口から出まかせ日記【表】

こんな寒かったっけ冬

焼き目が好きなだけでした。

 

ほしさんは料理とかするんですか、などと女性から聞かれたら、「そんな大したことはしないんですけどね。野菜とか肉とか適当に切って焼いて盛り付けて、酒と一緒に摘まむぐらいです。かかかッ」と、こともなげな口調でありつつ、鼻の穴を最大限までおっぴろげてそう言います。


実際、料理はするんですが、なんかあんまり上達しないというか、そもそも向上心が湧いてきません。豚の角煮なんて作ろうと思えば作れるけど、時間もかかるしめんどくさいしで、お総菜コーナーで買ってくりゃいいじゃんとなってしまいます。料理番組を観てて、クッキーとかめんどくさいのによく焼けるな、なんて思ったりします。


料理が好きなら、そのあたりの面倒くささを寧ろ積極的に引き受けていくような気がするんです。難しいものとか手間のかかるものに対するモチベーションが湧いてきて、トライアンドエラーを繰り返しながら上達していく。これは料理に限らず、好きなことに対する基本だと思うんですけど、自分はそういうのが今のところ身に付かず、失敗しないでそこそこ食べられるものを作るのが関の山です。


じゃ、料理が嫌いなのかといえば、それもちょっと違うなと。嫌いだったらそもそも台所に立たないし。で、最近思ったのが、料理っていうのは総合的なものですよね。食材を用意し、皮をむいたり切ったりして、そのあと煮たり焼いたりして皿に盛りつける。そんな総合については、実はそんなに好きじゃないんじゃないかと。でも例えばその中である限られた工程が好きだから、台所に立っているということかもしれない。

 

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と考えると、なんとなく納得できるんです。自分は「肉に焼き目を付ける」のが好きなんですね。フライパンに肉を並べて、徐々に色が変わってきて、皮がカリカリになっていくのにカタルシスを感じる(笑)。あと塩サバなんかグリルで焼く時も、皮がちょっと焦げて、脂がジューっと音を立てているのを観ているときはたぶん恍惚の表情をしているはず。


そういえば、かつての自分は焼肉奉行でした。最近すっかり焼肉屋に行かないですが、私と行くとめんどくさいですよ~。「まだだ。いや、まだだ。まだ駄目。はいっ、今です。あ~、遅いんだよ~」みたいな感じになる(笑)。肉を焼くのが得意な人が肉を焼いているのを見るのも好きです。網で焼いたりとか、窯で焼いたりとか、何かを焼いているシチュエーションをじっと観るのは飽きません。


そう考えていくと、自分は料理が好きだからというより、何かを焼けるから料理をしているのかもしれない。焼くのが好きっていうとなんかちょっと危険な感じしますが(笑)。自分と料理を繋ぐ接点がそこなら、今後は「焼くこと」にとことん偏ってみるのも面白いかも。今日はこんなの焼いてみました~なんて、ブログのネタになるかもしれないし。


ああ、肉を焼いてていつも思うのは、これってなにかしらの「精神療法」になるかもしれないなってことです。鳥のむね肉なんかをそのまま皮目を下にし、フライパンで弱火でじっくり焼いてひっくり返す。皮目全体が綺麗なきつね色になってカリカリに焼けていると、なんというか、天上に招かれたような気分になってこの世の憂いはどうでも良くなります🍗



The Pop Group / She's beyond Good and Evil

なんかよく分かんないけど火とか燃やしてる洋楽のMVが好きです。そのうちブログでまとめるかもしれません。