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2020年06月09日

SATAコネクタの腐食

パソコンの電源を入れると、英語のメッセージが表示されて、Windowsが起動しなくなった。

とのご連絡。
ミドルタワーの自作パソコンでマザーボードは、
AsRock製 990FX Extreme4
Windows7

2年前にマザーボード交換を行っています。

持ち込まれたパソコンの電源をONにして、不具合の確認↓
SATAコネクタの腐食
”Reboot and Select proper Boot device or ・・・”
直訳すると、
「再起動して、起動するデバイスを選択するか・・・」
と言った感じ。
起動できるOSの入ったディスクやメディアが無いとこのようなメッセージが表示されます。

もっとも考えられる原因は、ハードディスクのエラーか、ブート領域のソフト的な破損。
確認すると、WindowsはSSDにインストールされていて、他に2つのハードディスクを使用しています。

BIOSに入って、接続されているドライブの表示を確認すると、、、何もない!?
Windowsが入っているSSDが認識されていないことは考えられるのですが、ハードディスクも含めて3台すべてのドライブが認識されていないとなると、、、通常では、考えにくい不具合が発生していそうですね。
→ちなみに、IDE接続のDVDドライブは認識されています。

不具合の経緯を伺うと、5月の入梅後、1週間程度、大雨や雷が多かった時期がありましたが、その時から起動しなくなったとのこと。
もしや、雷の影響があった、、、?
マザーボード側、SATAコントローラーの破損?
電源の不具合?

とりあえず、すぐに取外せる、SSDを取り出して、チェック用パソコンに接続。
電源を入れると、、、問題なく認識、SMART正常、Windowsでファイルも見ることができます。
SSDは問題ないようです。

SSDをパソコンに戻し、別のケーブルで接続、、、認識しない。。。
別の電源をSSDに接続してBIOSで認識されるかどうか試しましたが、、、認識しない。。。

ミドルタワーのケース内ではチェック作業がしづらく、マザーボードの異常の恐れもあるので、チェックもかねマザーボードを取り出し。
目視でみても、、、特に異常なし。

次に、電源と手持ちのハードディスクを繋いで電源ON。
すると、BIOSで認識されました↓
SATAコネクタの腐食
とすると、ドライブでもなく電源でもく、マザーボード側でもないとなると、、、ケーブル!?

これまで使用されていたSATAケーブル使用して電源ON。
ハードディスクの認識無し↓
SATAコネクタの腐食
やはり、ケーブル?

差込のコネクタ部分を見てみると、端子部分に青緑色の付着物が↓
SATAコネクタの腐食
サビですね。
それも、腐食している部分がかなり広がっているようです。
接触部分がサビてると、もちろん、電気は通しません。
ドライブを認識しない原因はこれですね。
残り2本も同様に腐食していました。
SATAケーブル3本とも交換です。

で、

ケーブル側が腐食しているとすると、、、
ドライブ側の端子部分も当然、、、↓
SATAコネクタの腐食
やっぱり。。。

マザーボード側SATAコネクタも、、、↓
SATAコネクタの腐食
ケーブルが接続されていたコネクタは、画像を見たとおりで、中央2つと右側下。
予想通り。。。

ドライブとマザーボードを交換、、、と言うわけにはいかないので、端子をきれいにしてみました↓
SATAコネクタの腐食
今回は、はっきりとサビがでていたので、精密ドライバのマイナスや、ピンセット、2000番の紙やすりを使用しました。
→通常の接触不良では、布で強くこするぐらいが吉。紙やすりなどは使用しないようにします。
ドライブ側の端子も同様にきれいに。
ただ、ドライブ側のほうが腐食が激しい状態でしたので、見てすぐに分かるぐらいの「痕」が残りました。
でも、やりすぎは禁物です

マザーボードを取り付ける前に、CPUクーラーもきれいに↓
SATAコネクタの腐食
ほこりを飛ばしました。

元通り取り付けたマザーボードのSATAコネクタに接続↓
SATAコネクタの腐食
2番4番6番に差込ました。
コネクタ近くに取り回していたケーブル類を別に移動させたのでスッキリ。

ドライブにもケーブルを接続して、BIOSでの認識もOK↓
SATAコネクタの腐食
しっかり3台、認識されています。

これで対応完了、お引渡ししましたが、、、
すぐに、以前の症状が再発とのご連絡。持ち込まれました。
状態を確認すると、BIOSでの認識は正常。
Windowsも起動しました。

どうやら、接触部分が不安定なようです。
どちらかと言えば、ドライブ側の端子が心配なので、SATAコネクタと差込をアルミテープで固定↓
SATAコネクタの腐食
特にWindowsが入っているSSD(中央)は、コネクタの両側から固定。

パソコンを動かした後に電源ON。
7、8回繰り返しましたが、全てWindowsが起動↓
SATAコネクタの腐食
寝かせたり立てたり、地面に置いたり、、、起動不可無し。

お客様自身でも、持ち込まれる前にBIOSでのドライブの認識を確認していて、ほぼ同時に3台とも認識しなくなったとのこと。
→1台は認識していることもあったそうですが。
「ほぼ同時に」が、なかなかのミステリーでしたが、梅雨に入って雨が多くなり、天気の悪い日が続いていたことを考慮すると、梅雨時期の湿気が、端子部分の腐食を進めた可能性がおおいに考えられます。
→パソコンは、床の上にじかに置いていたそうです。

今週中にお届け予定です。
ありがとうございます。

パソコン診療所
うえはら



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Posted by パソコン診療所 at 21:25│Comments(7)windowsが起動しない
この記事へのコメント
このホームページに掲示されている内容、そのものの現象が、自宅のPCでも発生していまして、箇条書き↓

●起動すると、OS画面まで立ち上がらず、強制的にBIOS設定画面になり→No boot drive found、という表示?

てっきり私は、SATAケーブルの断線?と思いまして、ケーブルを変更すると、現象が出ず、直った?と
思いましたが、現象再発・・・。何度も何度もケーブル断線する訳もないですし、いろいろと、試行錯誤しましたが、結論は、コネクタ部分の接触不良でした。

ですので、ssdの金メッキ端子部分に、接点復活剤を塗布しまして、復活!
この結論に至るまで10数年に及びました・・・。(何本ケーブルを変えたことか!)

そもそも、SSDはHDDに比べ耐久性が格段に上がり、ほとんどクラッシュ(電気的に)しないために、端子側の酸化(接触不良)が先に原因になっていたようです。

それでは
Posted by BINGE at 2021年12月20日 16:30
さきほど、このコメントをかいたBINGEですが・・・。
この上の接点不良の原因をつきとめるまで、最終的にマザーボード上のSATAコントローラーのIC不良?という、無実の罪を課してました。

SATAコントローラー)→”俺は、無実だ!”

犯人は、コネクタの単なる、接触不良でした。←上のページ画像にございます感じで、接触不良的な?ガビガビの感じは、なかったもので・・・。犯人捜しは、いろいろ苦労がありました。

それでは
Posted by BINGE at 2021年12月20日 19:27
しつこいですが、まだ、この件でありまして、無実であった、SATAコントローラーICなのですが、この無実が判明する前は、これが、犯人だと思い

マザーボード上のSATAコントローラーを使わず、社外のSATAコントローラーで起動すればいいのでは?と思い、SATAボードを購入し起動させてみたのですが、何と、マザーボードがカードを認識しないという、残念な事態が・・・。

上の上の文章の結論にいたるまで、いろいろありました・・・。
Posted by BINGE at 2021年12月20日 20:10
コメントありがとうございます。
原因が分かるまで、大変でしたね。
以前の規格のIDE接続の場合は、端子の接触不良は、なかなか起きない不具合でしたが、現在のSATA接続では、割と発生しがちな不具合となりました。
今では、ドライブを認識しない場合は、まず、SATAコネクタの接触不良を疑ってしまいます。
→実際、とりあえず抜き挿ししてみると、認識する場合が多いです。
ですが、最初に接触不良の不具合を対応した際は、判明するまでに、まる1日程度要することとなりました。
そもそも想定外なので、的外れなチェックばかりしてましたね。
分かってしまえば、単純なことなんですが。。。

SATAボードを認識しなかった原因も、装着したスロット端子が接触不良の恐れもあります。
その場合も、とりあえず抜き差ししてみると認識する可能性があります。

上原
Posted by パソコン診療所パソコン診療所 at 2021年12月21日 00:38
なるほど・・・。接触不良って、ややこしいですね。といいますのも、正常に動作して、OK!って思いきや、別の日にNGだったり。

上原さんコメント↓
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、装着したスロット端子が接触不良の恐れもあります。
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この件ですが、古い話になりますが、初期の(プロトタイプ)
ファミコンって、あったじゃないですか?(ご存じ?)

これなんですが、カセットを本体に差し込んでも、反応せず?
外して、また差すと、正常動作しましたが、それと同じ感じですね。←古っ!
要端子金メッキ!

それでは
Posted by BINGE at 2021年12月23日 05:10
コメントありがとうございます。
そっ、そうですね、上原さんのおっしゃる通り

また、このSATA端子の通電不良?(経年劣化?)
が発生しまして、金メッキ部分に接点復活剤を塗布し、認識(立ち上げ)OKとなりました。

会社では、ありませんので、超高級なアナライザーとかございませんが(アタボー!←古っ!  ですが、アマチュアレベルで試行錯誤しています。)
今回は、端子部分の抜き差しでの摩耗?ではなさそうなので、ホームセンターの接点復活剤でOKでした。
Posted by BINGE at 2024年01月13日 12:13
前回のコメントから、ちょうど2年ほどで、接触不良再発となったようですね。
いちど接触不良がでると、再発しやすい状況にはあるようです。
接点復活剤で回復したそうで、良かったですね。

上原
Posted by パソコン診療所パソコン診療所 at 2024年01月13日 22:13
 
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