キャディー仲間からは「もったいない」…かつて実績のある2人からのオファーを断ったワケ
キャディー仲間から「もったいない話だな」と言われた一件があります。
7、8年ぐらい前だったでしょうか。2006年賞金女王の大山志保ちゃんが「来年は専属でキャディーをやってくれませんか」と声をかけてくれたのです。大山志保といえば、当時は通算15勝以上を挙げ、2016年リオ五輪日本代表です。「もしコンビを組んでたらたくさん優勝できてたのに」と仲間は言うのですが、すでに翌年は男女数人のプロと15試合ぐらいバッグを担ぐ約束があったので「年間で担ぐのは厳しいです」と事情を説明し、お断りしました。
実はその前年も、07年賞金女王の上田桃子ちゃんから、「来年は専属で」というお話があったのですが、同じ理由で実現しませんでした。2人からオファーをいただいたのは、確かシーズン終盤だったと思います。
「プロキャディーと選手は、どちらから仕事の話を持ちかけるのですか」とよく質問されます。結論から言えば、半々ですね。例えば女子ツアーの場合、開幕の「ダイキンオーキッド」から4試合は仕事が決まっていたとします。5試合目の「ヤマハレディース」は未定ですから、この試合でキャディーが決まっていない選手をSNSなどで探します。それで見つからない時はキャディー仲間に「ヤマハでキャディーを探している選手はいませんか?」と聞いてみる。「〇〇さんが探しているよ」と教えてくれたら、「梅原というキャディーが担ぎたいと言ってるが、話してみてください」と言って頼みます。