古書ニザワ業務雑記

2023/06/08~

高円寺均一まつり(初日) ― 荒廃の世のエゴ以下略

高円寺には複数の均一古書市がある。

《大均一祭》は3日間開催で初日200円・二日目100円・最終三日目50円均一。

《高円寺均一古本フェスタ》はヴィンテージブックラボという古書市のスピンオフで、初日300円・最終二日目200円、一日のみの限定開催の場合は200円均一。ただしこちらは2024年に始まった催事なのでまだ概要を断定するには至らない感ある。

で、《高円寺均一まつり》は初日200円、最終二日目100円の均一。
なお本ブログで繰り返し書いているように私は古書組合未所属ゆえ、上記の各均一の古書市でどのくらいお店が重なっているか等々は全く知らない。ただただ「均一ありがてえ……ありがてえ……」と享受するのみである。

朝一に行く体力も胆力もないので、いつもの如く到着はお昼ごろ。
以下雑感想。

① 均一の古書市は「今回は○○のジャンルがまとまって出てるなー」みたいな棚になってることが多い印象あるけど、今回はどうだったか思い返してみてもイマイチ記憶にない(※1)。
雑誌『アララギ』のバックナンバーが過去一で床に並んでたくらいか。
後はそう、図書館の除籍本が棚一つ分くらいあり、開いてみたところ某大学の旧蔵で、【寄贈】の印が押されたものが多かった。寄贈印の下に書かれた寄贈者名はそれぞれ異なっていて、3日前の記事にも書いたけど安易に寄贈するのも考えもんだなーと改めて思った(※2)。

② 文学の本って手に取ることもなくなって久しい人生になっているが、
IMG_2795.jpg芥川龍之介『羅生門』となると話は別。大正九年再版の新潮社版『羅生門』である。
この本については後日別記事にして書くつもり。予告的に奥付の写真など載せてみる。
IMG_2796.jpg

③ タイトル的にもサイズ的にも、普段なら手を出さないであろうこちら。
IMG_2791_2024122117523283c.jpgせっかくの均一だしと函から出してみるに、1934年5月27日から1935年3月10日の間、欧米宗教観察員/海外研究員としてヨーロッパ・アメリカを回った人物による写真+紀行文集であった。
IMG_2794.jpgIMG_2793.jpgIMG_2792.jpg奥付には「非売品」とあるけれど、何部くらい刷ったのやら。造り的にサイズ的に相当金が掛かってそうだが……宗教パワーの産物だろうか。


購入は全部で8点、1,600円分だった
IMG_2797.jpgIMG_2798.jpgボチボチ年末年始の休みをどうするか考えねばならんなあとふと思うなど。
決まり次第ヤフオクの自己紹介欄に記載します。よしなに。


  • ※1 単に守備範囲外の本が眼に入っていないだけという説もある。あるいは記憶力を喪失しているためという説も。
  • ※2 一回寄贈してしまうとカバー剥がされてーの印をペタペタ押されてーのなので、よっぽどの本じゃないと除籍後は潰される可能性大。