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Brighture English Academy 代表。趣味はウクレレとかハイキングとかDIYとか旅行などなど。在米20年。シリコンバレーに住みつつ、日本とアメリカとフィリピンで会社経営しています。最近は英語教育がライフワークになりつつある。
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2017年10月8日日曜日

「ブレードランナー2049」を観て考えたこと

アメリカで封切りになった「ブレードランナー2049」を観てきました。

2時間43分にも及ぶ長編でしたが、最初から最後まで食い入るように観入ってしまい、そして今日再び観に行ってしまったほどインパクトある作品でした。




何がそこまでインパクトがあったのかというと、「人間とはなんなのか?」という作品を貫き通す根本的な問いかけす。AI が猛スピードで発達する今、これは極めてタイムリーな問いかけではないかと強く感じ入った次第でした。



人間を人間たらしめるものはなんなのか?

最近、AIができるのは評するに巧妙なパターン認識であって、AIは何か思考ができるわけではない、というような論調の記事をちらほら目にします。しかし、人間の中には筋だった思考はおろか、大したパターン認識もできない人が大勢いるわけです。また、人間がやってるのは巧妙なパターン認識ではないという確証は一体どこにあるのでしょうか? 

「AI と人間を分けるのは美意識の有無だ」というような考え方もありますが、人間の美意識だって、実はパターン認識の延長かもしれないのです。

あるいは、 「設計図に沿って作られただけの機械には命がない」とするならば、ではDNAという設計図に書かれた通りに成長する人間は、「命がある」と断言できるのでしょうか? 

人間を人間たらしめているのは「人を愛する能力なのだ」という考え方もあるしょう。しかし、僕らが「愛」と考えているものの実態は、実は子孫や名声や富を残すために遺伝子レベルで組み込まれた、極めて精巧なプログラムなのかもしれません。「いや、人間には無償の愛がある」と思う人もいるかもしれませんが、無償の愛は滅多にないからこそ美談なのであり、基本的にそんなものは存在しません。

関連記事:社会的階級と慈悲深さは反比例する
関連記事:人間が人間らしく振る舞うには、お金が必要です



人間と機械を分けるのは、目的意識の有無だけ?

これはまったくの思いつきレベルの私見ですが、人間とAiの違いは、目的意識を持ちうるかどうかだけなような気がします。目的意識を持ってゴール設定をする。これこそが人間らしさです。それがたとえ、「今日はパチンコで儲けてやる」「女を口説いて一発やろう」などといったゴールだとしてもです。逆にこれができない人は、徐々にその位置を機械に奪われていくような気がします。

なおこの「目的意識」ですが、これは、「あれがしたい、これがしたい」というような欲求とは異なったものです。食欲、睡眠欲、性欲といった欲求は昆虫や下等動物にもあるわけで、人間だけに見られる際立った特徴ではありません。また、それに類するものは機械にもプログラム可能であると思うのです。しかし、少なくとも現在のところは、自分なりの目的意識を創り出し、それを実行に移せるAIは存在しません。

今後AIが発達すればするほど「人間を人間たらしめているものはなんなのか?」という議論はさらに熱を帯びていくでしょう。そしてその「人間らしさ」を磨くことこそが、21世紀を生き抜く力となっていくような気がします。

リアリティに溢れる近未来のテクノロジー

この映画でもう一つ面白かったことは VR、AR、音声認識、AI アシスタントといったテクノロジー発達していった延長線上に何が待っているのか上手に映像化して見せてくれた点です。ネタバレになるので内容は書きませんが、「ああ〜。やっぱりこうなるよね」的な納得感がたくさん得られる映画でした。

また、キーボードをタイプしている人がほとんど登場せず、代わりのほぼすべての登場人物が音声でメカ類を操作していてたのも印象的でした。今でもアマゾン・エコーやアップルのSiriによる音声入力が普通に使われつつありますから、あと32年もしたら、確かにキーボードなんてなくなっているような気がします。

関連記事:アマゾンのアレクサ(ALEXA)のカタカナ英語理解度はヤバい

さて、以上が「ブレードランナー2049」の感想です。本当に魅せてくれる映画なので、是非是非ご覧ください。オススメです!

前作を観ておきたい方はこちらをどーぞ!





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2017年9月25日月曜日

メールの「断捨離」を決行してみた


1年くらい前に「僕らは通勤で何を失っているのか?」という記事の中で、僕らがいかに通勤で時間を失っているのかについて書いた。

時間捻出で悩んでいる人は多いらしくて随分読まれたのだけど、今回は、通勤時間の短縮以外に僕が実際にやってみて、面白いくらい効果があった「メールの断捨離」について紹介してみたいと思う。

関連記事:僕らは通勤で何を失っているのか?



メールとの格闘

何が嫌いだって、ゴミメールが嫌いだ。まず、第1にいちいちゴミなのかどうか判断しなければならないのがイヤだ。次に、ゴミを削除するのに手間がかかるのもイヤだ。削除する際には、大事なメールを読み落としたり、誤って削除しないよう気をつけなくちゃならないのもイヤだ。

来てたはずのメールがない……。そんな経験は誰にでもあるだろう。そんなこんなでメールを読むこと自体が嫌になってしまい、いつも未読メールが溜まっていた。あまりにも慢性的に溜まっているので、大事なメールは拾って読んでいるつもりではいても、何か大事なことを見落としているんじゃないかと常に不安だった。

一度メールが溜まってしまうと、やがてこんなふうになる。まず一番最近来たメールから処理しようか、それともまだ残っている未読メールを先に読もうか迷うようになる。来たばかりのメールを処理しているとすでに溜まっている未読メールがさらに長時間未読になってしまうし、先に未読メールを読んでいくと、結局は返事を書くのが遅れる。そしてその間にも、また更に新しいメールが届くのだ。泥沼に足を突っ込んだような感じで、抜け出し方がわからなかった。たまに時間をかけてすべてのメールを処理し切っても、すぐに元の生活に戻ってしまうのだ。

断捨離を敢行

そこで、ようやく抜本的な対策をとることにした。そもそも考えてれば、どうでもいいメールが来すぎなのだから、それらが来ないようにすればいい。





まず第1にすべての広告メールを配信停止にした。どうしても止めようがないメールは迷惑認定して、迷惑メールフォルダ行きにした。こうしてみると、過去に1、2回利用するためだけにユーザ登録したサイトが数十社以上もあった。ユーザ名もパスワードも覚えていないから、ずっと面倒くさくて放置していたのだ。それぞれの会社からダラダラと広告メールがやって来て、このメールの洪水を引き起こしていた。思い切って半日ほど時間を割き、広告メールが多いものから止めていった。すべて止めるのには1〜2週間くらいの時間を要した。

次に仕事のメールにも手をつけた。あまり自分に直接関係のないメールは、関係者にお願いしてCCから外してもらった。また、部下に思い切って判断を委ねて、よほどのことがない限りCCを入れないようお願いした。
さらに、会社のグループアドレスなどに自分の名前が入っていたら、これも片っ端から外してしまった。かつては意味があったグループアドレスでも、今となっては他人任せで十分なことがたくさんあった。

絶大な効果

結果はどうだったかというと、笑っちゃうくらい効果があった。
最初の大物のスパムメールがいくつかなくなっただけで、ハッキリとした手応えを感じ始めたので、あれやこれやと止めているうちにあっという間にメールが80パーセントくらい減ってしまった。1日1時間は確実に浮いたと思う。また時間的な効果よりも、むしろ気持ちが軽くなったことの方が大きい。





メールボックスがいつも空というのは実に気持ちがいい。処理や返事を忘れるメールがなくなった。一体今まではなんだったのだ? 

そんなわけでこの「メールの断捨離」、強くオススメします。メールの洪水でお悩みの方は、是非トライしてみてください!


関連記事:スマホのアプリも断捨離してみた







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2017年8月8日火曜日

Nestのセキュリティカメラ、どうしてなかなかのスグレモノです

さて先日はアマゾンのアレクサ(Alexa)の音声認識の話を書きましたが、今日はセキュリティカメラのお話です。

関連記事:アマゾンのアレクサ(ALEXA)のカタカナ英語理解度はヤバい
関連記事:グーグルのネスト・ラボ買収が意味すること
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関連記事:iPod の父、アップルを去る

我が家ではしばらく前からNestのセキュリティカメラを複数台使っています。これがどうしてなかなかのスグレモノなのです。最初は1台だけ取り付けたのですが、あまりにも気に入ったのでさらに買い足してあっちこっちに付け足しました。

現在この会社からは室内用と外用の2種類のカメラが売られており、左が屋外用で右が室内用です。僕が購入したのは屋外用の方です。屋外用の方が防水防塵仕様になっている以外は特に機能的な差はありません。




ではこのカメラの何がそれほどすぐれているのかかいつまんでお話ししましょう。

1. セットアップが超簡単
このカメラ、wifi経由で動くので、電源以外には特に配線がいりません。WIFIに繋いだらそれで終わりです。セットアップ自体は2分ぐらいで終わります。実際の取り付け作業はもちろんもう少しかかりますが、私は割と簡単に電源が確保できたので、1台の取り付けに30分もかかりませんでした。またカメラはマグネット式で付いており、微妙な角度の調節が簡単にできます。つけてからずいぶん経ちますが、風でズレるようなことも一切ありません。





2. 高画質
このカメラ、1080p の映像を撮ってくれるので、映像が非常にクリアです。音声も録音します。これはよそ様の家ですが、うちもおおよそこんな感じです。



ナイトビジョンはこんな感じ。早回ししてみてください。私はこのクオリティにかなり満足しています。


3. アプリに通知が来る

不審な人影などが映り込むと、アプリに自動的に通知が来ます。しかも、人間かどうかはAIが判断してるようで、人影が映り込むとそのように通知されます。虫などが写り込んでも、「人が写った」(Your camera spotted a person )とは言わず、「何かが写り込んだ」みたいな通知を送って来ます。通知をタップすれば、すぐさまその映像を観ることができます。



4. 映像がクラウドに保存される

さらに、映った映像はクラウドに保存されています。過去の映像を簡単にその場で再生したり、手元にダウンロードすることも可能です。有料サービスに申し込むと過去1ヶ月〜1年分くらい保存できるようです。(下のスクリーンショットの右上隅のアイコンが、ダウンロードのアイコンです。)

5. カメラから音声を発することができる

例えばカメラに不審な人影が映っていたとしましょう。そこで「おい、お前は誰だ?」と話しかけたいとします。アプリのマイクアイコンをタップすると、それがスマホから可能なんです。もちろん、ライブ映像を観ながらです。




このカメラね、全く本当によくできています。これを機に、このカメラ以前にインストールしてあったセキュリティシステムはお払い箱にしました。紹介ビデオを貼っておきますが、実際にこんな感じです。



日本のセキュリティカメラ事情がどのようなものかは知らないのでこれが日本製に対して優れているのかどうかはなんとも言えません。どうなんでしょう? このカメラ、その辺のホームセンターに平積みになって売っています。アマゾンで買うと169ドル。その性能を考えると、十二分安いとしか言えません。



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2017年8月4日金曜日

アマゾンのアレクサ(ALEXA)のカタカナ英語理解度はヤバい

アマゾンの音声認識エンジン、アレクサ(Alexa)を搭載したエコー(Echo)、まだ日本では発売になっていないようですが、アメリカではもう1年以上市場に出回っていて、いくつかのバージョンが出回っています。

 一つはAmazon Echoと言われる筒型のやつで、価格は179ドル。僕、これを自宅で使っています。



 非常に音質が良く、音楽を聴いているとどんな高級ステレオを聴いてるのかと一瞬勘違いさせてくれます。

このほかに廉価版の Echo dot という製品があります。僕、これも持っていますが、これはデモ用という位置付けで、人にエコーの話をするときに見せるのに使っています。今は東京に置きっ放しです。

大きさは上の筒型のエコーが平ったくなった感じです。ベッドサイドなどに置いておいて使うのにちょうどいい感じです。価格は49ドル。

で、最後は最近出てきたのがビデオ付きのバージョン。これ、さすがにまだ買っていませんが、もう店頭に並んでいます。

価格は229ドル。結構しますけど、でもiPadでも買うと思えば安いものです。

アレクサはまじヤバい

さて、以上がアマゾンが出しているエコーシリーズです。これらのプロダクトに共通しているのはアレクサ(Alexa)という音声認識プログラムを搭載している点です。そしてこのアレクサの音声認識率、ヤバいほど高いのです。アップルのSiriがそれぞれどのくらいカタカナ英語を理解するかの比較ビデオを作ってみましたので、ぜひご覧ください。



なお、普通に標準的な英語で話しかけるとこんな感じです。



いかがですか? ちょっと痺れませんか? 使ってみた実感としては、アレクサにまともな発音で話しかけると9割くらい認識してくれる感じです。一方Siriはせいぜい6〜7割といった実感です。

増えてきた対応製品

で、このアレクサを搭載する製品、ガンガン増えつつあります。まず、アマゾン製のタブレット製品。これら、49ドルとか79ドルとかそういう意味のわからない安値で売っています。一体アップルは何をやってるのでしょう?


またアマゾンはエコーシリーズ以外にも Amazon Tap というスピーカーを出しています。これはバッテリ駆動の製品でこれ自体が外部バッテリとして使えるという優れものです。ただ、常にマイクがオンになっているわけではなく、喋りかけるときは製品の上部をタップしなければなりません。電池を長く持たせるためにこうしたのでしょう。



サードパーティも追随

さらに、サードパーティからもアレクサを搭載した製品がドカドカ出てきています。こちらはその辺のスーパーの店頭でよく見る VAUXという会社の製品です。たったの49ドルです。こちらも製品の上部をタップして話しかけるタイプ。




こちらはFABRIQ という別のメーカーの製品。こちらの49ドルです。これも上をタップ方式。

近所のターゲットにこんな感じでぶら下がって売られていました。



もっとラジオっぽい形の製品もあります。こっちのはアップルのAirplay にも対応している模様です。



またこのアレクサ、各社から出ている「スキル」というのものをダウンロードすると、色々とやれることが増えていきます。ジョークを言ってくれるスキルとか、スタバのコーヒーを頼めるスキルとか、ウーバーの車を頼めるスキルとか色々と出ていて、日々増え続けています。僕は家の空調をネストのサーモスタットでコントロールしているので、これに対応しているスキルをダウンロードしました。これで、「アレクサ、ちょっと寒い」とかいうと室温を上げてくれるようになったのです。

音声認識というU.I はまだまだ始まったばかりです。しかし、今の段階ですらすでに、スマホでアプリのアイコンを探すのがまだるっこしく感じられてきました。あと、「声だけ」というのにはちょっと無理を感じていて、多分これは今後、表情を読む、ゼスチャーを理解するといった方向で進化していくんじゃないかと感じています。また、車などのように閉じた空間でも普通に使われるようになるでしょう。

日本のメーカーはもちろん、アップルも完全に後塵を拝しています。

関連記事:Nestのセキュリティカメラ、どうしてなかなかのスグレモノです








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2017年5月10日水曜日

海外に行ったら、ライドシェア・サービスを利用しよう!

さて今日は、フィリピンに行くならば、ダウンロードしておくべきアプリを3つご紹介しておきたいと思います。なおこれらのアプリ、フィリピンに限らず、アジア各国、またアメリカやヨーロッパでもかなり役に立ちます。海外に行く用事がある人はぜひこれを機にインストールしておくことをオススメします。
そのアプリとはズバリ、ライドシェアサービスのアプリです。まず、配車サービスを使うメリットと、利用可能な配車サービスの紹介をしていきましょう。

メリットその1〜車が清潔

海外でタクシーに乗ると、まずはその汚さに衝撃を受けます。私自身、近所の駅から家までタクシーの15分ほど乗り、あちこち虫に刺されたことがあります。しかもこれ、アメリカでの話です。アジアも同程度がそれ以上に汚く、なおかつシートベルトが使えないことが多々あります。特にフィリピンでは基本的に後部座席のシートベルトは使えません。金具を差し込むバックル部分が存在しないのです(笑)。また、時速20キロぐらいしか出てないのに「ボボボボボ」とポルシェみたいなエンジン音がしていたり、突然停止してエンジンルームから水蒸気が吹き上げたことさえあります。(実際に体験済み)

典型的なタクシー車内。匂いも独特です。

しかし、ライドシェア・サービスを使うと、普通に整備されたまともな乗用車がやって来ます。何しろ汚い車なんかで来てたら評価が下がりますから、基本的にばっちい車が走っていません。一方タクシーの方は、清潔なタクシーに当たるのがほぼ不可能で、せいぜい50回に1回くらいです。

一方こちらは配車サービスで呼んだ車。比較にすらならない


メリット2〜運転がまとも

日本にも昔「神風タクシー」なんて言葉がありましたが、なぜかタクシーは運転が荒い国が多いです。フィリピンもアメリカも凄まじいです。私は出張が異常に多いので、タクシーのお陰で寿命が縮まった実感があるくらい、何度も何度も危険な目にあっています。

しかし、配車サービスでこんな運転をしていたらすぐさま悪い評価がつくので、どの人も基本的にまともな運転です。今までに2回だけ運転の荒い運転手に当たりましたが、速攻で低評価を付けました。ちなみにそれらのドライバーもタクシーに比べれば平均的かややましなくらいでしたが、わざわざ危険な運転を我慢する筋合いもありませんので。あ、それからシートベルトが使えることが多いですから、この点でも安心です。

メリットその3〜現金の受け渡しがない

もう一つのメリット、それは現金の受け渡しがないことです。あまりピンとこないかもしれませんが、アジアでタクシーと言えば、ボッタクリやお釣りのちょろまかしがデフォなのです。ところがライドシェア・サービスだと、走行したルートがレシートに添付されて送られて来ますし、運転手の氏名も顔写真も全てバレバレですから、ボッタクられる可能性が極めて低いのです。また、アプリにクレジットカードを登録しておけば支払いがそこから自動的に行われるため、財布を取り出す必要さえありません。一方タクシーの方はというと、常に気を張っていないとすぐにインチキされるため、なんとも言えず神経が疲れます。この一点だけでも、ライドシェア・サービスを利用する価値があるくらいです。

さて、次にライドシャア・サービス各社をご紹介しましょう。

Uber(ウーバー)

ライドシェア・サービスといえばなんと言ってもウーバーですが、この会社、あまりにもスキャンダルが多過ぎてライドシェア・サービス自体を印象を極めて悪くしているダメ会社でもあります。しかし、そうはいっても今のところは一番普及しており、世界各国で役に立ちます。アプリも使いやすく、私はアメリカ国内ではほぼウーバー一本で過ごしています。フィリピンではウーバーと後述するGrab (グラブ)の併用です。

Grab(グラブ)

アジア圏でウーバー以上に普及してるのが、このGrab(グラブ) です。このサービスはマレーシアが発祥です。グラブにはタクシーを呼ぶか、それとも普通の乗用車を呼ぶかの2つのオプションがあります。前述の通りフィリピンではあまりにタクシーがボロくて不潔なので、私はもっぱら普通の車の方を呼んでいます。朝出勤時に自室から配車を手配し、3分と待たずに乗車して職場へと向かえます。

Lyft(リフト)

最後に紹介するのはLyft(リフト)。今のところアメリカ、インドネシア、シンガポール、フィリピン、マレーシア、タイ、ベトナムなどで利用可能です。ただ、上記2件に比べると車の台数が少ない印象です。サービス自体は、リフトが一番使い勝手いいように思います。特に優れているのが waypoint というオプションで、途中で立ち寄るところが指定できるのです。これを使うと、途中で友達も拾って目的地に行く、などといったことができます。

さて、それでは実際の利用手順を紹介しましょう。

ステップ1〜まず配車

グラブを例に紹介します。まずはタクシーか一般車かのどちらかを選びます。そして現在位置と目的地を入力します。現在位置はGPSで拾ってくれるので、入力しなくても大丈夫みたいですが、私は一応ちゃんと住所や建物の名前を入力しています。それが済んだら「Book」というボタンを押して配車を依頼します。大抵20秒〜1分ぐらいの間に車が見つかります。

配車中の画面。左下の部分に、目的地までいくらかかるか表示されます。ですので、目的地に着いてから「お前ボッタクリやがって!」というような諍いが起こりません。嫌ならこの時点でキャンセルすればいいのです。



運転手さんが見つかると、次のような画面が現れます。



ご覧の通り、ドライバーの氏名、評価、車種、ナンバープレートの番号などが表示されています。そうしたらあとは待つだけです。

ステップ2〜車を待つ

指定したピックアップの場所に行って車を待ちましょう。現在車がどこを走っているかは、アプリ上で確認できます。この時点で、運転手さんにテキストを送ったり、電話をかけたりすることもできます。



ステップ4〜乗車

そしていよいよ、やって来た車に乗り込みます。



あとは目的地に着いたら、ただ “Thank you” と運転手さんに告げて降りるだけです。1分もしないうちに評価画面が表示されます。ここで星の数を選んで、「submit」 ボタンを押せば完結です。



その他のウーバーやリフトなどの画面も、まあ似たり寄ったりですから、使い方は簡単です。

どんな人が運転手をしているの?

では、一体どんな人が運転手をしているのでしょうか? 乗車するたびに話しかけてみましたが、フルタイムで運転手をやっている人は意外なくらい少なく、学生さんが空き時間にやっていることもあれば、自営業の方がパートタイムでやっていることもありました。フィリピンだと、そもそも車がとても高級品なので、運転手さんは銀行員や保険会社などに勤務しているエリートサラリーマンであることも多かったです。当たり前ですが普通に英語が通じますから、そう言った意味でも快適です。面白いところでは、ロサンジェルスでウーバーを利用した際には、助手席に犬が乗っていたのです。「アウアウアウ〜〜」と運転手さんと何かおしゃべりしており、実に不思議でした。運転手さんは元シリコンバレー在住のエンジニアだった方で、色々と話が弾みました。




さて、いかがだったでしょうか? これからフィリピン留学やアメリカ、アジアへの出張や旅行などを予定されている方は、ぜひこれらのライドシェア・サービスを利用してみてください。また旅行の楽しみが広がるのではないかと思います。




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2016年1月7日木曜日

ハッキング対策は、国をあげて取り組む問題では?

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

さて、新年早々ですが、シリコンバレー在住の私の恩人がハッキングの被害に遭遇してしまいました。そのハッキングのレベルがあまりにもエグいのでのご紹介させて頂きたいと思います。いったい何が目的で一個人の環境をここまで攻撃するのかよくわかりませんが、同種の被害に遭われた方が6000人もいるのにニュースにすらなっていないということで、紹介させていただくことにしました。


つい最近やられた 「オンライン ハッキング」 被害についての報告つい最近、私たちの自宅のラウター、ラップトップ コンピューター、外付ハード ドライブ、携帯電話、銀行や保険会社のオンライン アカウント (口座) などがすべてハッキングされ、AT&T Network Security (アメリカ電信電話会社の情報網安全保障部) に 「全部、新しい機器、新しいアカウント (口座) に変えるよう」 強く勧められました。
この種の被害の報道を 「他人事 (ひとごと)」 だと思っていたら 「我が事」 になりました。ハッキングを防ぐよい方法は官公庁や銀行にさえないそうなので、私たち庶民にできる予防策は限られていますが、(あやしい) といち早く感じ、いち早く善後策を取るための参考にしてください。
下記が私たちの被害の経過です。(1) 夕食後、まったく突然、緑も私も毎日見ている電子メールにログインできなくなりました。オンラインの 「ユーザー名 / パスワード リセット」 方法のいずれを試してもだめでした。
(2) 私たちのインターネット サービス プロバイダー (ISP) は AT&T なので、 翌日フリーダイヤルで AT&T 技術支援部に電話しました。
(3) AT&T の技術者はリモート アシスタンス コネクション (技術支援用遠隔操作接続) で私たちのラウターとラップトップ コンピューターの中を調べ、すべての機器がハッキングされていることを確認しました。その技術者は、私たちのコンピューターのモニターにハッキングされている証拠を表示してくれました。コンピューター スキャン ログの至るところに 「<= ハッキングの疑い有り」 という警告文が表示されていました。
(4) 技術者は、約 40 分かけて私たちの装置からハッキングを取り除き、正常な状態に戻してくれました。
(5) 技術者は、何十か所にも書かれていた 「<= ハッキングの疑い有り」 という警告文がすべて消えたのを画面で見せて、どの機器もまた使い始めても安全だと言いました。長い電話の最後は 「長年にわたって私ども AT&T をご利用いただき、まことにありがとうございます」 という AT&T 従業員の決まり文句でした。
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(6) 次の日、状況は前日より悪くなりました。電子メールだけでなく、他のオンライン アカウント (社会保障制度、銀行、クレジットカード、各種保険口座、会員制のクラブ口座、年金積立口座、電力、ガス、水道、その他) もすべてログインできなくなりました。
(7) 再び AT&T の技術支援部に電話して 「きのうハッキングを取り除いてもらったら、状況がもっと悪くなった」 と言いました。
(8) すると AT&T は 「18 か月前の電話対応処理以来、あなたから電話があったという記録はまったくない」 と答えました。 私の名前も電話番号も問題説明も対応処理の内訳も、AT&T の前日の業務記録の中にはまったくなかったのです。
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(9) AT&T によれば 「私の電話がハッカーによって横取りされ、遠隔操作接続によるコンピューター修復作業 (に見せかけた第二次ハッキング) でさらにひどくハッキングされたのに違いない」 という説明でした。説明のあと 「自宅の機器を近くの AT&T 直営店に全部持って行き、社内専用電話回線で AT&T Network Security (アメリカ電信電話会社の情報通信網安全保障部) に接続してもらうよう」 指示してくれました。 
(10) 翌日、AT&T 社内専用回線を使った調査の結果、私たちの機器すべてを新しいものに替えるよう勧めました。ハードディスクだけでなく集積回路基盤内のファームウェアまでもハッキングされ、しかも暗号化したロックで修復できないようブロックされていることが判明しました。だから、いくらハードディスクを修復しても無意味だとのことでした。 
(11) AT&T は調査の結果 「ハッカーが私たちのユーザー名とパスワードを盗んだあと、自分たちにしか復号化できない数式で暗号化したので、ハッカー以外はだれも (AT&T でさえ) 私たちのオンライン アカウントにログインすることも、ユーザー名やパスワードを設定し直すこともできなくなったのだ」 と分析しました。 
(12) 次の日の朝、AT&T が私たちの自宅に来て、それまでずうっと使っていた一般家庭用 AT&T ラウターをネットワーク セキュリティー ファイアーウォール (不法侵入防御壁) 内蔵の企業用 AT&T ラウターに取り替えてくれました。

(13) ちなみに、妻と私のコンピュータでは 「Symantec Norton Internet Security 2015」 が常時稼働中でした。このような被害に遭って、やっと、 Norton のようなウイルス防御ソフトを載せていてもオンライン ハッキングは防げない --- ということがわかりました。また、 AT&T によれば 「ネットワーク セキュリティー ファイアーウォール (不法侵入防御壁) 内蔵の企業用 AT&T ラウターに替えても、ハッキングされにくくなるだけで、絶対にハッキングされないようになるわけではない」 とのことでした。 
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(14) 妻と私は、一週間あまり携帯電話も電子メールもキャッシュカードもクレジットカードもない、50 年ぐらい前のような生活をしました。そして今もまだ毎日、店舗、銀行、保険会社、官公庁その他に行ってアカウント (口座) 番号の変更を頼んで回っています。保険会社などは昔ながらの直筆署名されたハードコピーしか認めないし、クレジットカードなども自動請求や自動支払いが含まれるため、やはり直筆署名されたハードコピーしか認めない安全保障確認手続きが多いので、一段落するのはまだまだ先になりそうです。 
上記のような私たちの被害を、早く (あやしい) と感じ、早く対処するための参考にしてください。
それでは、どうか楽しい新年をお迎えください。


つまりステップ2)〜5)で親切に対応してくれた相手は、実はハッカーだったというわけです。しかもそのハッカーはシリコンバレーから北京のサーバを経由してこのハッキングを仕掛け、電話まで乗っ取ってここまで手の込んだことを一個人相手に仕掛けたのです。

ここまで悪質なハッキングに個人レベルで対応できることはほとんど何もないように思います。せいぜいデータのバックアップを取って、お祈りするくらいでしょうか?

おそらくネットワークセキュリティというのは、大学などの専門機関で数年間かけて専門家を養成するべきほど重要なことなのです。セキュリティの専門家は、ネットの防衛軍であり、医師だからです。

しかしながら、アメリカの大学でさえ。教えられる人がほとんどいない、セキュリティの学習過程でハッキングの方法を教えざるを得ないことに倫理的な抵抗感を感じてしまう、などといったあたりが障壁となっているようです。



私のISPもAT&Tなので全く他人事ではありません。気休めかもしれませんが、ルーターを企業向けのものに置き換え、不要なポートは全て閉じるなどして、できる範囲での対策を取ってみたいと思います。

それでは2016年もよろしくお願いいたします。


2014年10月24日金曜日

未来の社会はキモチで回る

超久しぶりにブログ更新です。この頃は実業のほうがあまりに忙しく、ブログやTwitterはずっと放置状態です。一段落したら、またちょくちょく更新しましょう。


さて、これまた久しぶりに本を出しました。これは、6月にあっちこっちでやった講演を書き起こして、大幅に加筆したものです。講演はいずれも好評で、ちょっとこのままお蔵入りさせるのはもったいないと思ったので、大幅に加筆した上で、一冊の本に仕立てました。

cakes で「IT時代の未来〜それはユートピアかディストピアか?」と題した連載を1年ほど書かせていただきましたが、これが下敷きとなり、今年の6月の講演へと繋がり、それがまた今回の電子書籍へと繋がったような格好です。


 そう言えば元々このブログで書いた記事が、最初の書籍に繋がり、そこから2冊目に繋がり、そこから知り合った大石さんと対談をした内容が3冊目に繋がり、1、2冊目の出版に携わって頂いた方の紹介で、cakesの連載に繋がったのです。そしてそこから講演へ繋がり、さらに今回の書籍です。そのときその時の出会いの連続で、人生って段々出来あがっていくんだな、って強く感じる今日この頃です。

 現在僕は、新しい事業の仕込み中です。これもまた、この2年間ほどの間の出会いがキッカケになって繋がってできてきたものです。これからもまたいろいろな出会いがあるんだろうな、と思うとワクワクします。

 この本を仕上げながら、あるいは現在新しい事業の仕込みをしながら思い出したこと、それは「考えるな、感じろ」(“Don’t think, feel”)ブルースリーの名言です。そのときそのときに流れてくるチャンスや縁があり、考えすぎるとそれらを掴めないような気がします。

さて、この新しい本に話を戻しましょう。本書では、「これからの時代はどうなっていくのか? 僕たちはこの激動の時代をどう生きていけばいいのか?」といったことを真剣に考察してみました。講演で出たたくさんの質疑応答も収録。いろいろな疑問や懸念に答えていく中で、未来の輪郭がボンヤリと見えてきたのではないかと思います。

僕が考える未来、それは人々のキモチが、何よりも価値を持つ時代です。そして、その「キモチ」そのものが社会を回す原動力となって行くでしょう。キモチを糧にするビジネスがどんどん栄えていきます。どうしてそうなってしまうのか? そして、そんな時代をどうやって生きて行ったらいいのか? そんなことをまとめた一冊です。

お楽しみください!










2014年1月20日月曜日

人生はクラウドに任せろ!

 Amazonがアンティシパトリー・シッピング(Anticipatory shipping)というわけの分からない特許を申請中です。Anticipatory っていうのは「先読みして」とか「先行して」と言った意味ですから、これはつまり「先読み出荷」という訳です。

 Amazon様は、僕らのサイト滞在時間とか欲しいものリストや、購買傾向が似通った客の情報などを解析して「おすすめの商品」を表示してくれますが、あれをもう一歩進めて、実際に注文が確定する前に最寄りの配送所まで商品を出荷しておこうというわけです。すると注文が確定したらその日のうちに品物が玄関先に届くようになります。

 確かに、アマゾンでお届け予定日を見て、「こんなに待たされるなら自分で買いにいこう!」ってなってしまうこと多いですから、もしもお届け予定日が同日だったら、アマゾンで買うもの、ますます増えるでしょうねえ……。そして配送所から自宅までの最後の1マイルはコチラの出番です。



 もう限りなくSFの世界ですが、やがてこんなのが空を飛び交うようになる日もそんなに遠くないのかもしれません。

お母さんロボも目前?
 前回のネストのサーモスタットもそうだし、この先読み出荷もそうですが、クラウドが僕らの先回りをして世話を焼いてくれる時代は、もう目と鼻の先です。おすすめ商品どころか、これからもっともっとクラウドが世話を焼いてくれるようになるでしょう。僕らは煩わしいことは機械に任せて、人間だけができる、人間らしいことをすればいいんです。

 じゃあ人間らしく本を読もうかな? ちょうどアマゾンが面白そうな本をお勧めしてくれたし。音楽を聴こうかな?  iTunes が新しいアルバムをお勧めしてくれてるし。 映画を観ようかな? Netflixのおすすめに新しい映画が入ってるし……。

 そのうちね、歯を磨けとか糞しろとか風呂は入れとか言われるようになりますよ。って思ってたら、もうそういう商品が登場してました。その名も「Mother」。






「おすすめ」の人生もいいんじゃね?
 さて、人間はいったい何をするんだろう? ただただ「おすすめ」に従って生きるのもそれはそれでお気楽でいいのかも知れません。日本人の多くはどうせ空気読んで周りと同じように振る舞ってるんだから、「空気」が「アマゾン」や「グーグル」になるだけの話と割り切ってしまえばそれはそれかもです。

 多分「おすすめ」のほうが、昭和の頃にみんなが信じていた「いつかはクラウン」とか、「郊外に一軒家」とか、「良妻賢母」なんかよりよっぽど的確でしょう。そのうち出会う異性も「先読み紹介」でマッチメイクされるようになったりして?

あれ、そういえば人間だけができる人間らしいことってなんでしたっけ?

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ビッグデータってなに?ってかたはビッグデータの覇者たち (講談社現代新書) をどうぞ。良書です。



2014年1月15日水曜日

グーグルのネスト・ラボ買収が意味すること

 グーグルがネスト・ラボを買収を発表しました。
 買収額はなんと32億ドル。およそ3300億円です。ネストは従業員が300人足らずの会社ですから、従業員一人当たり10億円の価値があると判断された訳です。

 ネスト・ラボは4年前にiPodの生みの親、トニー・フェダルによって生み出された会社です。この会社、現在のところ火災報知器とサーモスタット(温度調節器)を発売しています。この2つの製品のユニークなところ、それはどちらとも自動学習機能を備えている点なのです。

  ネスト・ラボのサーモスタットをしばらく使うと、室温の設定パターンを学習し、勝手に温度調節をしてくれるようになります。また内蔵センサーによって人がいるかどうかを判断し、留守中には冷暖房を自動的にオフにしてくれます。iOS/アンドロイドのアプリケーションからも操作可能な上、エネルギー消費量までグラフでモニター可能なのです。こちらが紹介ビデオ。面白いです。(長いプレイリストなので抵当に途中でやめてください)


 火災報知器に至ってはWIFIを内蔵し、各部屋の火災報知器同士で通信するのです。そして単にピーピーと非常音を鳴らすのではなく、どの部屋で煙が感知されたのかも教えてくれる上、緊急時とそうでない時は違った方法お知らせしてくれます。



家を「賢く」する
 トニーは自身のブログでネスト・ラボ設立の理由を「家に意識を与える」と説明しています。「家を『賢く』し、こまごまとしたことは全部やってもらう。人間は、人間にしかできないことに集中できるように」、と。

 今後どのような製品が出てくるのか分かりませんが、例えばセキュリティ・システム、加湿器、除湿器、照明などなど、さまざまなものが自動学習機能でどこまでも賢くなりそうです。そのうちに家に帰ると勝手に照明が付き、温度も湿度も自動的に調節してくれるようになるでしょう。

そういえばクルマも賢くなる
 そうそう、グーグルと言えば自動運転車です。しかし、あんなものスゴいクルマを早々とデモしてしまったばっかりに、どの自動車メーカーもビビってしまってグーグルと組もうとしません。今のところアウディとフォードはグーグルと組む予定のようです。他社はアップルと組むようですが、自動運転はおそらく目と鼻の先ですから、グーグルと組むほうが実は賢いかも知れません。

 いずれにせよ、早晩クルマは自動運転となり、僕らは車の中でもビデオを見たりゲームをしたりして遊べるようになるでしょう。こうして検索もグーグル、家もグーグル、車内もグーグルと、グーグルに見守られて暮らすようになるのだろうと思います。

人間はなにをするのか?
 こうしてすべての煩わしいことから解放された人間は、いったい何をすればいいのでしょうか?

 トニーの言う通り、人間は人間にしかできないことをするのです。

 匿名で人を罵倒したり、エロビデオを観まくったり、自己満足のブログを書いたりと、やることは沢山あります。たまには勉強したり、スポーツをしたり、クリエイティブなことをしたり、世のため人のためになることをしてもいいかも知れません。時間の使い方は僕ら自身が決めることです。

 いずれにせよ、何をしているのかはすべてグーグル様に筒抜けになります。グーグル様はそうやって得た情報を元に、僕らの生活をより快適にしてくれるでしょう。そうやって快適になった環境で、

平々凡々な僕らはいったい何をして生きればいいのか? 

 それはテクノロジーに支えられて生きる、僕らの新しい悩みかも知れません。

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2014年1月2日木曜日

ソニーのリストラはなんかオカシイ

明けましておめでとうございます。

今日はまだアメリカは元旦です。あと20分ぐらいで1月2日ですね。

さて、元旦早々余りにショッキングな記事を読んだので紹介しましょう。

ソニー、追加リストラ 国内5工場、電機事業不振で

以下、一部抜粋。
 早期退職の募集期間は1月6日から3月末まで。40歳以上、勤続10年以上の社員が対象で、中堅社員や管理職にあたる。「電機事業には今の人員規模を支えられるだけの需要がないため、適切な事業規模にする必要がある」(ソニー幹部)としている。
 人を減らす目標や枠は特に設けていないという。募集に応じた社員には退職加算金を支払い、再就職支援会社を紹介する。

 これマジですか?

 ごめんなさい、ソニーさん。でも開いた口が塞がりません。

 これ、いくつかの点で著しく間違っています。

1)なぜ未だに国内工場?
 まず、なんで2014年にもなって、国内に5つも工場があるんでしょう? 合理化ってダイエットみたいなものですから、病気(業績悪化)になってからやるもんじゃないでしょう。どうして元気なうちに工場を移転しなかったのか? あり得ない。

2)なぜ規模が設定されていないの?
 期限が長過ぎる。3ヶ月間、社員の士気が下がり続けます。その上目標が定めてないって………。俺がソニーの投資家ならこう考えるでしょう。

「ソニーはどのくらいのリストラが必要なのかさえ分かっていない」

と。そしてこの3ヶ月間、業績が下がり続けるでしょう。リストラなんて外科手術と同じです。短ければ短いほどいい。まったく意味不明過ぎます。

 リストラの目標さえ立てられないようでは、リストラしたほうがいいのは工員じゃなくて、経営陣なのでは?

3)希望退職?
 希望退職に飛びつくのは、仕事がデキるヤツと相場が決まっています。傾いた船から飛び降りれるヤツは、泳げるヤツなんです。泳げないヤツが残る上に、ぐんぐんと指揮下がり続けるんです。

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 なんだが元旦からイヤなニュース見ちゃったな。

 今日アップした別の記事にも書いたけど、すべてをもっとシンプルにしましょうよ。まずはそこからだと思う。

 でもどうかな? まだズルズル堕ちる気がするな。

踏ん張れソニー!!

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宣伝:
そういえばアップルもアメリオ時代に2回のリストラやって、ものすごく士気が下がって優秀な社員逃げまくりでした。先の見えないリストラ、ホントにダメです。この頃の様子も含め、色々書いた本です。よろしかったらどうぞ。

2013年11月18日月曜日

オンライン授業体験記

 先週、救命救急法の資格を更新してきました。

 前回2年前にこの資格を更新した時には、1回4時間の講義と実習を2回、合計8時間受講しました。最後に簡単なテストを受け、資格が貰えました。赤十字でも受講できますし、病院などで実施している所もあります。

Blended Learning

今回受講して驚いたのは、この資格の対人での受講がわずか2時間になっており、後の6時間分はすべてオンライン化されていたことです。

 このオンライン授業が実によくできていました。8つのセクションに分かれており、ひとつのセクションごとに結構な量のケーススタディや小テストが挟まっています。それらのテストは納得いくまで何度でも受けられますし、好きなだけ教材のビデオを見直したり、マテリアルを読み直すことができます。こんな感じの画面でした。全部のマテリアルをこなすのに、結局6時間くらいかかりました。



で、最後にオンライン・テスト。これをクリアすると、「オンラインの部分をパスしましたよ」という証明が発行されます。それをスクリーンショットに撮るなり、プリントアウトして、実技のクラスに持参です。

 わずか2時間の実技のクラスはあっという間でした。前回講習を受けた時と同じ講師の方でしたが、彼女のほうも随分と楽になったようです。「紙の書類が減って本当に有り難い」としみじみと言っていたのが印象に残りました。

 実技の受講後は簡単な書類を記入して提出。認定書は、電子メールで郵送されるとのことでした。1時間後に家に着きメールを確認すると、もう認定書が届いていました。タイムスタンプを確認すると、授業終了の15分後にはもう着いていたのです。メールに添付されたリンクをクリック。そこには認定書がありました。


講師たちはどこへいく?
 オンライン講義を受けたのは、実はこれで4度目です。大学の講義が2回。交通違反の講習が1度。そして今回。どのオンライン講義も実によくできていて関心させられましたが、その都度考えさせられたことあります。

 それは講師たちの仕事の行き先です。こういったオンライン講義をまとめられるほどの力量を持った人は、多分あまりいないでしょう。また、これまで8時間だった講義が2時間になってしまったわけで、言ってみれば仕事量が1/4になってしまったわけですから、単純計算で講師陣の4人に3人は不要になってしまうわけです。ちょっと気になって尋ねてみたところ、実際のところ講師も教室も減らされる方向で、私が受けたサンノゼのオフィスも、別の赤十字のオフィスと統合すると言っていました。

今後どうなる?
 カーンアカデミーが話題になって以来、日本でも反転授業を推進する動きが出てきました。今後、ありとあらゆる授業が更にオンライン化するのは避けられない時代の流れでしょう。

 教材を作る側も、当分の間は試行錯誤が続いてゆくでしょう。どの部分をどのようにオンライン化するのか。クラスでの授業とオンラインの配分の最適化。宿題の出し方。手本なしでゼロから創り上げていかなければならない部分が沢山あります。

 過渡期には、従来のやり方や大勢の人々が淘汰されてしまうなどショックも大きいですが、新たに業界に参入し、ゼロから新しいやり方を創り上げるチャンスも沢山あります。今後どうなるにせよ、おそらく数百年に一度の面白いチャンスす。教育改革に飛び込むなら今。そう思わせてくれるBlended learning 体験でした。


2013年3月9日土曜日

スマホをカーナビ代わりにしてみた

先日クルマにiPhoneを固定するためのホルダーを買いました。こんなのです。
なんとクルマのCDスロットに差し込んで固定する仕組みになっています。

こんな感じでCDスロットに刺さります。

Iphoneを挟んだ状態。地図を表示してみます。

横向きに回転させてみます。


さて本題はここから。
早速iPhoneをカーナビ代わりに運転してみました。 アップルのMapアプリとGoogle Mapの両方を試してみましたが、両方ともよく出来ています。

日本語による音声案内はGoogle Mapの方が格段に優れています。非常に滑らかな日本語で、日本のデパートの館内放送や電車やバスの社内案内を想起させるほどでした。一方アップルのMapは何を言っているのか分からないことも多く、もう少し工夫できないのかって感じでした。またGoogle Mapのほうは目的地到着時にストリートビューを表示するため、目的の建物を容易に判別することができます。ホントに至れり尽くせり。 

感心した点は、音楽を聴きながら運転していると、音声案内の時に自動的に音楽のボリュームが絞られる点です。当たり前と言ってしまえばその通りなのですが、痒いところに手が届いています。

シリコンバレーのように平らなところではGPSの電波もよく入るため、車載式の本格的なカーナビでなくても、こんなので十分です。またGoogle MapもアップルのMapも渋滞情報が表示されますから、なかなかどうして使えます。画面が小さいのが唯一の弱点ですが、それもスマホではなくタブレットを使えば一発で解消します。タブレットでなくても、最近のアンドロイド端末は画面が大きいですから、そういった端末ならおそらく充分でしょう。地図のアップデートが不要な点や、ネットの検索が出来る点、またYelp!などでレストランの評価が簡単に見れることや、目的地のお店などにワンタッチで電話をかけられる点など考えても、従来のカーナビに対してスマホのほうに軍配が上がるように思いました。

もしスマホに差せる車速センサーなどがあれば、カーナビは完全に無用の長物になってしまう……、というのが私の実感でした。私が現在住んでいるところように、GPSの電波が入りにくいところでなければ現状のママでも十分です。

そんなわけで、現状の車載カーナビはよほど劇的な進化を遂げない限り、さらなる普及が見込めないどころか、段々と要らなくなって来てしまうのではないか……と思わせてくれる体験でした。

スマホを持つようになって以来コンデジもすっかり使わなくなってしまいましたが、どうやらカーナビも「使わない製品」の仲間入りしそうです。

スマホに光学ズームが付いたらコンデジはスマホに駆逐されるでしょうし、スマホが何らかの方法で車速が計れるようになれば、カーナビも駆逐されて行くでしょう。

日の丸メーカーたちには是非、スマホに負けないくらい。コンデジやカーナビなどの飛躍的な進歩を望みたいところです。

追記:
この記事、もう4年も前に書いたものでした。で、予想通りにコンデジもカーナビも駆逐されています。あーやれやれ。

そうそう、ここで紹介してるスマホのホルダー、今では日本でも売っているようです。


これ、4年後の今でも普通に毎日使っています。オススメします。

関連記事:スマホを車載するためのホルダーを2点紹介