まだ今年を振り返りたくなんかないけど

少し前に、強く地面に打ちのめされるような悲痛さを感じる出来事があった。月日の経過とともにその悲しみも少しずつ癒えているものの、まだつらさが残雪のように存在している。そんなわたしをやすやすと置いていくみたいに毎日は流れ、気づけば今年も終わってしまうらしくて、それもしんどい。だから振り返りたくなんかないんだけど、でも楽しいことを振り返ったほうが絶対に気持ちがよいので、思い出してみる。

・初めてのZINEを作った

オタクの卒業文集のつもりで作った、2017年から今年の秋までに書き溜めていた文章をまとめたZINE。文フリ39がなければたぶん完成することはなかった。推し活=すばらしいこと、と捉えられがちだが、わたしはそのすばらしくない一面、みっともなくて、ださくて、アイドルから離れられないひとのばかばかしい真摯さみたいなものを捉えたかったし、まあまあできたかなとも思う。この本をひとりで作れたことはわたしのひとつの起点になるような気がする。文章を書いたり入稿データを作るなどの作業のひとつひとつは大変だったけどとても楽しくて、その楽しさが忘れられなくて、今も新しい本の準備をしている。(もしこの本で読みたい方がいましたらご連絡下されば嬉しいです:hmbllue*gmail.com Instagramでも構いません)

 

・文学フリマに出品した

というわけで作った本を文学フリマ39に出品した。わたしは当日用事があって、というかコンサートに行っていたので、こういった同人誌即売会の経験のある友達に託した。用意した在庫はすべて売れたと聞き、本当に信じられない気持ちになった。その場で試し読みをして購入して下さった方が多いらしい。本当にありがたい。次回5/11の文学フリマ東京40にも出る予定なので、そのときはおひとりおひとりとお話ができるといいなと思う。

・韓国と台湾と韓国に行った

ソウル(3月)

台北(5月)

ソウル(5月)

短期間に行きすぎてて笑ってしまう。結局このやたらと短いスパンで行った3回が2024年の海外旅行になった。来年の正月明けに久しぶりにソウルへ行こうと思ったが、2月に友達と旅行が決まったのでたぶん行かないだろう。冬のソウルが好きなので来年末とかに行けたらいいな。3回とも一日25000歩くらい歩き回っていたので毎日重たくて強烈な疲労を感じていた。でもなかなか来れないと思うと歩みを止められなかった。このあたりの体力の調整もうまくなりたい。

 

・オタクをやめなかった

というわけでずっとオタクをやめるとかなんとか言っていたが続けている。でもそれは流されているというよりは、自分の意思で好きでいることを選択しているような思いが今はすごくある。7月に東京、8月に名古屋、9月に福岡、12月の頭に大阪に行った(このあたりの逡巡をZINEでは取り上げている)。今は自分のペースを一番大事にして楽しめている。来年は東京とツアーのラスト公演以外は我慢するつもり。

 

・一番好きなグループ以外のコンサートにもよく行った

一番好きなグループ以外のコンサートはなかなか腰が重く、これまであまり行かなかったけど、けっこう意識していろんなところに足を運んでいた。すべて楽しかったけど一番ぐっときたのはNewJeansだった。

 

・女友達のことがもっと好きになった

わたしには親友はいない。でもいい女友達はたくさんいて、そのひとりひとりに支えてもらったり励まされたり、話を聞いてもらったり、気楽な時間をともに過ごしてもらったり、一緒にZINEを作ったりしていた。彼女はみんな年齢やバックグラウンドは違うけど「わたしをリラックスさせてくれる」という自分にとって大変すばらしい共通点がある。わたしは基本的に対人関係が得意ではなくすぐに緊張して疲れてしまうので、自然体でいさせてくれる人は本当に感謝しているし、大事にすべきだなと思うことが多かった。女友達ひとりひとりもそうだし「友達同士」の関係がもっと好きになれた一年だった。

 

・新しい知り合い、新しい居場所を作りたくなって行動した(している)

フルリモートとなると本当に顔を合わす人が限られてくるので、知らない人の話が聞きたくなったこと、あと新しい自分の居場所が欲しくなって、秋くらいからリーディングパーティとか、カフェのイベントとかに顔を出すようになった。リーディングパーティでまったくの初対面の人と本の感想を言い合って、それがきっかけで知り合いができた日のことはたぶん忘れられないと思う。居場所に関してはまだ奮闘している。頑張りすぎずにやっていきたい。

 

・今年よかった新作アルバム

・Clairo『Charm』
・Kelly Lee Owens『Dreamstate』
・Erika de Casier『Still』
・Charli XCX『brat』
・Claire Rousay『Sentiment』
・The Last Dinner Party『Prelude to Ecstasy』
・Newdad『MADRA』
・柴田聡子『Your Favorite Things』

 

・ほぼ一年間継続して日記を書いていた

なんかずっと日記とか文章書いてたなあ……というのが今年のぼんやりとした感想。日記自体はメモっぽいものを昔からずっと書いていたものの、うっすらと人に見せる前提のものを書くと自然と言い回しや説明を入れるようになっていった。わたしはそこで自分なりに頭を使うようになって、文章を書く筋肉がすごく発達した感覚がある。そしてすごく思うのが、日記を書くことはわたしにとって自分との対話なのではないかということ。前述もしたけど個人的にとても悲しい出来事があって、自分の気持ちを整理するために感情の揺れを克明に記録していたけど、それは自分を見つめる作業でもあるし、自分で「あなたは今こう思っているんだね」と自身と対話をする行為にも思う。もはや日記を書くことはわたしには欠かせない。

 

・日記を書く場所をはてなブログからInstagramに変えて、毎日ストーリーで公開することにした

簡単に言うと5月の文フリに日記本やエッセイを出すつもりなのだけど、はてなよりもInstagramにひたすら毎日上げ続けたほうが興味を持ってもらえるんじゃないか。まずそんな理由で移動した。とにかくストーリーだと24時間で消えるのがいい。書いたものがいつでも読める状態だと売上に影響が出そうだし、高頻度で上げ続けると関心を持ち続けてもらえそう、というガバガバな理由でInstagramに上げている。けっこういいんじゃないかと思う。ほとんど毎晩更新しているのでよかったら。ちなみに本日12月18日の日記はすごく雑なのであんまりおもしろくないかも。普段はもうだいぶ読み応えがあると思う。はてなはたまにリラックスして文章を上げていきたいです。

https://www.instagram.com/hmbllue/

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何回繰り返すんだという感じだがつらい出来事があって間もないので、どうしても今年あったことを思い出そうとするとその悲しみの色で一色になりがちである。でもこうやって挙げてみると今年はけっこう楽しかったんじゃないか。そう思わずにいられない。来年も日記を書き、本を作り、新しい居場所や新しい知り合いができたらいいなと思う。