三韓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/17 09:55 UTC 版)
三韓(さんかん)は、紀元前2世紀末から4世紀頃にかけて存在したとされる朝鮮半島の南の3つの部族連合で、馬韓、辰韓、弁韓を指す。三韓は韓半島中南部地域を馬韓·鎭韓·辺韓の3つの圏域に区分し、一つの歴史的単位として使用した名称である。時期は大体紀元前2世紀から西暦3世紀までで、馬韓が百済に、辰韓が新羅に、弁韓が伽耶に代替される以前。しかし、6世紀以降からはその三韓の実体と異なる後代の歴史認識が展開される。すなわち、三韓は韓半島中南部地域に対する歴史ではなく、遼河の東側と韓半島地域全体の歴史として認識された。そして自然に三韓が高句麗・百済・新羅の三国を指す用語として使われたりもした。三韓という名称が遼河の東側の東夷地域を指す用語として使われるようになった理由は、箕子朝鮮と連結して三韓を理解したためである。 三韓はすなわち箕子の末裔であり箕子の遺風が伝わるところだと認識したため、遼東および韓半島地域を三韓と呼ぶようになった。一方、古代日本でも8世紀初めから韓半島地域またはその地域にあった三国を三韓と呼んだことが確認される。このように三韓という名称は歴史性とともに古代東アジア世界で韓半島地域を指す用語として広く使われた普遍性を持っていた。 新羅は三韓という名称が持っているこのような特性に基づき、自分たちの統一を三韓の統一と言ったのであり、自分たちがその地域の統一された国であることを強調した[1]。
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