カテゴリ「第20期竜王戦七番勝負第6局」の記事
共同インタビュー
1時間ほどの感想戦が終わった後、渡辺竜王を囲んで共同インタビューが行われました。
--いまのお気持ちは。
「竜王の防衛は毎年目標のひとつにしていますので、ホッとしています」
--本局を振り返って。
「慣れない展開なので自信がなかったです。▲5六金(45手目)と打ったところは自信がなかったです。▲5五銀(83手目)と角を取れて好転したと思いました。けれど△8八銀不成(92手目)で手が止まってしまって。あのあとは1分将棋でわけが分からなくなりました。
玉を左に追ってようやくよくなったと思いました。勝ちを意識したのは▲4三香成(121手目)と成ったところです」
--来期防衛したら永世竜王ですが。
「何度もあるチャンスではないので、ぜひ来年は頑張りたい。1回ダメだと先に伸びてしまいますから」
--来年の目標は。
「2つめのタイトルですね。毎年同じことを言っているのですが…」
--竜王戦とは相性がいいですね
「内容的にいい将棋を指せている気はします。特に調整してはいないのですが。7番勝負は自分の実力以上のものが出ていると思います」
--シリーズの印象は。
「今日の将棋は難しかったですね。印象に残る将棋が多かったです」
--本局は珍しい戦型でした。
「いつもと反対を持っているようでした。不慣れな戦型なので変な手が出なければいいなと思っていました。佐藤さんは慣れているのでしょうけど」
--△3二金など意外な手がでましたが。
「2手目△3二金は予想していた作戦ですが、△5二飛(8手目)はさすがに驚きました。△3三金(30手目)はまったく考えていませんでした。△4四金から△3五金の筋を見せられて困りました。金を上がられてからは自信がないです」
--渡辺さんも佐藤さんも調子がよくないと言われていましたが。
「今年こんなに負けたのははじめてなのでとまどった部分もあります。自分では調子が悪いとは思っていませんでしたが結果は悪かったですね。佐藤さんも1局目の中盤でミスをしたのはらしくないと思いました」
--賞金の使い道は。
「どうですかね…。家のローンを払うということになりますか(笑)」
(桜木)
終局直後の談話 佐藤二冠
終局直後の談話 渡辺竜王
終局写真2
終局写真
終局直前の対局室
渡辺、竜王防衛 史上初の4連覇
18時45分までの棋譜
92手目△8八銀不成で渡辺竜王が大長考し、持ち時間を使い切り1分将棋に突入しています。93手目▲9八飛まで進んでいます。
▲7六歩 △3二金 ▲5六歩 △3四歩
▲5五歩 △4二銀 ▲5八飛 △5二飛
▲3八銀 △6二玉 ▲4六歩 △7二玉
▲9六歩 △5一銀 ▲4七銀 △6二銀左
▲9五歩 △8二玉 ▲7七角 △7四歩
▲6八銀 △7二銀 ▲5七銀 △6四歩
▲5六銀直 △6三銀右 ▲3八金 △7二金
▲4九玉 △3三金 ▲4五銀 △1四歩
▲6六角 △4四金 ▲同 銀 △同 歩
▲7七桂 △4二飛 ▲8五桂 △6五歩
▲4八角 △8四銀 ▲8六歩 △1三角
▲5六金 △3三桂 ▲3九玉 △7三桂
▲8八飛 △4五歩 ▲同 歩 △5四歩
▲同 歩 △同 銀 ▲9四歩 △同 歩
▲9二歩 △同 香 ▲7五歩 △5五歩
▲4六金 △4五銀 ▲同 金 △同 桂
▲4六歩 △5六歩 ▲同 銀 △4六角
▲9三歩 △同 香 ▲7四歩 △8五銀
▲同 歩 △5七桂成 ▲4七歩 △4八成桂
▲同 金 △3六桂 ▲同 歩 △2八角打
▲4九玉 △5五角 ▲同 銀 △3九金
▲5九玉 △5五角成 ▲9八飛 △5二飛
▲5八銀 △8七銀 ▲9七飛 △8八銀不成
▲9八飛
(桜木)