銀行員のための教科書

これからの時代に必要な金融知識と考え方を。

税制

楽待不動産新聞に『「103万円の壁」見直しはなぜ「金持ち優遇策」と言われるのか』を寄稿しました

衆院選で議席数を大きく伸ばした国民民主党が衆院選に際して掲げた目玉政策が、「103万円の壁」の見直しです。 この政策は金持ち優遇策と批判されることがあります。 その理由はどのようなものなのでしょうか。 今回はそのような疑問について寄稿しています…

イーデスに『私が「資産運用は新NISAだけで十分」と考えている理由』を寄稿しました

イーデスというWebメディアに記事を寄稿しました。 イーデンスは生活の決断に最適な答えを導くライフスタイル総合メディアとして、クレジットカードやカードローン、住宅ローンなど「生活のお金」に関する情報をはじめ、証券投資やふるさと納税など「投資・…

通勤手当の課税化は愚策であると指摘したい

政府の「サラリーマン増税」検討に対する批判が続いています。近時は、国の税収が過去最高の70兆円を超える中において、政府税制調査会が増税を検討していることが大きく報じられて います。この政府税制調査会は、サラリーマンの退職金への増税等を中期答申…

新NISAは庶民に十分すぎるほどの制度

2024年以降、NISAの抜本的拡充・恒久化が図られ、新しいNISAが導入される予定です。 まだあまり盛り上がっていないように筆者は感じるのですが、新NISAは個人が資産運用を行うにあたって是非とも取り組むべき制度です。 恐らく銀行や証券会社は新NISAではほ…

現代の「五公五民」というワードを客観的に見てみる

五公五民という単語がトレンド入りしたと話題になっています。 五公五民とは、教科書で習っているでしょうからご記憶の方は多いと思いますが、江戸時代の年貢収取率を表現した言葉です。全収穫量の 50%を領主が取り、残り 50%が農民の手元に残される場合を五…

ソフトバンクGの法人税支払について日経新聞がいちゃもんをつけている

日経新聞がソフトバンクグループの法人税について取り上げています。 この記事は基本的にソフトバンクグループがほとんど法人税を払っておらず、合法ではあるものの、税負担をソフトバンクグループが上手く回避している、大企業の税制はもっと検討されるべき…

楽待チャンネルで「【岸田首相】金融所得課税の強化先送り、実現したらどうなる?不動産投資への影響は?現役銀行員が予想!」が公開されています

楽待チャネルにて「【岸田首相】金融所得課税の強化先送り、実現したらどうなる?不動産投資への影響は?現役銀行員が予想!」という筆者が解説した動画がアップされまています。 今回は岸田首相が今後狙っていくであろう金融所得課税について考察しています…

楽待不動産投資新聞に『岸田新首相が見据える「1億円の壁打破」、不動産投資への影響は』を寄稿しました

楽待不動産投資新聞に『岸田新首相が見据える「1億円の壁打破」、不動産投資への影響は』を寄稿しました。 今回は、岸田新首相が見据える「1億円の壁打破」について考察しています。富裕層への増税を掲げることは、選挙受けは良いかもしれません。但し、実際…

「コロナが落ち着いたら富裕層への増税」という考えは短絡的ではないか

コロナ禍が日本の財政に大きな影響を与えています。 2020年度の新規国債発行額は112兆円超となり、リーマン・ショック後の経済対策を実施した2009年度の2倍を超える規模でした。 また、企業が従業員に支払う休業手当を助成し、雇用を守る役割のある「雇用調…

JTBが中小企業になるらしい

国内旅行最大手のJTBが、資本金を現在の23億400万円から1億円に減資すると報道されています。JTBは、2月12日開催の株主総会で承認を受け、3月31日付で実施する見通しとのことです。 近時は、航空のスカイマーク、マスコミの毎日新聞社が資本金を1億円に減資…

従業員の給与が上がらなかったのは「株主への配当より大事ではなかった」だけ

日経平均株価が約30年ぶりに3万円台を回復し、ビットコインが5万ドルを突破する等、資産運用への関心が高まっています。これは日本のみならず、世界各国において起きていることのようです。 2000年代に入ってから、日本は株主を重視する政策を展開し、世界の…

毎日新聞社が「減資によって中小企業になる」ということの意味

毎日新聞社が2021年3月に資本金を現在の41.5億円から1億円に減資すると報道されています。 毎日新聞社は、継続している購読者の減少に加え、コロナ禍による広告費収入の減少によって厳しい経営環境にあることが想定されます。 毎日新聞社が資本金を1億円に減…

海外不動産投資による節税策を簡単におさらいする

海外不動産投資による節税策を、政府・自民党が実行できないようにする方針と報道されています。これは、いわゆる金持ち向けの節税スキームが税の不公平感を生んでいるという判断でしょう。 今回は、この海外不動産投資による節税スキームについて簡単に見て…

スルガ銀行の借金棒引きでもシェアハウス所有者が完全には救われないおそれも

スルガ銀行が、シェアハウス物件の物納(スルガ銀行へ引き渡すこと)と引き換えに所有者の借入返済を免除する方針と報道されています。 これはシェアハウスの所有者にとって借金地獄から逃れることが出来る喜ばしいニュースでしょう。 しかし、本当にシェア…

年収890万円未満は"社会のお荷物"という説に言いたいこと

近時、所得や税金、社会保障についての話題が増えました。 金融庁の審議会が発表した報告書が、老後に公的年金だけでは足りず30年間で2,000万円必要と指摘した老後2,000万円問題や、年金の所得代替率が低下する年金財政検証、消費増税等、話題には事欠きませ…

注目されない健康(医療)保険~問題は年金だけではない~

老後資金2,000万円必要とした金融庁の審議会の報告書が大きな話題になりました。改めて年金制度とは何かについて報道されるようになってきました。 年金制度については話題になってきているのですが、社会保障という観点では健康保険(医療保険)制度にも注…

「手取り収入の継続した減少」が日本の苦しさの要因

老後資金2,000万円必要とした金融庁の審議会の報告書が大きな話題になっています。 そして、消費税の増税が予定されています。 個人としては、増税や老後に備えて、節約や貯蓄・資産運用を考えている方も多いでしょう。 日本が一億総中流とされていた時代は…

日本国の財政をベタに家計に例えてみる

日本の財政状況が非常に悪い、日本国の借金が他国と比較しても膨大であるというような話をお聞きになったことがあるでしょう。 GDPと比較すると日本の借金は財政で問題となったギリシャやイタリアよりも悪いと解説する報道をご覧になった方も多いのではない…

なぜお金持ちは不動産を買うのか?~素朴な疑問~

「お金持ちは不動産を買う」というイメージがあるのではないでしょうか。 不動産は単純に儲かる可能性が高いということなのでしょうか。不動産は投資額が大きくなるため、お金持ちにとっては効率が良いのでしょうか。 今回は「なぜお金持ちが不動産を買うの…

スーツ代は経費にならないのか

新卒一括採用を行う企業が多い日本では、4月から新社会人・新入社員が大量に誕生します。 新入社員が企業に入って最初に感じることの一つが「会社に着ていくスーツの費用負担が重い」ということではないでしょうか。 会社が着用を求めているのに、会社は費用…

相続税評価における不動産優遇は縮小していくのか

金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第14回)が開催されました。 今回の議題は高齢社会における金融サービスのあり方です。 議事録は現時点(2018年10月11日)では開示されていませんが、事務局説明資料に筆者が気になる記述がありました。 それ…

コインチェックが万が一倒産した際に想定されること

コインチェックの事件が世間を騒がせています。 現時点では、盗まれた仮想通貨についてコインチェックの自己資金で補償対応することが発表されています。 しかし、仮想通貨取引所に460億円程度の手元資金があるのでしょうか。 あるのだとすれば仮想通貨取引…

エンジェル税制という、株式投資家にも銀行員にも見逃せない武器

エンジェル税制についてお聞きになったことはあるでしょうか。 現在、日本においては様々な投資対象・手法が存在します。 盛り上がりをみせている仮想通貨への投資もありますし、伝統的な株式投資や外貨投資に加え、NISA、iDeCoのような税制優遇を受けられる…