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「伝統的七夕ライトダウンキャンペーン」で8月の伝統的七夕をライトダウンで楽しむ

今週のお題「夏支度」

 7月7日は七夕の日。旧くから親しまれてきている日本の伝統行事だが、今の時期は日本全国梅雨の影響で星空を見ることが難しい。昔の人が夜空を楽しんでいた七夕は旧暦に照らし合わせると8月であり、「伝統的七夕」と呼ばれる七夕の日は今年は8月20日にあたる。

 その時期になると星空も綺麗に見ることができるようになっているだろうが、「伝統的七夕」合わせたライトダウンキャンペーンが今年も行われる。

電気を消して夜空を楽しもう

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 来月やってくる伝統的七夕の夜に、 街の灯りを消して綺麗な夜空を楽しもうという取り組みが「伝統的七夕ライトダウンキャンペーン」。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の阪本成一教授が委員長となって毎年行われている取り組みだ。

 東日本大震災が起きた2011年から始まったこの取り組みは、今年も伝統的七夕当日の8月20日(木)とその前後にライトダウンのキャンペーンが行われる。

2015年の伝統的七夕は8月20日。伝統的七夕の日の宵の空には織姫星と彦星、そして上弦に近い月が輝きます。織姫星と彦星のあいだには天の川が流れ、はくちょう座の星々が輝いています。はくちょう座の頭の星であるアルビレオは、宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』で「サファイヤとトパーズ」と表現されている星です。この星は天体望遠鏡を通して見ると青と明るい橙の星がそっと寄り添っているように見え、織女と牽牛が一年に一度だけ出逢う七夕伝説を思い起こさせてくれます。 (http://7min.darksky.jp/)

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 今年のスローガンは「明かりを消して星を見よう」というもの。 お祭り騒ぎのイベントを行うというのではなく、賛同してもらった個人や団体にお願いして2日間だけライトダウンを行うという取り組みは、 七夕という静かなイメージの風物詩にピッタリだなと思う。

 キャンペーンの当日までまだ一ヶ月以上あるので掲載されている情報はほとんどないが、これから徐々にキャンペーンに合わせた各地のイベントも紹介されてくる。科学館や天文台で行われる観望会やイベントなど、親子で楽しめるイベントがたくさん紹介されるので、随時ご紹介していきたいと思っている。

「伝統的七夕」とはなんだろう

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 現在の7月7日が梅雨の真っ最中になったのは明治の改暦が原因で、もともとの七夕は太陰太陽暦の7月7日に祝っていた。しかし、明治6年(1873年)から西洋式の太陽暦を使うようになったため時期がずれてしまった。

 明治の改暦の時にはその年の12月が2日しかなくなり、様々な不都合が生じたという話が有名だが、七夕が一ヶ月早くなってしまったのも改暦の影響があったひとつである。

 太陰太陽暦でいう7月7日は新暦では例年8月上旬頃なので、梅雨が明けてお盆で暑さがピークの頃。日本の暦を定める国立天文台では「伝統的七夕」という言葉を使い、旧暦とは別の方法で「伝統的七夕の日」を定めている。

キャンドルナイトと通じるものがある

 「灯りを消してスローな夜をすごそう」という呼びかけで始まったのが、 毎年、夏至と冬至の日前後に行われている「キャンドルナイト」という取り組みだ。取り組み自体が一定の成果をあげたという理由で大規模な取り組みはなくなったが、それでも各地で毎年夏至と冬至の日にイベントが行われている。

 今年夏のキャンドルナイト・イベントは6月22日に各地で行われたが、「伝統的七夕」のキャンペーンと相通ずるものがあるなと思う。明かりを消して星空を楽しむということは、キャンドルナイト同様に人と人とのコミュニケーションが深まることだとも思う。

 都市の照明で夜空が明るくなる現象を「光害(ひかりがい)」というが、東京や大阪などの大都市ばかりではなく地方都市でも徐々に広がっているようだ。街が明るいというのは防犯上も大切なことだし、都市機能を円滑に行うという点でも大切なことだが、一方で過剰な広告や必要の無い場所にまでつけられている照明があるのも事実。

 綺麗なイルミネーションを楽しむにも周辺の明かりは無いほうが良いし、暗闇があるからこそ灯りを一層素敵に感じるのではなだろうか。「伝統的七夕」のライトダウンイベントを通じて、そんな素朴な感動を味わってみたい。