賃上げ2025/UAゼンセン正社員6%・1万7000円目指す、中小組合の格差是正に注力
2024年12月05日 11:39 / 経営
UAゼンセンは12月5日、2025年の労働条件交渉方針案を発表した。
正社員組合員は、定期昇給制度など確立されている組合は4%・1万2500円、賃金体系が確立されていない場合は6%・1万7000円を目指す。
2024年は賃金体系が確立されている場合4%、確立されていない場合は6%または1万4500円を方針としていた。1万7000円の要求額は、2012年のUAゼンセン結成以来最大の金額となる。
永島智子会長は「先月の政策フォーラムでは、賃金体系が確立されていない場合1万6500円と出していたが、社会状況を踏まえ、さらなる格差是正が必要だと1万7000円に修正した。実質賃金の上昇を定着させるとともに、中小組合の賃金水準を底上げし、格差拡大に歯止めをかける」と2025年の基本姿勢を語った。
2023年、2024年と高い水準での賃上げが続いたが、組合員300人以上の組合と300人未満の組合では、賃上げに1%程度の差がついたという。
UAゼンセンでは、賃金体系を把握していない組合では妥結率が低いことなどを踏まえ、各組合の状況に応じた支援、交渉に生かせる材料の提供といった個別組合へのサポートを強化する考え。
また、2025年も引き続き短時間組合員の労働条件改善を追求。制度昇給が明確な場合時給60円・5%基準、明確でない場合は時給80円・7%基準を目標に掲げた。
UAゼンセンには9月18日現在、2166組合・189万8966人が加盟している。そのうち、組合員100人未満が1081組合、100人以上300人未満は431組合となっている。
取材・執筆 鹿野島智子
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