編成責任者やGMに「頭のキレる元選手」がトレンド…フロントと現場とのコミュニケーション役にうってつけ
今シーズン終了後、ジャイアンツは編成本部長であるファーハン・ザイディが来年はチームに戻らないと発表した。事実上の解雇である。
代わりに就任したのはバスター・ポージー。ジャイアンツ一筋で12年間プレー。3度のワールドチャンピオンに7度のオールスター選出、2012年にはナショナル・リーグのMVPにも輝いているジャイアンツのレジェンドだ。
ここ数年、元メジャー選手であった人材が編成本部長やGMに就任するケースが増えている。データ分析、スカウティング、選手育成などにたけながら選手としての経験のないフロントが多い中で、明らかにトレンドが変わりつつあるようだ。
20年にGMに就任し、昨シーズンはレンジャーズをワールドチャンピオンに導いたクリス・ヤングGMや、23年オフにレッドソックスの編成本部長に就任したクレイグ・ブレスローもしかり。彼らが編成責任者に抜擢された理由は、前体制におけるコミュニケーターとしての能力の欠如によるものではないかと推測されるのだ。
フロントと現場とのコミュニケーション不足。どちらかがどちらかに不満や不信感を抱いている結果としてチームがうまく機能せず成績不振に陥る。そのパターンは前出の3チームに共通しているようだ。