墳丘からの眺め

舌状台地の先端で、祖先の人々に思いを馳せる・・・

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井田松江古墳群・前編 静岡県沼津市井田

今回の静岡県の古墳シリーズ(過去ストック)はこれで最後になります。ブログのための古墳ストックが無くなってしまったので墳行に出かけないと…

 

井田松江古墳群は伊豆半島の左肩に乗っています。

 

井田松江は「いたすんごう」と読むことに、先ほど沼津市のサイトで気づきました。

井田松江古墳群(いたすんごうこふんぐん)/沼津市

古墳時代後期の横穴式石室を持つ円墳30基ほどで構成され、今までに4基が発掘調査されていて、7号墳からは金環、丸玉、管玉、ナツメ玉、切子玉、ガラス小玉、鉄鏃、馬具、須恵器、人骨などが出土。

18号墳では、大小二つの石棺が置かれた横穴式石室(奥行約8m・幅約1.5m)の横穴式石室から4個の銅釧(腕輪)を含む装身具、金環、玉類、武器(直刀、刀子、鉄鏃)が出土。

21号墳は組み合わせ式箱形石棺が露出しており、石棺の中から玉類が出土した。出土品の大部分は戸田造船郷土資料博物館に収蔵されており、18号墳は発掘同時の状態で見学できるようになっている。
平成7年3月に県の指定史跡となっている。

 

静岡県のサイトにも解説あり。

井田松江古墳群は、丘陵尾根上に営まれた総数23基の古墳時代後期の群集墳である。横穴式石室の中に組合わせ式箱形石棺を納めるものもあり、駿河湾をとりまく地域の後期古墳の特徴をよく示している。
古墳の所在する井田地区は古代の那賀郡井田郷の政治的中心地域であり、その歴史的前提をこの古墳に求めることが可能である。

しずおか文化財ナビ 井田松江古墳群|静岡県公式ホームページ

 

県道17号・沼津土肥線沿いの展望所・煌めきの丘が見学園路の入口です。


ここは「富士山ビュースポット」であります。

 

その説明板の、見事な写真。

 

この日は、残念ながら上のほうが雲の中。

 

が、ちょこっと山頂も見えました!

 

実はこの10月に、富士山麓の水ヶ塚公園から須山口登山・下山歩道をちょっとトレッキングをしたのですが、そのときちらりと伊豆半島東肩が見えていました。

 

上記をズームで。中央の左寄りに”煌めきの丘”があるはずですね。


再度、煌めきの丘側から、井田松江古墳群も入れて(手前のやや左)

 

緑の中に緑のポコポコが💛

 

展望所にあった解説。

井田松江古墳群(県指定史跡)
古墳時代の終わり頃、20数基の円墳がこの尾根につくられました。溶岩の割石を積んだ石室の中に、板石を組み合わせてつくった棺をおさめるものもあります。7号墳からは10数体分の人骨が出土し、18号墳からは銀象嵌のある大刀の柄頭が発見されました。
この眼下に広がる駿河湾に生きた人々のお墓であると考えられます。
沼津市教育委員会

 

配置部分。

 

少し階段を降りて園路を進みます。

 

最初の出会いは7号墳。

 

7号墳に続く8号墳を右手に見ながら先へ。斜面に石材あり。

 

10号墳の裾から振り返って。

 

19号墳のところで左折。右上は18号墳にかかる覆い屋根。

 

屋根の下の、18号墳・横穴式石室。

 

その説明板。

井田松江18号墳
18号墳は6世紀の終わり頃につくられた直径約11mの円墳です。昭和39年(1964)に行われた最初の発掘調査では、横穴石室内に大小2基の石棺が発見され、数体分の人骨や鉄刀、銅釧(腕輪)などの副葬品が出土しました。平成7年(1995)から、古墳の整備に伴う発掘調査が行われ、石室内からあらたに銀象嵌を施した円頭大刀の柄頭などが出土しました。
解体修理が行われた石室はすでに失われていますが、全長約8.2m、高さは約2.0mです。南側の入口部分や奥壁部分に比べて、中央部分の幅が広い点に大きな特徴があります。
18号墳の石室は、7号墳の石室と並んで伊豆半島では最大規模のものです。また、豊かな副葬品の内容からみても、この古墳に葬られた人々は、井田の地を本拠に西伊豆一帯で活躍した有力な一族であったと考えられます。

 

薄い板石で組まれた石棺。

2022年5月下旬訪問

 

昇寛さんは後ろの石棺もしっかり撮られています。

沼津市井田松江18号墳: 埼群古墳館別館

沼津市井田松江19号墳: 埼群古墳館別館

 

こちらで動画解説がみられます。


www.youtube.com

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