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つるんつるん、何度も滑り落ちそうになりながら雪の斜面を必死に登ろうとするクマの子の懸命さに心が震える(ロシア)

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 重力に挑み続けている崖っぷちな戦士といえばヤギ先輩だが(関連記事)、ときにクマの親子も登らなければならない時があるようだ。

 ロシア東部のマガダンで、険しい雪山の斜面を懸命に登る母グマと子グマの姿がドローンにより撮影された。

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 頂上に向かって登るもなかなか上手くいかず、子グマは何度も何度もツルツルーッ!と滑り落ちてしまうんだ。

懸命に雪山の斜面を登ろうと奮闘する子グマ

Watch Baby Bear Teach Us to Never Give Up with Challenges

 雪山のしかも斜面ということで、母グマでも登るのは困難なわけだが、子グマにとってはさらに超困難だ。

 母グマはなんとか斜面を登り切るが、子グマは何度も滑る。

 登っては滑り、滑っては登り・・・それでも懸命に這い上がろうとする姿は感動的でかわいらしく、頑張れーっ!と応援したくなる。

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ドローンから逃れようと母グマがパニックになったのか

 しかし、かわいい、かわいいとばかりもいっていられないようだ。

 この動画は「人間の最低最悪の行動を映したものだ」として批判の声もあがっているのだ。

 その理由は撮影方法にある。

 動画の最初、母グマと子グマが横並びで斜面を登っている場面で、母グマは空飛ぶドローンの接近に驚いたような仕草を見せている。

 パニック状態になったのかどうかまでは分からないが、とにかく正体不明の何かが近づいてきたため、それから逃れようと慌てて崖をよじ登るのだ。

 そして、その母グマのスピードに追いつけなかった子グマは雪山の斜面に取り残されてしまった。

 焦ったのか何度も何度も斜面から滑り落ち、孤独なレースを繰り広げることとなってしまったのだ。

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撮影者が意図的に子グマに向けてドローンを飛ばした可能性も

 公開された動画は編集されており、カットされた場面もあるようだ。そのため、動画をおもしろくしようと撮影者が意図的に子グマの近くにドローンを飛ばし、わざと滑らせたのでは?との疑いもある。

 生物学者の ジャクリーン・ギル博士はこの動画について、

写真撮影や自撮り、動画撮影をするために野生動物に嫌がらせをすることは決して許されない。彼らに干渉せず、尊敬を示すべきだ。彼らが危険な状況や困難な状況にあるところを撮影してシェアするのは感心しない。例えそれがあなたをネット上で有名にするとしても

とコメントしている。

 もちろん、ドローンが野生動物の自然な行動を観察したり研究したりするのに役立っているのは事実だ。

 だが今回の場合はクマの親子をおもしろ動画の小道具として扱ったと見る人が多く、そのため批判が集まっているようだ。

 幸いにも子グマは斜面を登り切り、無事に母グマと再会することができた。

 ドローンの音は野生動物をおびえさせるので、なるべくそっとしておいてあげよう。

References:Twitter / YouTubeなど / written by usagi / edited by parumo

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この記事へのコメント、48件

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  1. 確かにドローンって結構な爆音だし動物ならびっくりするよね。
    ドローン映像には飛行音は入ってないですからね。
    奈良の吉野山で桜の時期に飛ばしていましたが風情も何もぶっ飛びました。
    (許可を得ていたかどうか不明)

    1. ※2
      山で許可???
      ドローンは主に住宅街での飛行が禁止されているだけで日本の大部分では許可なく楽しむことができますよ
      意外と勘違いしてる人多いので一応言っておきますね

      1. ※24
        吉野山は世界遺産に登録されているためか、撮影時には観光協会に詳細を出して許可をもらう必要があるようです。

      2. ※24
        景勝地や、公園などでは基本的に禁止乃至は許可制だが?
        何処ぞの大馬鹿が無許可で飛ばして城にブチ当てたりしてるから。
        観光地は、観光客の上に落ちたりする危険性があるので、禁止している地域が多いな。

      3. ※24
        あと、山にも所有者がいるので、基本私有地だ。
        勝手に入ったりすると、罰せられるぞ。

  2. ドローンに驚いたせいでってのもあるけど、これに日本の番組で芸人か声優のアテレコが付いたやつが流されてまた叩かれる未来が見える見える

  3. 合流出来てホントによかった。
    面白くもなんともない。見てて悲しくなったよ。

  4. ここで見る前に別の場所でこの動画見たんだけど、説明がなくて感動話しみたいになっていたんだ。でもここで内状知ってあきれてしまった。野生動物はそっとしておいてほしい。

  5. いろんな意見もあるだろうけど、
    子グマが無事に登れてよかった、ホッとしたよ

  6. タカかワシぽい猛禽類の影もちょいちょい映ってるから、そっちの可能性もあるね。

  7. ナショナルジオグラフィックによればドローンの爆音のせいで母熊が逃走しようとした結果だそうで

  8. モーニングショーでやってたやつだ
    ドローンでびっくりさせてしまっているという否のコメントにコメンテイターが逆ギレしてた

  9. 子熊、上りきったあと母熊に最後走り寄ってるよね
    母熊の焦りと子熊の恐怖を思うと可哀相になる

  10. 親熊「獅子の子落としということわざもある」
    小熊「ぼくはくま」

  11. ドローン撮影者は罰せられるべきです。こんなことをする輩が後を絶たない。

  12. 猛禽先輩の影が通った時は一瞬違うシナリオも過ったが
    母と子の絆が野生を生き抜く糧となっていくんだな。

    ドローンのせいなのがいただけないけど。

  13. 動画を面白くするためにドローンを飛ばした可能性…て何?と思った
    子熊は途中で止まれたから良かったものの…もし滑落し続ければ
    熊と言えどもタヒぬしかないんだぞ?と思った

  14. 撮影者が何もしてなかったら1分18秒あたりですでに登れてるな
    子供狙ってるのかと思ったのか知らないけど母親が威嚇したせいで子供が下まで落下してる

  15. 今回の親子熊がドローンに驚いたかどうかはわからないが、確かにドローンの音はでかい。また静音であったとしても、ドローンは猛禽類と違って空中にホバリングしているから、野生の動物は経験したことのない不気味な「生き物」と感じるかもしれない。

    なんにせよドローン使用は自然の中でも都会でも注意が必要だ。

  16. 是が出来なきゃ死ぬしかないしな
    小さい内にこそ身の丈より少し高めのハードル超える事に慣れて置くべきなんだよ
    後が絶対楽になるから

  17. 熊は意外と臆病な生き物だからな
    ドローンを見て逃げた可能性は拭えんな

    超望遠で撮影されたのなら看過出来るが…

  18. いやいや、完全にドローンが悪者になってるけど。ドローンのせいって決まったわけじゃないからな?なんでここの読者はそう短絡的な考えをする奴が多いんだ

  19. ニュースになってましたね。
    撮影者的には「ズームしたのであってクマに近寄ったわけじゃない」という言い分だそうです。
    撮影する時点で既に近寄ってるけどな。
    無音でホバリングしてるわけじゃないんだし、母グマはずっと警戒してたと思う。

  20. たまたまオリジナルの動画かな?を見て気になっていたんだけど、そもそもこんな岸壁を移動していること自体が、ドローンからの逃避行だったんじゃないかと考えてしまったけど、さすがにそれは勘繰り過ぎかと

    でも1:16位からドローンが寄り始めて、母熊がドローンを見つめている
    でその後はドローンは距離を置いて撮影していること自体、撮影者が熊の親子を驚かしていると気づいてるんだろな
    野性動物が食物を得るために命がけで移動するのだから、もうちょっと優しい視点を持ってほしいです

    1. ※32
      気づいて距離を置いたってことは
      わざとやったわけではない可能性もあるってことか
      ドローンや人の影響について考えてから自然に関わらないと
      なにが起こるか分からないものだね

  21. ズザーーー
    ズザーーー
    ヨジヨジ…
    ズザザアアァーーーーー!!!!
    ヨジヨジヨジヨジヨジヨジ…
    GOAL!

  22. 美しい野生生物写真を撮影するために、動物を脅す人っているんだってさ…
    (例えば鳥が一斉に飛び立つシーンなどのためにわざと脅しにいく
    フォトコンなどで入選しやすい)

  23. 撮影状況についての是非は敢えておいといて…
    二回目滑った後に母親の足跡を辿ろうとしたり、下まで落ちた後はできるだけ岩の出た部分を選んで駆け上がったりと、たった生後数か月の子熊で母親も言葉で血耐えることはできないのになんて賢いんだろうと感心した。逆に言えば賢く元気な子だったから悲劇に終わらなくてよかったとも言えるけど

  24. 野生動物の観察のためにドローンが有効活用されてきた経緯がある
    ヘリによる騒音で救助活動が妨害された問題のように、ようは使い方
    ナショジオでもコメントが出ていたが、ドローンそのものが悪というわけではない点は留意して欲しいと思う

  25. どう見てもドローンにおどろいて逃げてるよね!それでもついてくるから母グマがパニックになって登ってきた小熊をひっかきそうになってる!これをテレビのニュースで感動のシーンとか言って放送してたのが、ハッ?ってなりました!ドローンが飛んでこなかったらこんなことにはならなかったと思う!

  26. お母さんが体勢を変えた時に、子熊に当たって見事に滑落して行っている…
    でもその後の動きを見ていると、お母さんの足跡で固くなった場所を選んだり、少しずつゆっくり慎重に登ったり、とても賢い
    子グマがへばって滑落し続けて死亡なんてことにならなくて良かったよ

  27. この数分のパートが収まっているドミトリーさんがVimeoにあげているBears of Magadan 2018て動画56分(と他の動画)だと「君たちマガダンの熊は何故そんなに崖っぷちとか急峻な斜面が好きかな…」て印象ですね。ドミトリーさん以外にもこの地域の熊生態動画を公開している人いれば確認の幅がとれるのですが見つけられないのが残念。
    ナショジオ付近で「通常熊の子育てではこのような場所ではなく安全なルートを選ぶはずです」的なコメントしてらっしゃる動物関係の方もいらっしゃいましたが、ドミトリーさんの動画を見ていくとわざわざこんな場所を選んで子育てしてるっぽい雰囲気…マジかよって地形ですね。熊すごいな。

    んでこの親子熊のパートが始まる24分あたり。
    すでに崖移動している様子から始まりますが、ここにクアッドコプターで追い込んだとは考えにくくないでしょうか。母の経験不足なのか緊急避難なのかそもそもこの危険度でも普段のルート取りの通常営業ですぜなのか判断がつけられない。
    しかしその後のクアッドコプター接近に親熊が反応した拍子に子熊ずりおち(26分)はやらかしたっぽいように思えます。接近ではなく後編集で効果を付けたした拡大ですという意味合いのコメントされているようですが、いやークアッドコプターの影が雪に落ちていて影のボケも変化しているので…これはチト苦しいのでは。この部分以外ではクアッドコプターでの撮影に問題大きい部分は見うけられなく感じます。熊たちはおおむねのんびり映っていますし。

    それにしても鳥しつっこいですね。これ落下もしくは落下させるタイミング待ちなんでしょうか。単に興味で観察なのかな。クアッドコプターが鳥を制止している可能性もなかーないですが。それもまた介入なので難しいトコですね。それにしても子熊頑張りました。スタミナものすごい。若さって奴ぁ…。

    1. ※42
      詳しくありがとう。
      ひとつの地域の熊の生態を毎年追いかけている人なんだね。寒い雪山で、1時間近く撮影していたのか。それなりに真摯に熊を調査しているんだなあ。子熊をおもしろ動画の小道具になんてする人ではなさそう。
      わざわざ崖をよじ登る熊の親子が興味深くてつい寄り過ぎてしまった、くらいのことだったのな。その地域の熊に特有の性質だと考えていて、なぜわざわざ?と理由を知りたくてつい……みたいな。

  28. 「可能性も」であって事実とは限らないのに、先入観でヒートアップしすぎな人が多いなぁ。
    まず事実かどうか「自分で」確認するのが先じゃない?

  29. いろいろ言われているけれど、一昨年くらいだったかな、日本のどこかで、冬眠中に目が覚めてしまって、独りで雪山を彷徨って斜面を横切っていただけの熊が撃ち殺された。
    お腹の中は当然空っぽ。長く彷徨っていたらしい。たった独りで。
    こんなに無慈悲で残酷なことをすることが大して非難されない(少なくとも非難したのは一部だけ)日本人の感覚で、ドローンくらいで何も言うことはないわ。

  30. 日本のアマチュア写真家も、野生の鳥を早朝とか狙ったタイミングで音や光で脅かして飛ばせて撮った写真を、コンテストに応募して賞をもらってたらしい
    そういうことを平気でやる神経が理解できないけど、少なくとも野生動物をモノとしてしか見てないんだろうね

  31. なんか動画見て感動したけど、その続きを
    見て妙に納得してしまった。
    ここまで、詳しく記事を書くことは大事だと思った。

  32. 小熊の根性と賢さに感動してたのに
    ドローンに脅されて逃げて末だったなんてひどい
    泣いてた自分が情けない

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