暦月と節月
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 09:12 UTC 版)
太陰太陽暦における1か月は、月の運行に基づき朔日から晦日までとしており、この区切り方を月切り、暦月という。暦注における月の区切り方でもある。各暦月の名称は二十四節気を基準に定められる。暦月では正月(一月)・二月・三月を春、四月・五月・六月を夏、七月・八月・九月を秋、十月・十一月・十二月を冬とする。 これに対し、節気から次の節気の前日までの間を1か月とする月の区切り方を節切り、節月という。日本において占いや年中行事を記す暦注の中で節切りによるものがよく使われ、また季語の分類も主として節切りで行われている。節月では、正月節(立春)から二月節(啓蟄)までが正月、二月節(啓蟄)から三月節(清明)までが二月、三月節(清明)から四月節(立夏)までが三月というように定められ、立春から立夏までが春、立夏から立秋までが夏、立秋から立冬までが秋、立冬から立春までが冬とされる。 太陰太陽暦では、暦月よりも節月のほうが先に進むことがある。たとえば雨水が正月(一月)15日より前の日付にくることがあるが、このとき立春は雨水の約15日前なので、前の年の十二月のうちに入る。これを「年内立春」という。『古今和歌集』の、 としのうちに はるはきにけり ひととせを こぞとやいはむ ことしとやいはむ(『古今和歌集』春歌上・在原元方) とは、この年内立春のことを詠んだものである。
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