はらですぎ

山とビールを愛するメタボリックおやじの登山ブログです。

天気が回復せず下山を決意:台風と悪天候に翻弄された僕の夏休み3~4日目

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前日の続きです。

www.haradesugi.com

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標高2550mの台風は凄かった・・・

日付が変わったあたりでふと目を覚ますと、山小屋の外は凄まじい暴風雨になっていました。小屋に吹き付ける雨風の「音だけ」で外がとんでもない状況になっていることが分かりました。

もしテント場で寝ていたらと思うとゾッとするレベルの暴風雨でした。

うなるような轟音が次から次へと山小屋に襲い掛かり、その迫力に圧倒されてしばらく寝付けなくなってしまいました。

朝方になっても雨風は一向に収まる気配がなく、トイレに行こうと思ってロビーを通りかかったらテント場から避難してきた登山者が2名シュラフに入って眠っていました。

朝5時の朝食

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朝の5時になったので展望食堂で朝食を頂きます。

外は相変わらずの暴風雨。

吹き付ける強風が小屋を揺らします・・・。

食後はすることがないため布団に戻って少し寝ました。

8時を過ぎても・・・

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午前8時を過ぎましたが外の天気は相変わらず。

テレビの天気予報は標高の低い平地のものだからなのか、窓の外の天気とまったく状況が異なります・・・。

この日の朝は結構冷えました。

ストーブの前で本を読んだりスマホアプリの登山地図で今後の計画をどうするか考えたり・・・少なくとも風だけでも弱まってくれれば出発できるのですが。

展望食堂の喫茶メニューが始まったのでサイフォンコーヒーを飲む

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朝の食事の片付けが終わり、展望食堂の喫茶メニューが始まったので、三俣山荘名物のサイフォンコーヒーを頼んでみました。

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雪解け水から作られたサイフォンコーヒーです。

ちょっと寒かったこともあり体に染み渡る美味さでした。

意を決して12時過ぎに三俣山荘を出発

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風が少しだけ収まった(ような気がした)ので三俣山荘を出発することにしました。

目的地は双六小屋です。とりあえず双六小屋まで移動しておいて、翌日天気が回復したら槍ヶ岳まで行こうと考えました。

バックパックにカバーを付けて、レインウェアを着こんで三俣山荘を出発します。三俣山荘のテント場を通り、三俣蓮華岳の分岐で双六小屋への巻道を進みます。

雨は強く降ったり弱まったりの繰り返しで、時より谷側から強い風が吹いてきます。

そして巻道から双六岳中道分岐に出たところで風がさらに強くなり、直立できないくらいの暴風雨になりました(体重75キロの僕が吹っ飛ばされそうになるレベル)。

ここから双六小屋までは10分ほど下るだけですが、風よけになるものが何もないため、突風でバランスを崩さないように慎重に歩きます。

双六小屋に到着

そして14時前に双六小屋に到着しました。

途中でテント場が見える場所があったので、この暴風雨のなかテントを張っている人がいるかチェックしてみましたが、テント場にテントを張っている人は誰もいませんでした。

そりゃそうだ。

昼過ぎには天候が回復するという情報があったのですが、外は三俣山荘を出発した時よりも酷くなっていました。

できれば双六小屋のテント場でテント泊をしたかったのですが、この天候ではとてもじゃないですが無理です。

素泊まりを申し込んで2日連続の山小屋泊となりました。

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荷物を部屋の外の廊下に置いて、レインウェアや濡れた衣類を乾燥室にかけて、食堂に移動して注文したカレーライスを食べます。

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うまい!

それにしても時刻まだ14時・・・。

何をすればいいんだ!?

談話室でひたすら漫画を読む

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することがないので食後は談話室でひたすら時間を潰します。

双六小屋に来れば携帯の電波が入ると思ったのですがダメでした。受付でスタッフさんに聞いてみたところ「談話室にドコモの電波増幅器が置いてあるのですが不安定なんです・・・」と言われました。

3Gの電波が入る→ネットに繋ごうとする→圏外になる

この繰り返しでした。

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仕方がないので置いてあった孤高の人を全巻読みました。

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漫画を読んだ後は昔の「山と渓谷」をひたすら見るという暇つぶしに切り替えました。昔の山と渓谷は新聞のチラシのような広告が掲載されていて、石井スポーツのアークテリクスの広告が古臭くて面白かったです。

 

いよいよすることがなくなってきたので布団に入って寝ることにしました。

19時に就寝

布団に入って眠ります。

そろそろ外の天気も回復するだろうと思っていましたが、状況は何も変わらず・・・小屋の外は前日同様(もしくは前日以上)に凄まじい音が鳴り響いていました。

僕はこの時点で決めました。

「明日は新穂高温泉に下山しよう」と。

朝6時に双六小屋を出発

翌朝も天気は変わらず雨。

ザーザー降っています。風もまあまあ。

小屋の受付に掲載されていた天気予報は雨。翌日も微妙な感じです。

やはり下山だな・・・。

小屋でホットコーヒーを注文して、雲ノ平山荘で買ってあったパンと一緒に軽めの朝食を済ませます。

そして6時に双六小屋を出発しました。

もう雨とか風とかどうでもいい。さっさと下山して温泉に入って帰ろう・・・。

出発直後から雨風にやられてずぶ濡れになりますが、開き直って歩き続けます。

登山道が沢に・・・

この連日の雨のせいで登山道は至る所が沢状態になっていました。

もはや普通に歩けるところは殆どなく水浸し状態。

9時前にようやく林道に出てひと安心。少し歩いたところにある、わさび平小屋でコーラを買って休憩します。

ここでお話したお爺さんから聞いた話では、新穂高から槍ヶ岳へ向かうコースが増水のため通行止めになっていたそうです。そこらじゅうに大雨の影響が出ているようでした。

新穂高温泉に到着!

そして林道をひたすら歩き、10時過ぎに新穂高温泉駅に到着しました。

雨は相変わらず降っていますが、風はほとんどなく山での天気が嘘のようです。

今回は帰りのバスを予約していないため、路線バスで松本駅まで移動し、そこから電車で自宅まで帰ります。時刻表を見ると時間に余裕があったので、中崎山荘 奥飛騨の湯に立ち寄って旅の汚れを落とします。

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そして少し早めにバス停まで来て、飛騨牛串焼きとスーパードライを注文しました。

スーパーあずさで新宿へ

松本駅に向かう途中で空が晴れてきました。

駅に着くころにはすっかり夏の陽気に・・・。

電車の出発時刻まで時間があったので、駅のホームのベンチでレインウェアとザックカバーを干しました。

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松本駅からはスーパーあずさに乗って新宿へ。

乗車時間がそれなりにあるので駅弁とビールを買いました。

新宿駅からは湘南新宿ラインに乗り換えて自宅の横浜へ・・・。

まとめ

今回は台風一過で天気が好天すればと思いながら山に入りましたが、3日目以降は天候が回復せず失意の下山となりました。

ただ、初めて山小屋に宿泊してテント泊にはない良さを知ることができましたし、スタッフの皆さんの素晴らしいホスピタリティに触れることができて良かったです。

山小屋の存在意義、そして有難みを認識させてもらった旅になりました。