アンチゲイ・ビンゴを訳してみた

flickrに掲載されていたクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの画像「アンチゲイ・ビンゴ」(Anti-Gay Bingo)というのが面白かったので、個人的なメモとしてざっくり訳してみました。

元画像はこちら。
Anti-Gay Bingo
Anti-Gay Bingo / Liz Henry

みやきちによるいいかげんな訳はこちら。

B I N G O
同性愛は不自然。 ゲイ遺伝子は存在しない。 同性愛者は自暴自棄で、希望がなく、悲しい、孤独な、みじめな人たちだ。 ああ、それに同性愛者は本当にふしだらでもある。 ゲイの人たちは大好き。単に彼らの行為が嫌いなだけ。
アナルセックスはAIDSやSTDや癌や死を引き起こす。 同性愛者は変わることができるのだから、変わるべき。 親が同性愛者だと子供に害がある。 同性愛者は既に平等な権利を持っている。彼らは特別な権利を欲しがっているのだ! 同性愛について、聖書には非常に明瞭に書かれている。
同性愛は罪かつ/または不道徳である。 セクシュアリティとは杭(男性)を穴(女性)に挿入することだ。同性愛者にはそれができない。 同性愛者であることはライフスタイルだ。 同性愛者は神と和解せねばならない。 同性愛者は性犯罪者で、私たちの子供を狙っている。
同性愛者は我々に獣姦、小児性愛、近親婚、そして/またはポリガミーまで我慢するよう求めている。 同性愛者は結婚または家庭を破壊しようとしている。 私は同性愛嫌悪ではなく、同性愛の関係は異性愛の関係より劣っていると思っているだけだ。 同性愛びいきのメディアのせいで、人々の判断力が鈍らされている。 「家族」とは男と女と血の繋がった子供のことだ。それ以外は家族ではない。
結婚の目的は子供に安定した家庭を提供することだ…… でも、それができるのは、両親が異なるジェンダーのカップルであるときだけ。 押しつけをやめろ! おまえらがカミングアウトせず隠れていたときは大いにうまく行ってたのに! 不寛容なのは同性愛者の方だ、私の意見に対して不寛容じゃないか! 同性愛者は我々に、同性愛が正常だと思って欲しがっているのだ!

このビンゴの使い方は、「アンチゲイな人の意見や記事でこれらの表現が使われていたらマス目をチェックし、5マスそろったらビンゴ」というもの。キリスト教的な部分など、日本にはあまりあてはまらないものもありますが、それでもあっという間にビンゴになりそうな人はいっぱいいるよねえ。百合漫画や百合ゲーでも、棒と穴至上主義だったり、同性愛者だというだけでセックスモンスター扱いしたり、同性愛を異性愛より下に見たりしていて、マス目がばんばんチェックできる作品はいくらでも思い当たりますし。そうした人/作品に対していちいち反論したり批判したりする労力すらもったいないとき、これを見て「あ、ビンゴ」とか「おしい、あと1マス」などと考えて溜飲を下げようと思って、試しに日本語化してみたんでした。

なお、今調べた限りでは、アンチゲイ・ビンゴのオリジナル版を製作したのは Willie Hewesさんという方で、2007年には既にネット上に出回っていたみたい。そこからヒントを得て教会バージョンを作った人もいるようです。そちらもなかなかおもしろかったので、以下にリンクを張っておきます。