スミス家の人々
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「ジェニー・シリーズ」の記事における「スミス家の人々」の解説
主人公ユージェニー・ヴィクトリア・スミスについてはユージェニー・ヴィクトリア・スミスを参照。 ナシオナル・アラルコン・スミス ジェニーの父親。黒髪に緑の瞳。通称「キング・ナシオ」。 元々はアメリカに亡命してきたスペインの没落貴族アラルコン家の長男の息子であったが、アメリカ陸軍に入って頭角を現わし、軍閥スミス家の先代当主・アイザックに目をかけられて彼の一人娘であるグレイス・コロンビアの夫として養子に迎えられ、後に当主となる。元アメリカ陸軍元帥。現在は国防省の高官で、単独の命令で戦略ミサイルを発射できる地位にある。アメリカ軍内部においては密かに大統領より権力があるとされ、軍内部の信望も厚い。アルフレッド・ロジャースと同じく最強の兵士であったとされる。 自分を重用してくれたアイザックを「オヤジさん」と呼んで心酔しており、半ば彼のためにグレイスと結婚したと言っても過言ではない。グレイスとの間に一男三女をもうけたことになっているが、この中で実際にナシオナルの血を引いているのは末子のジェニーだけである。またグレイスの次女であるキャシーが彼の子を身ごもった結果、息子アース・ラシドをもうけているが、作中では「自分の子供はジェニーだけ」と言い続けていた。しかし、後にラシドと実際に会った後は意気投合し、ローリーの養子にすることに決めた。 リチャード・ローレンス・スミス 愛称ローリー。金髪碧眼。表向きはナシオナルの長男であるが、ナシオナルとの血のつながりは無く実父はウォルターである。ジェニーの異父兄。アメリカ陸軍大佐、国防総省勤務。 ジェニーに兄としての感情以上のものを抱いており、影からジェニーを支え続けている。母グレイスの意向に事あるごとに逆らい、母の持ち込んだ見合いも断って、ジェニーの息子2人の内のどちらかを養子に迎えるつもりでいた。 グレイス・コロンビア・スミス ナシオナルの妻。ジェニーの母親。金髪碧眼。 若い頃から美しく、気位が高い。誰もが褒め称える自分の前でも不遜な態度を崩さず、また父の愛情を奪っていった(と感じた)ナシオとは初めから反りが合わなかった。 ナシオとの結婚後もウォルターとの関係は続き、ローリーの他にも2人の子供をもうけた。ナシオの子供が生まれないことに業を煮やしたアイザックの催促で、ナシオとウォルターが共謀し、グレイスはナシオの子供を身篭る。妊娠中はウォルターの子供だと思って慈しんでいたジェニーが、実はナシオの子供であることに気付いた瞬間から、ジェニーを憎み抜いて数回の暗殺計画を立てる。様々なショックが重なり、精神疾患を発症してスイスで療養していた。その頃はフューチャー、ホープとも仲良く過ごし、ジェニーを「あの子が生まれるのを楽しみにしていた」「私のトリア」と呼ぶなど、体裁と正気を失ったがゆえの心情を語ることもあった。後、ドゥシャに殺害される。 ウォルター・シュワード グレイスの従兄。グロリアという姉がいる。現代アメリカを代表する具象画家。 グレイスとはナシオとの結婚前から深い関係にあった。彼が描いた人物画はグレイスだけということもあり、上流社会では「ジェニー以外のスミス家の3人の子供はすべてウォルターの子である」ことは公然の秘密だった。グレイスがジェニーを出産するまでの間、それがナシオの子だと気づかれないようにする為、ナシオと共謀してグレイスを騙していた。そのことを悔いてか、グレイスの望みを全面的に受け入れることが多く、ジェニーの留守中にホープとフューチャーを連れ去ろうとするグレイスに手を貸したこともあった。 精神を病んだグレイスの介護を担当していたが、通りすがりを装ったドウシャに心臓を一突きにされ殺された。 グロリア ウォルターの姉。昔は男遊びの派手な女性で、夫がいるにも関わらずナシオナルと肉体関係を持ったが、次第に思慮分別を備えた大人の女性に変貌し、グレイスを諭すまでに至った。しかし、ナシオとの関係を含む過去の男性とのことが障害になり、グレイスの心を動かすことは出来なかった。 メアリ・ジェーン・スミス ジェニーの異父姉でグレイスとウォルターの長女。 ジェニーに対しては母親のような優しさを示していたが、気が弱く大人しい性格の為、母に逆らえなかったことを悔いていた。アルドバラ公爵の孫と結婚するが、政治家である舅、学者である夫、二人の息子共々IRAのテロに遭い死亡。ジェニーの傭兵引退の直接のきっかけとなった。 アン・キャロライン・スミス 愛称キャシー。ジェニーの異父姉でグレイスの次女。 ジェニーより1歳年上で、グレイスに容姿も性格も最も似ており、母に溺愛されていた。離婚歴あり。 少女の頃から、血の繋がっていない父のナシオナルに想いを寄せていた。実はジェニーを妹として愛し彼女の才能を高く評価していた。 ナシオナルを愛するあまり、彼に媚薬を盛り関係を持つ(ナシオナルはグレイスと見間違えた)。結果、ナシオナルの子を妊娠したが、ムーレイ国王が(ナシオの子を非嫡出子にしない為に)自分の妃として迎えたため、表向きはムーレイ国王の子供となっている。 息子アース・ラシドの出産が難産であったことと、その後一度もナシオナルが会いに来てくれなかったことで心身ともに弱り、息子を産んだ6ヶ月後衰弱死する。
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