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寄生獣

後作品である「寄生獣リバース」を読んだので、久しぶりに
メインである本作を読んでみました。

リバースについてのコメントは差し控えておきます。


どこからかやってきた寄生生物が宿主となる生き物に寄生し、
寄生した同族を捕食していくというお話し。

寄生が完了すると、形状変化が可能となり、強力な攻撃能力で
自己防衛と捕食を容易として、世間を脅かしていきます。

物語としては、寄生を防いだ主人公が寄生物と共存して
さまざな苦難や体験をしていくのが大筋。


設定だけをぱっと見ならば、どっかのSF物の1つですが、
これだけの作品を10巻(5年)でまとめ、テーマの主題を
提示したのは素晴らしいと思います。

作者も述べていたようですが、当初は地球環境なども
絡めたテーマを想定していたものの、捻くれた考えから
内容を変化させたとのこと。

しかしながら、単に主人公側の視点・思考だけで作品を
作り上げたからこそ、良い作品になったと思います。


地球のため、自然のためなど大仰なことではなく、
個人の感情から事態を終結させました。

その分だけ、寄生生物である後藤や田宮の行動や原理が
際立っています。

田宮が最後に主人公と会ったとき、そのときの笑顔は
絵柄の変化もあったとはいえ、非常に可愛らしく、
人間味のある表情にされていたと感じました。

また作品としては、随所に伏線というのが設置され、
あとの結果で意味がわかるのは素晴らしい。

特に広川が、選挙演説時での寄生生物の数の意味や
「食堂」の会議で視線などビックリします。

後藤との会話もそうですが、いかにもな表現をして、
タネを明かせばこうだった、というのはスゴイ。


やや絵柄がドキツいのと、残虐的表現もあるので
無条件でオススメという訳にはいきません。

ただ、話の作り方という点で伏線やキャラの見方など
非常に良い作品だと言えます。

だからこそ、今でも地味に売れ続けているかと。

コメント

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Re: No title

秘密の人、どうもです。特に最初の頃は絵柄もドギツイし、あまり面白味を感じる描写もないかも。
正直言って、なんでそのままハマってしまったのかはわかりません。

全部終わってみれば起承転結とペースが良かったのかなあとは思いますが。