231106 - 1112

生理前の鬱の代わりに食欲と眠気がすさまじい。木曜日の夜にルーロー飯とチョコクロワッサンを食べた。われながら変な組み合わせ。日曜なんて担々麺、ガトーショコラ、マクドナルドのチキンナゲットとポテトを食べた。そして何をしても眠い。終わりのない眠りがたらたらと紡ぐみたいにして続いている。ウォン・カーウァイの『花様年華』を見返してそれが美しい傑作なのはわかっているもののどうしたって眠気に勝てず、90分ほどの映画を3日に分けて見た。


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今の恋人と付きあうことになってから自分の心の中にあったぎこちなさが解消されるまで、かなり時間がかかった。親密になれたようなタイミングでアイドルのイベントの当落があり、わたしはこれまでとんでもなく運よくこれまで高確率で当たっていたがはじめて落選したので、それは恋人に心を奪われているから落ちたのだろうなどとしょうもない考えが頭にあった。そしてこの話を恋人にしたとき、口からふと「今の自分はアイドルへの信仰心が足りていない」と出て、われながらハッとした。信仰心なんて啓蒙な教徒が使う言葉と思っていた。そして人智のおよばない偶然によって決まる行為にたいして信仰心が足りない、愛情が足りないみたいな、100%感情ベースの意味づけをする行為が冷静に考えてこわいなと思う。でもだめだった時に救いを求められるからやめられないのもよくわかる。


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少し前に恋人との心底どうでもいい会話の中でセックスもろもろの話つまるところ猥談ができる友人がほぼいないので欲しい、いう話をしたが、夜8時のサンマルクカフェにて友達から「わたしは性欲が強いかもしれない…… 」という話をされる。突然言われたわけではない。わたしが最近見返したドラマとして『フリーバッグ』の話をし、ドラマを見たことのない彼女に主人公のフリーバッグは性欲が強い設定があると説明をしていたところで、彼女からの何かの告白のような発言にびっくりするくらいけっこう動揺した。友達とはそれまでそういったセックスの話などをいっさいしたことがなかった。
強い弱いはよくわからないけど…… と友達は言い、そういう欲望は数値でわかりやすく測れるものじゃないから自分もどうなのかあんまりわからない、とわたしは返事をして、その話は自然消滅し、『ユミの細胞たち』の話題に移った。しかしいまだにどう返すのが最適解だったかぼんやり考えている。わたしはユーモア混じりに彼女の性欲を肯定するような返事をしたかった。猥談のできる友達が欲しいというちょっとした願望は叶いそうだ。しかし彼女とは長年の友人で、だからかとにかく気恥ずかしさが邪魔をして彼女と猥談をしている自分が想像がつかない。

今週の一曲/Billlie "BYOB (bring your own best friend)"