古書ニザワ業務雑記

2023/06/08~

ぐろりや会(初日)+五反田古書展(初日) ― 今年の五反田〆

街中の各店で、サンタ帽を被らされた店員さんが散見される季節がやってきた。
あの〈老いも若きもサンタ帽でプチコスプレ〉みたいな文化、見てて痛々しい気持ちになるのは自分だけだろうか。"せーの"で止めないか?

というわけで、年の瀬の古書市巡りである。
以下雑感想。

① @神田
神田到着は10時過ぎ。
ぐろりや会ではいつものごとくで古書Rさんの棚に……行ったのだが既に人でいっぱいギュウギュウ詰め。空いたスペースに入り込み手の届く範囲を見て離脱⇒他の棚を廻る⇒折を見て再び赴き空いたスペースに入って……を繰り返し、
IMG_2773.jpg大正期の小学生向け受験雑誌を抱えるなどする。大学受験生向けの雑誌は過去にも買ったことがあるが、小学生向けとなると多分初。めっけもの。

② @神田
他にぐろりや会でのめっけものだと、K書店さんの棚で見つけたこちらがある。
IMG_2775.jpgIMG_2776.jpg鈴木賢という方が所蔵していた同人雑誌のコレクションの中から、焼津で出されたものをピックアップして紹介した冊子。
地方で出た同人文芸雑誌って浜の真砂ほどありそうだけど、データ化ってどのくらいされてるんだろ。「欠本も多い」と巻頭に書かれてるものの、貴重な記録なのは間違いない。

③ @五反田
神田は1時間そこそこで離脱し、急ぎ五反田へ。
南部古書会館到着はお昼前くらい。
IMG_2786_20241220175055581.jpgガレージのAさんの棚に、慶應義塾関係の冊子が結構な量出ており漁らせてもらう。
IMG_2787_20241220174804b72.jpgIMG_2788_20241220174804605.jpg慶應義塾の規模になると幼稚舎の『図書室紀要』なんてもんがあるんやね。すげー。
試しに幼稚舎のwiki見にいったら蔵書数は33,000冊あるそうで。すげー。

④ @五反田
これもガレージのAさんの棚より、
IMG_2771.jpgIMG_2772.jpg当ブログではもはやお馴染みの『自衛隊関連ファイル』を2冊ほど。今回で見かけるのも最後かな(n回目の記述)。

⑤ @五反田
2階会場ではSF同人誌『イスカーチェリ』が結構まとまって出ており「おー」となるなど。朝一はもっとあったりしたんだろうか。
個人的拾い物はSさんの棚より、
IMG_2789_2024122017480351c.jpgIMG_2790_20241220174803b16.jpg
『投書の仕方と当選の秘訣』(実業之日本社/1922)。
『日本少年』の主筆と編集長による、投書で必ず当選するための技法の書(※1)。
云十年前に書いた修士論文が読者投稿に関するもんだったので、こういう本は今でも興味津々である。


今回の購入は全部で30点、7,600円分だった。
IMG_2777.jpgIMG_2778.jpgIMG_2779_20241220175314dfc.jpgIMG_2780_20241220175316f85.jpgIMG_2781_20241220175317567.jpgIMG_2782_20241220175425111.jpgIMG_2783_202412201754263d8.jpgIMG_2785.jpg東京の古書会館系古書市も今年は残り3つか……時が経つのが早すぎて怖い。


  • ※1 なおこの本は国デジの個人向け送信サービスで読める。リンク先はこちら