童貞見聞録

アラサー超えてアラフォーのセクシャルマイノリティ童貞野郎が心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつけるブログ

2023年11月12日

充実した昨日の打って変わって、ほとんど配信でアニメを観るだけの無為な一日だった。
いや、アニメを観ているだけ良かったのかも知れないけれど、原作を一回読んでいる呪術廻戦の新シリーズを最新話まで観ただけに近いのでそれほど新鮮味もなかった。

何せいくら歩き回っても狭い借家の一人暮らし。
景色も変わらず当たり前のものが当たり前に散らかっているだけ。
掃除でも模様替えでもすれば良かったかも知れないが、天気もそれほど良くなかったのでそんな気にもなれず、そもそも咳がまだあるので埃を立てたくなかった。
ずっと家に居るのに、早くも飽きてきている自分がいる。

最近話題になっているアニメも幾つか観てみた。
「葬送のフリーレン」と「薬屋のひとりごと」。

「葬送のフリーレン」については、ちょっとまだどう観たら良いのか分からずにいる。
2話までしか観ていないので仕方ないのかも知れないが…
長寿の種族であるエルフの少女フリーレンが、かつて共に旅をして世界を救ったパーティのメンバーと50年振りに再会し、さらにかつての勇者の死を見届けるというが第1話だった。
種族によって時間の感覚が異なるために引き起こされるディスコミュニケーションのようなものがテーマになっていると思うのだけれど、パーティメンバーへの愛着が産まれる前に勇者の死が訪れるため、主人公の心の動きにあまり乗れなかった。
そもそも常人とは異なるエルフの視点だと言うところに面白さがあるわけなので、乗れないこと自体が作品の肝と言えるのかも知れない。
種族間の寿命の違いを扱った作品では、「ダンジョン飯」がもっとエモーショナルかつ分かりやすく扱っていた。
ただ、今後の展開次第では、作品のテーマが想定と全く違っていたことがわかったりする可能性も否めない。
あるいは、相変わらず世間の評判と自分とが食い違ったままなら、それはそれで面白い。

一方「薬屋のひとりごと」は分かりやすかった。
こういうダウナーな主人公は、昨今の転生モノなんかでも主流のように思うけれども、やはり時代を反映しているのだろうか。
何だか達観していて、悟ったように自分の運命に悲観も楽観もしない感じ。
花街に薬を届けるというなかなかな立場で始まって、人攫いにあって後宮に売られるというまあまあな劇的展開。
ほぼ転生じゃないかと思ってしまった。
それでも主人公猫猫は、そのこと自体を受容し、そういうもんだと割り切っている。
この作品がどの辺りの層に支持されているのか分からないが、比較的若い世代なのだとするとそうかもな、と思ってしまう。
産まれた時から不況で、リーマンショックだの大震災だの新型コロナだの、自分ではどうすることもできない災いに右往左往させられてきた世代。
人生設計すること自体が馬鹿馬鹿しく思えてくる。
いくら荒唐無稽でも、嵐のような展開で環境が激変する中にあっても、与えられた場所でその人らしく賢く生きようとする主人公は、現実感のあるキャラクターとして受容されやすいのかも知れない。

相変わらず喉は痛いし咳も出る。
明日は平日だがまだ出勤は難しいだろう。
在宅でちょこちょこ仕事を片付けつつ、続きを見てみても良いかも知れない。