諸尊の憶念や教義を記憶するための教え(持句)を指すようになった。陀羅尼経典である『仏説無量門微密持経』(支謙訳)では、「陀羅尼」とは仏の功徳や徳性を列挙した持句で、これを思念することによって正覚にいたることを目的とするものとある。精神統一や仏随念のための手段である「陀羅尼」が次第に呪文化され、その神秘的な響きから唱えることによって現世利益を得られると信仰されるに至り、後に密教が成立すると「陀羅尼」は「真言」を包摂する形で説かれるようになり、やがて同一視されるようなった。陀羅尼の本文が、核心となる語を羅列した意味稀薄な文言であるのは、具体的な意味のある言葉だと日常的な連想や雑念を呼び起こすためとも、理解力の劣る仏教初心者やサンスクリット語を使用しない非インド・アーリヤ語系の者に仏教教義の核心を伝えるためとも言われる。 詳細は「陀羅尼」を参照
※この「陀羅尼」の解説は、「真言」の解説の一部です。
「陀羅尼」を含む「真言」の記事については、「真言」の概要を参照ください。
「陀羅尼」の例文・使い方・用例・文例
陀羅尼と同じ種類の言葉
- 陀羅尼のページへのリンク