カテゴリ「第21期竜王戦七番勝負第1局」の記事
2008年10月20日 (月)
超難解、超絶技巧
81手目の局面、8手一組の千日手?
81手目、▲7七同桂と渡辺竜王が指したところで、羽生名人の手がピタリと止まる。この数手、両者ノータイムで指していたが、果たしてどうなのだろうか?米長会長の解説によると、▲7七同桂の局面での千日手の筋があるとのこと。
「△8八歩に▲同金△7九銀。この局面は後手の持ち駒が金二枚だが、もし金銀ならば△8八銀成▲同玉△7九銀▲同玉△5七馬で先手玉が詰むので、以下▲6三歩△同金▲5二銀(右変化図1)と後手玉に詰めろをかけていく。
そこで後手は危険なので△6二金打とはじくが、▲6三銀成△同金で、こんどは駒が入れ替わったので先手玉が詰めろ。よって▲8九金打として△8八銀成▲同金△7九銀。▲5二銀(再び変化図)とせまって△6二金と打って・・・という千日手になる可能性もある。」
つまり循環手順は、変化図から△6二金打▲6三銀成△同金▲8九金打△8八銀成▲同金△7九銀▲5二銀の八手一組。「こんな筋は見たことがない」と一同。
2008年10月19日 (日)
大盤解説会、通訳付き
15時、2日目のティータイム
新と旧
パリには、古い街並みを保持しなくてはならないという条例があるらしい。市内の建物の味わい深さはこういったことで、守られているのだ。しかし、そうとは言え、新しさも混在するのが、パリである。その新旧の織り交ぜこそ、創造力豊かなエネルギーを生み出し、古くから欧州の中心都市の一つとして、歴史を牽引し、彩ってきたわけだ。
凱旋門は、ナポレオンの命によって、1806年に礎石が置かれ、今や、パリの代名詞ともいえる建造物である。そこには、フランスのために、命を捧げた数多く戦士の名が刻まれ、フランスの歴史でもある。
一方で、新凱旋門グランド・アルシュは、1990年に完成した。ラ・デファンス地区は、超高層ビルなどが立ち並び、新しいパリの象徴とも言え、その様相は、旧地区とは全く異なる。