軽い履き心地と安定性を目指した設計のランニングシューズ、アシックス GT-2000 10。評判がよい一方で「硬めでクッション性が低い」という気になる口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の3つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のナイキやミズノなどのランニングシューズとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行っているので、ランニングシューズ選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
フィットネス・マタニティ商材を担当。現役でパーソナルトレーナー活動をしつつ、2歳児のママとしても奮闘中。前職では大手フィットネスクラブで健康に関わるさまざまな業務に携わってきた。現在はマイベストにて、アスリートやパーソナルジムトレーナーとして培ってきた知見を活かし、プロテインやマッサージガンなどをはじめとしたフィットネス商材を300商品以上比較検証。また、搾乳器などのマタニティ商材も担当し、実際の育児経験を活かし、ママ目線でのコンテンツを届けている。全米ヨガアライアンスRYT200の資格を保持し、第20回ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会63kg級優勝・2016年世界クラシックパワーリフティング選手権大会女子63kg級16位の実績も持つ。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
アシックス GT-2000 10は、安定感重視の人や、推進力がありすぎないものが好みの人におすすめです。構造を確認したランニングシューズアドバイザーの藤原岳久さんは、「ヒールカップ・アウトソールの剛性が安定性を高めている」「足裏全体で着地している感覚が得られる」と評価。比較したミズノの「ウエーブライダー24」と同じく、アウトソールの構造に安定性を高める工夫が見られました。
実際に使ったモニターからも安定性は好評。「靴全体で地面をしっかり踏める」など3名中2名が満足しています。比較したなかでもアシックスの商品は、専門家・モニターの両方から安定性で高評価を得るものが多めでした。ただ「柔らかすぎて着地の軸がブレやすい」との声もあり、人によっては硬さが物足りない可能性があります。
「硬めでクッション性が低い」との口コミが見られましたが、クッション・反発性も専門家からの評価は良好。「感動は特になし」としつつも、ランニングシューズとしては満足できる構造でした。同じアシックスの「GEL-KAYANO 27」のように反発性を高める構造は確認できなかったものの、大きな不満は残らない結果です。
クッション性はモニターからも好印象です。「包み込まれるような感覚」など3名中2名から満足の声が寄せられました。ただ「ほとんど跳ね返りがなく、疲労がたまる感じがした」という意見も。専門家による検証でも跳ね返るような構造の工夫は見られなかったため、軽快に走りにくいと感じる人もいるでしょう。
推進力は、3名中1名しか満足できず低評価に。モニターからは「自分の足の力で頑張らないと前に進みにくい」との指摘がありました。「一般的な靴よりは進みやすい」との声もあったものの、自然に足が前へ進む感覚を得られた上位商品には及ばない結果です。走り慣れていない初心者は、より推進力の高い商品も検討してみてください。
アシックスは、兵庫県神戸市に本社を置く大手スポーツメーカー。国内に設立したスポーツ工学研究所で生み出す高品質な製品は、世界中で愛されています。ランニングシューズは、メンズ・レディース向けからキッズ向けまで多数展開していますよ。
今回ご紹介するGT-2000 10は、2022年2月10日から発売されているランニングシューズです。価格は税込14,080円(※執筆時点・公式サイト参照)。同年2月にはメンズ向け、7月中旬にはレディース向けのモデルが販売されています。
素材には主に合成繊維・合成樹脂が使われています。シューズ裏の地面に触れる部分を指すアウトソールにはラバーを使用。底面の前部には、軽量で反発性に優れたクッションフォーム材を採用しています。
本体の重量は256g。ソールのかかと部分とつま先部分の厚みの差を示すヒールドロップは8mmです。
カラーは全9色の販売を確認できました。ブラックを基調とするシンプルなカラーから、蛍光色やオレンジを使った個性的なカラーまで好みに合わせて選べますよ。
サイズは24.5~32.0cmまで幅広く展開しています。加えて、各サイズとも足幅は2E・4Eの2種類から選択可能。2Eは日本人の標準的な足型をもとに設計されたサイズで、4Eはさらに幅が広めのサイズです。公式サイトでサイズの測り方や選び方を確認できるので、迷った場合は参考にしてくださいね。
<カラー展開>
前作「GT-2000 9」との違いは、素材や構造にあります。GT-2000 9は足の甲を覆うアッパーにメッシュ素材を採用していましたが、GT-2000 10はエンジニアードニットというニット素材を使用。足あたりのよさにこだわっています。
またGT-2000 10には、前作にはない新たな構造の工夫も。例えば、スムーズで安定した走りを実現するために、ミッドソールの表面に六角形の溝を配置しています。着地時にミッドソールの変形を促すことで、クッション性の向上を目指す設計です。
加えて、底面の中足部からシューズ内側にかけて高硬度のEVA素材を使った「LITETRUSS」を採用。シューズのねじれや足の内側への倒れ込みを抑える役割を果たすと謳っています。
ランニングシューズで走るメリットは、着地の衝撃を和らげ快適に前進しやすい点です。一般的なシューズに比べ、クッション性と反発力に優れたミッドソールを採用しているのが特徴。長距離のランニングでも足に負担をかけにくい工夫がされています。
かかと部分を示すヒールカップや、シューズ裏の地面に接する部分であるアウトソールも、安定した走行フォームをサポート。走行時の安定性を向上させ、フォームの乱れを防ぎます。
近年では、普段使いにも違和感のないおしゃれなデザインの商品も増えてきていますよ。好みのデザインから選べば、日々の運動へのモチベーション向上にもつながるでしょう。関節に負担をかけず快適にランニングを楽しむために、ぜひ購入を検討してみてください。
ランニングシューズのメンズ・レディースの主な違いは、クッション性・足幅・かかとの幅などの設計です。男性と女性は、一般的に骨格や筋肉量が異なるため、性別の傾向に合わせて作り分けられています。
自分の体格に合うシューズ選びに迷っている人や、ユニセックスのシューズが足に合わないと感じた経験がある人は、メンズ用・レディース用に分かれたモデルをチェックしてみるとよいでしょう。
今回は、アシックス GT-2000 10を含むランニングシューズ全27商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、クッション・反発性の検証です。ランニングシューズアドバイザーの藤原岳久さんに、各商品のミッドソールや中敷の構造を評価してもらいました。
検証の結果、「硬めでクッション性が低い」という口コミがあったものの、ランニングシューズとしては満足できる構造といえます。ただ、藤原さんは「感動は特になく、どこか物足りない」ともコメント。比較したなかでは、クッション・反発性で本品よりさらに高い評価を獲得する商品が多くを占める結果でした。
加えて、同じアシックスの「GEL-KAYANO 27」は反発性の高いつくりだったのに対し、着地の際に跳ね返るような構造の工夫が見られないのも惜しいポイントです。
比較したところ、つま先とかかとに異なるミッドソール素材を採用する商品や、ナイキの「エア ズーム ペガサス 39」のようにかかとが厚めの商品ほど、高評価を得る傾向が。クッション性・反発力を重視する人はチェックポイントにしてみてください。
続いて、安定性の検証です。引き続きランニングシューズアドバイザーの藤原岳久さんに協力を依頼。かかとの安定感・アッパーの剛性・ソールのねじれ剛性をチェックして評価してもらいました。
その結果、トップクラスの評価を獲得。藤原さんによると「ヒールカップ・アウトソールの剛性が安定性を高めている」とのことです。加えて、フルグラウンドコンタクトとよばれるアウトソールの構造により、「足裏全体で着地している感覚が得られる」との声も聞かれました。
ソールの硬さを表すねじれ剛性の強さも十分。藤原さんは「中足部がねじれにくい構造」とコメントしています。比較したなかでも、つま先・中足部分に適度な硬さがあるソールは、安定性が高い傾向が。下位商品には、ねじれ剛性が弱く靴の中で足が動きやすい商品があったのに対し、安定した走りをキープできるでしょう。
最後は、走りやすさの検証です。
男性3名のモニターが各ランニングシューズを実際に履いて走り、クッション・反発性・安定性・推進力をチェックしました。
総合的な走りやすさの評価は悪くありません。クッション性は、モニター3名中2名が「満足」と回答。「包み込まれるような感覚」「走ったときの衝撃をクッションで逃がすイメージ」など、好意的な意見が寄せられました。
一方、反発性はやや物足りない結果に。モニター1名からは、「ほとんど跳ね返りがなく、疲労がたまる感じがした」という指摘がありました。
比較した結果、しっかり反発が感じられる商品は、長距離ランニングで疲れたときも助けになる傾向が。対して本品は反発力が控えめなため、比較した商品のなかでは、関節に負担を感じやすい可能性があります。
<クッション・反発性についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
安定性も、モニター3名中2名が満足。「足の周りがしっかり支えられ、安心感があった」「底が広く、靴全体で地面をしっかりと踏める」などのコメントが集まっています。
比較したなかでも、つま先・中足部分のアウトソールに適度な硬さがあるシューズほど、走りが安定しやすいと感じました。本品も専門家からアウトソールの剛性が評価されており、安定感のある走りが期待できるでしょう。
一方、1名は「柔らかすぎて着地の軸がブレやすい」と回答。柔らかく伸縮性に優れたアッパー素材で圧迫感が少ないのは利点ですが、人によってはバランスを保ちにくい可能性があります。
<安定性についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
比較したところ、つま先がしっかり跳ね上がった構造の商品は、効率よく重心移動できて推進力が高い傾向がありました。
本品もつま先が跳ね上がった設計ではあるものの、モニターからは「自分の足の力で頑張らないと前に進みにくい」との意見が出ています。推進力を特に必要とする初心者には、使いにくい可能性があります。
<推進力についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
アシックス GT-2000 10は、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトで購入できます。サイトによっては値段が定価より大幅に高い場合もあるので、しっかり比較して購入してくださいね。
公式サイトではアシックスの直営店も紹介されているので、あわせてチェックしてみましょう。ただ、公式サイトでは現在販売されていないため、アシックスの取扱店舗でも在庫が少ない可能性があります。
足囲が確認できない場合は、上からシューズを見てみると足幅の目安をチェックできますよ。検証で比較した結果、足幅が広めのものは足の甲を覆うアッパーからアウトソールがはみ出す傾向に。一方、足幅が狭めのものはアウトソールが見えない傾向がありました。試着ができない場合は参考にしてみてくださいね。
最後に、走りやすさで高評価を獲得した商品をご紹介します。
ランニング初心者には、オン・ジャパンのCloudstratusがおすすめ。専門家によると、独自の2段構造である「CloudTec®」により、優れたクッション性・反発性・安定性が期待できます。つま先とかかとが跳ね上がった船底型の設計で重心移動しやすいため、初心者も快適に走れるでしょう。
柔らかい履き心地が好みなら、デッカーズジャパンのHOKA ONEONE クリフトン 8をチェック。伸縮性のあるアッパー素材でミッドソールのクッション性を感じやすく、専門家から高評価を獲得。実際に走ったモニターからも、しっかり足がホールドされる感覚が好評でした。
対象 | 不明 |
---|---|
アッパーの素材 | メッシュ、ポリエステル |
アウトソールの素材 | ラバー |
重量 | 302g |
重量(片足) | 不明 |
ミッドソール素材 | 不明 |
ヒールドロップ | 6mm |
ソールの厚さ | 不明 |
靴幅 | 不明 |
タイプ | 不明 |
特徴 | 不明 |
ヒールカップ位置 | 不明 |
おすすめのシーズン | 不明 |
防水性 | 不明 |
クッション性 | 不明 |
反発性 | 不明 |
グリップ性 | 不明 |
耐久性 | 不明 |
つま先の跳ね上がり | 不明 |
on Cloudstratusをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
対象 | 不明 |
---|---|
アッパーの素材 | エンジニアードメッシュ |
アウトソールの素材 | ラバー |
重量 | 228g |
重量(片足) | 不明 |
ミッドソール素材 | 不明 |
ヒールドロップ | 5mm |
ソールの厚さ | 不明 |
靴幅 | 不明 |
タイプ | 不明 |
特徴 | 不明 |
ヒールカップ位置 | 不明 |
おすすめのシーズン | 不明 |
防水性 | 不明 |
クッション性 | 不明 |
反発性 | 不明 |
グリップ性 | 不明 |
耐久性 | 不明 |
つま先の跳ね上がり | 不明 |
HOKAONEONE クリフトン8をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
コンテンツ内で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイベストに還元されることがあります。
掲載されている情報は、マイベストが独自にリサーチした時点の情報、または各商品のJANコードをもとにECサイトが提供するAPIを使用し自動で生成しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。