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旭化成、化学・住宅・医薬での「勝てるシナリオ」 工藤社長が吐露する「2030年の後輩」への責任

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工藤幸四郎/くどう・こうしろう 1959年生まれ、1982年慶応大学法学部卒、旭化成工業(現・旭化成)入社。繊維畑を歩む。2016年上席執行役員、2019年常務執行役員、2021年取締役、2022年から現職(写真:梅谷秀司)
総合化学メーカーの一角である旭化成。化学中心の「マテリアル」に加え、「住宅」「ヘルスケア」という3つの事業領域を持つ。とくにマテリアルやヘルスケアでは積極的に事業の選択と集中を行っている。
2024年には、リチウムイオン電池用のセパレーターでカナダに新工場建設を決める一方、石油化学(石化)ではエチレン事業で同業2社と西日本での連携の協議を開始。ヘルスケアでは、スウェーデンの創薬ベンチャーを約1700億円で買収した一方、血液浄化事業(透析関連商品)や診断薬事業を売却した。事業ポートフォリオの組み替えを加速する理由を工藤幸四郎社長に聞いた。

 

――事業ポートフォリオ変革の加速は総合化学メーカーに共通していますが、旭化成は同時に果敢な攻めを行っています。

総合化学の中でも旭化成は、昔は「芋づる経営」と言われ、事業領域が広いことで知られていた。だからこそ、ポートフォリオ変革に早くから着手してきた。他社よりも危機感や強い意志が感じられるのではないか。

重視しているのは2030年から2035年に後輩たちが「あのときの先輩はよくやってくれた」と感じてもらえるようにすること。さらに変革を積み重ねていく。

勝てるシナリオを決め、外れる事業は整理

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