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家族法制部会の取りまとめにクレームを付ける自民党右翼議員たち 狙うは家父長制の復活 夫婦別姓反対、LGBT差別と同根 統一教会の主張と親和性

 離婚後の共同親権についてどのように考えるのか。今の日本では単独親権制であり定着してきました。
 諸外国では離婚後も共同親権だということが言われていますが、この制度の是非は非常に重要なわけです。
 昨今、ご承知のとおり、親権者になれなかった他方の親が子どもと面会交流ができない、それは離婚後の共同親権がないからだと絶叫し、それに呼応してきたのが自民党や維新の会の右翼議員たちです。
 法制審議会家族法制部会では近々中間試案がまとめられる段取りでした。
 日弁連でも中間試案に対する意見がまとめられている最中であり、先日も札幌弁護士会では日弁連が出すべき意見書案(非公表)についての意見照会についての討議がありました。
 私自身はもちろん単独親権制維持の意見ですが、上記右翼議員たちは、今回の家族法制部会の取りまとめ案すら気に入らなかったようです。
 怒鳴り込みをしたようですね。
「政治介入」委員6割異議 共同親権の是非、法制審議論判明」(東京新聞2022年9月10日)
「離婚後の共同親権導入の是非などを検討する法制審議会(法相の諮問機関)の家族法制部会が、中間試案の取りまとめ延期を決めた議論の詳細が10日、関係者への取材で分かった。専門家委員の6割以上が、取りまとめを延期したり試案の内容を変更したりすることを問題視。自民党法務部会での議員の反発が影響したことに「日本学術会議への介入のようだ」「政党の圧力で変えると禍根を残す」と懸念する声が上がっていた。」

 右翼議員たちにとって自分たちが思い描いた離婚後の共同親権とはかけ離れていたといことでしょう。それは離婚後の共同親権を求める勢力とも一致しています。
 彼らの中では離婚後の共同親権とは、①共同親権には共同養育が含まれる(面会交流のあり方による)、②離婚前の別居時に子を連れて出ることを禁止せよ(厳罰化)があります。

 離婚後の共同親権というのは、現在の法制からすれば子に対する重要な事柄の決定においてどちらの親権者も承認しない限りは前に進めないものとして位置づけられています。
 つまり、どちらかの親が親権を盾に拒否権を発動すれば、何も決まらないということになります。最終的にはその是非は家庭裁判所で決められるということになりますが、その判断に迅速性は全くありません。裁判所ほど時間が止まったところはないし、実際に適確に判断できるのかどうかの制度的な担保もありません。
 いずれにしても離婚後も他方の親の干渉が続くことになりますが、このような制度を離婚した夫婦に強制することが容認できるはずもありません。

190922(幾寅)⑦
2019年9月22日撮影


 さて、こうした右翼議員たちの行動はどのようにみたら良いのでしょうか。
 家族法制部会での検討に政権与党が露骨に介入してくる構図は審議会制度そのものの存在意義を否定します。
 もともとこうした審議会は政権の都合のよい人選のもと、決まった結論を導くためだけの存在であることが多く、あたかも政権ではなく専門家集団が出した結論という位置づけにしてその制度導入を正当化するためのものです。
 そのような法制部会の取りまとめ案に対して政権与党が介入してちゃぶ台返しをするというのはあってはならない暴挙です。
 単純に比較すれば政府がお決まりの結論を出すために審議会を作っておざなりの検討をさせてやっぱり結論ありきの答申をした、ということに野党議員が批判を強めた、というのとは全く違うわけです。
 右翼議員たちの行っているのはヤクザが徒党を組んで押しかけてきたのと同じです。
 こうした非常識なこと、暴力的なことをやってのける人たちが求めているのが離婚後の共同親権だということを認識しておいた方が良いです。
 そこにあるのは実力行使です。

 さらにこうした右翼議員たちの特徴として、夫婦別姓に反対し、LGBT差別に寛容だということが上げられます。
 すべて同根です。
 家父長制の復活がその根底にあるイデオロギーだからです。

 それから重要なのはこうした主張は、統一教会の政策とも似通っていることです。
 統一教会はそもそも離婚を禁止しています。理念は家父長制です。
 昨今、自民党と統一教会のずぶずぶの関係が明らかになってきていますが、こうしたいかがわしい集団によって政策が左右されかねないことは憂うべき状況です。



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統一凶会は貴方のすぐそばに

自民党議員の半分ばかりか、立犬民主党の幹部も三下に取り込んでいた統一凶会は、「平和・家庭」といった甘い言葉で、貴方のすぐそばに寄ってきます。2023年4月に発足する、仮称「こども庁」の名称を、「こども家庭庁」に変更させたのは、偉大な国父故人殺晋三を筆頭に、自民盗議員8人以上を動かした、統一凶会である模様です。
平和大使協議会だの、世界平和女性連合、世界平和青年学生連合といった胡散臭い組織は、全て統一凶会の組織です。〇〇大学CARPなる組織は、全共闘時代中核派・革マル派・革労協とシノギを削っていた、原理研究会です。
毎年女子留学生日本語弁論大会を、全国各地で開催しているのは、世界平和女性連合です。一見普通の非営利組織を装い、大会出場した留学生にそれとなく近付き、統一凶会に入信を勧めるのは、常套手段です。
大和西大寺でポアされた人殺晋三が、ビデオメッセージを贈った天宙平和連合とやらは、国連にまで入り込んでいる、極悪殺人鬼プー珍より始末が悪い悪魔です。
ド壺にはまったカッペ県議は、「一度近付いたら絶対離さない」恐るべき組織であると語っています。紹介で顔見知りになり、行事で挨拶を頼まれるわ、「平和大使」と呼ばれるわで、ヤバいと思ったら手遅れでした。選挙で票が欲しいために、依頼を断れない。呼ばれた行事に可能な限り出席、求められるままに登壇してあいさつ、終わると記念写真に納まることに。遂に入信を求められ、3日間セミナーで文鮮明(岸信介・人殺晋三を手なずけ、日本を食い物にしたゴミ野郎)は、「全ての宗教を統一したメシアだ!」と指導されるまでにエスカレート。選挙のことを考えると、壺カルトの要求を拒否できない。応援しながら抱きついて離さない。選挙があるから断れない。このような政治屋・役人が、ゾンビのように激増しているのが、日本の現実です。

No title

統一教会は、政府の諮問機関や有識者会議なんて中立的機関を装い、政治に直接間接影響を与える方法をとり続けている可能性があります。

彼らの選出方法が国民には検証できない制度ですからネ。

国会議員の紹介だとすると背後に「統一教会のサタンの手」がありうる話ですね。

「保守」を名乗る自由民主党の内実はこのようなものであるならば、いくら大日本帝国時代の古き良き時代を渇望しても、
知らないうちに、統一教会の精神を反映するサタン革新自民党のなりかねないのですよ。

No title

下村博文元政調会長 統一教会系の陳情を「党公約に必ず入れるように」関連団体幹部が証言《動画入手》
9/14(水) 1文春オンライン

 自民党の下村博文衆院議員(68)が政調会長時代、統一教会(現世界平和統一家庭連合)の関連団体幹部から陳情を受け、党の公約に反映させるよう指示を出していた疑いがあることが、「 週刊文春 」の取材でわかった。関連団体幹部が下村氏とのやり取りを明かした動画を入手した。以上引用



諮問委員会や有識者会議なんていう間接的な手段ではなく、政権党の政調会長を篭絡させてダイレクトに統一教会の政策を国会を使い法制化する、いわば
「静かなるクーデター」ですネ。

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猪野 亨(いのとおる)

Author:猪野 亨(いのとおる)
1968年生まれ
1998年弁護士登録(札幌弁護士会所属)
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