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石田裕太郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
石田 裕太郎
横浜DeNAベイスターズ #54
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 神奈川県横浜市磯子区
生年月日 (2002-01-22) 2002年1月22日(22歳)
身長
体重
180 cm
74 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2023年 ドラフト5位
初出場 2024年6月9日
年俸 780万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

石田 裕太郎(いしだ ゆうたろう、2002年1月22日 - )は、神奈川県横浜市磯子区出身のプロ野球選手投手)。右投右打。横浜DeNAベイスターズ所属。

経歴

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プロ入り前

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横浜市立屏風浦小学校3年時に森ファイターズに入団、内野手として野球を始める。横浜市立森中学校進学後は投手に転向し3年から神奈川横須賀ボーイズに所属した[2][3]

静清高等学校入学後は1年夏から登板機会を得て、2年秋以降はチームのエースを務める。3年春の地区初戦では藤枝明誠高等学校に対しタイブレークで敗戦するも、延長13回を自責点0で完投した[4]。3年夏の静岡大会では1回戦、2回戦に先発登板した[5][6]

中央大学経済学部公共環境経済学科[7]に進学後、1年次の秋季リーグ東洋大学戦で二番手としてリーグ戦初登板[8]。2年次春季リーグ駒澤大学戦で先発し6回2安打無失点で先発初勝利を挙げると[9]、秋季リーグ亜細亜大学戦では初完封勝利を99球で挙げ、マダックスを達成するなど好投を見せ[10]、防御率1.11で最優秀防御率のタイトルを獲得した[11]。また、同年の大学野球日本代表候補選手として選出され、強化合宿に参加した[12]。4年次春に投球フォームをオーバースローからスリークォーターに変更し、球速が上がり、シンカーも習得した[13]。秋にプロ志望届を提出、その翌日の亜細亜大学戦で7回1/3を7安打無失点に抑え11か月ぶりの勝利投手となると[14]、東洋大学戦では4安打完封勝利を挙げ、チームの一部残留決定に貢献した[15]。大学の3学年上に牧秀悟五十幡亮汰、2学年上に古賀悠斗、1学年上に森下翔太北村恵吾、同期に西舘勇陽[注 1]がいる[18]

2023年10月26日に開催されたドラフト会議横浜DeNAベイスターズから5位指名を受け、11月10日に契約金3850万円、年俸780万円(金額はいずれも推定)で仮契約した[1]。背番号は54[19]。担当スカウトは篠原貴行[1]

DeNA時代

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2024年は、春季キャンプからB班(二軍)スタートとなる[20]イースタン・リーグで先発投手として8試合に登板し防御率2.03の成績を残すと[21]、6月9日のセ・パ交流戦 対福岡ソフトバンクホークス横浜スタジアム)で一軍に昇格しプロ初登板・初先発を果たし、5回5安打1失点でプロ初勝利を挙げた[22]。この試合では、中央大学時代の3学年先輩である牧秀悟が初回から満塁本塁打を放ち石田を援護し、2人揃ってお立ち台に上がった[23]。更に2試合目の登板となった16日の埼玉西武ライオンズ戦でも、9回95球無失点で5-0で勝利し、プロ初完投初完封勝利を挙げた[24]。新人のマダックス達成は歴代16人目、ドラフト5位以下の新人としては史上初の記録となった[25]。翌日に登録抹消となり、二軍戦登板を挟んで、7月2日の東京ヤクルトスワローズ戦で3試合目の登板をする。5回2失点で勝利投手となり、球団では2018年京山将弥以来2人目となる一軍デビュー戦からの3戦3勝を達成した[26]。8月16日の読売ジャイアンツ戦で大学同期の西舘勇陽とお互い先発投手として対戦予定であったが台風接近により試合が中止となった[27][28]。スライド登板となった8月17日の巨人戦では3回9安打6失点でプロ初黒星を喫した[29]。8月9日の巨人戦での4勝目以降の4登板はいずれも5回まで投げ切れずに勝ち星がなく、9月15日に登録を抹消された[30]。チームは日本シリーズ進出を決めたが、石田は出場選手40人枠には入らなかった。NPB AWARDSでは選考による表彰であるイースタン・リーグの優秀選手賞に選出された[31]

選手としての特徴

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最速149km/hのストレートを中心に、スライダーシンカーなど多彩な変化球を用いる[32]。低めへ制球し三振を奪える投球術を持つ[33]

人物

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父は野球、母はソフトボールの経験者[3]。小中学生時代は毎朝5時から近所の公園で父とキャッチボールをし、胸の位置以外は捕球してくれないという厳しい指導を受けた。その父は、石田のプロ初登板初勝利の試合には入院で来られなかったものの、初完投初完封を成し遂げた翌週の父の日の試合では現地観戦が叶っている[34]

「ベイスターズファンじゃないと野球をやらせない」と言う程の熱烈なファンである父の影響もあって、幼少期からのベイスターズファンで、小学校時代からベイスターズ入団を将来の目標に掲げていた[35][36]

目標の選手は山﨑康晃[36]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2024 DeNA 12 12 1 1 1 4 3 0 0 .571 260 59.0 76 4 12 1 0 39 1 0 27 26 3.97 1.49
通算:1年 12 12 1 1 1 4 3 0 0 .571 260 59.0 76 4 12 1 0 39 1 0 27 26 3.97 1.49
  • 2024年度シーズン終了時

年度別守備成績

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投手












2024 DeNA 12 3 7 0 0 1.000
通算 12 3 7 0 0 1.000
  • 2024年度シーズン終了時

記録

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初記録
投手記録
打撃記録
  • 初打席:2024年6月9日、対福岡ソフトバンクホークス3回戦(横浜スタジアム)、1回裏に和田毅から一ゴロ
その他の記録
  • マダックス:2024年6月16日、対埼玉西武ライオンズ3回戦(ベルーナドーム)、95球[25]

背番号

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  • 54(2024年 - )

登場曲

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脚注

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注釈

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  1. ^ 大学入学後に西館の球を見て「入った所を間違えた」「自分はストレートじゃやっていけない」と思い、コントロールと安定感を磨くことを決意したという[16][17]

出典

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  1. ^ a b c DeNA5位指名・石田裕太郎が仮契約「来年は負けません」連絡取った相手が中大先輩、阪神・森下翔太」『サンスポ』2023年11月10日。2023年11月26日閲覧
  2. ^ 森ファイターズ」『森ファイターズ』。2023年11月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月27日閲覧
  3. ^ a b 早生まれ遅咲きだからこその急成長。静清高・石田裕太郎の大志は「5億稼ぐ」(高木遊) - エキスパート」『Yahoo!ニュース』2019年5月2日。2023年11月26日閲覧
  4. ^ 静清・石田、球速より間で勝負 目標は全試合完封」『日刊スポーツ』2019年6月3日。2023年11月26日閲覧
  5. ^ プロ注目の静清・石田、1失点完投も満足せず/静岡」『日刊スポーツ』2019年7月15日。2023年11月26日閲覧
  6. ^ 【静岡】静清・石田裕太郎、負けた悔しさより「感謝しかない」」『スポーツ報知』2019年7月22日。2023年11月26日閲覧
  7. ^ 【2023秋季リーグ開幕直前インタビュー】第6回・4年生投手編」『中大スポーツweb』2023年8月30日。2024年6月10日閲覧
  8. ^ 東都大学野球秋季リーグ戦開幕 開幕試合で中大が東洋大に先勝」『スポニチ Sponichi Annex』2020年9月22日。2023年11月26日閲覧
  9. ^ 中大エース温存で首位ガッチリ 石田裕が先発初勝利」『スポニチ Sponichi Annex』2021年4月30日。2023年11月26日閲覧
  10. ^ 中大の2年生右腕・石田裕太郎が「マダックス」達成 99球でリーグ戦初完封「リズムよく投げられた」」『スポニチ Sponichi Annex』2021年10月11日。2023年11月26日閲覧
  11. ^ 試合情報-平成29年春季-選手成績(3部)」『一般財団法人 東都大学野球連盟』。2023年11月26日閲覧
  12. ^ ドラ1候補集結!2年ぶりの大学代表候補合宿がスタート 大久保監督が語る選出ポイントとは」『スポニチ Sponichi Annex』2021年12月4日。2023年11月26日閲覧
  13. ^ 「ファンがマウンドに立っている」ルーキー、DeNA石田裕太郎の「人生を変えた決断」…「西舘を見て、自分はこれじゃやっていけないなって」」『Number Web』2024年7月15日。2024年8月24日閲覧
  14. ^ 中大が亜大に勝利 先発石田裕太郎、昨秋以来11カ月ぶり勝ち投手「今後さらに期待」清水監督」『日刊スポーツ』2023年9月19日。2023年11月26日閲覧
  15. ^ 中大が東洋大に勝利、勝率で1部残留決めた 石田裕太郎が4安打完封「4年間で一番」監督絶賛」『日刊スポーツ』2023年10月18日。2023年11月26日閲覧
  16. ^ 【DeNA】ドラ5・石田裕太郎、中大同級生の巨人ドラ1・西舘勇陽は「ライバル」「投げ合って勝ちたい」」『スポーツ報知』2023年10月31日。2024年8月24日閲覧
  17. ^ 「ファンがマウンドに立っている」ルーキー、DeNA石田裕太郎の「人生を変えた決断」…「西舘を見て、自分はこれじゃやっていけないなって」(2/4)」『Number Web』2024年7月15日。2024年8月24日閲覧
  18. ^ 西舘勇陽投手(法4)は読売巨人軍1位 石田裕太郎投手(経済4)が横浜DeNA5位 ダブル指名に歓喜の輪 プロ野球ドラフト会議」『中央大学』2023年12月15日。2024年6月16日閲覧
  19. ^ 2024年度 新入団選手 記者発表会を実施」『横浜DeNAベイスターズ』2023年11月24日。2023年11月26日閲覧
  20. ^ 【DeNA】キャンプの振り分け発表 1位ルーキー度会、京田ら1軍 宮崎らベテランは2軍奄美からスタート」『中日刊スポーツ』2024年1月24日。2024年6月10日閲覧
  21. ^ 【DeNA】ルーキー石田裕太郎が1軍初昇格 初先発へ 宮城滝太は登録3日目で抹消」『日テレNEWS』2024年6月9日。2024年6月10日閲覧
  22. ^ a b 【DeNA】生粋の「ハマっ子」ドラ5石田裕太郎が初登板初勝利 中大先輩牧の激励に「おいっす」」『日刊スポーツ』2024年6月9日。2024年6月10日閲覧
  23. ^ 【DeNA】これぞ4番!牧秀悟が満弾で中大の後輩石田裕太郎を援護「2人で出られるのは幸せ」」『日刊スポーツ』2024年6月10日。2024年6月10日閲覧
  24. ^ 【DeNA】ドラフト5位・石田裕太郎が前日の東に続き完封勝利 プロ2登板目も95球でマダックス達成」『スポーツ報知』2024年6月16日。2024年6月16日閲覧
  25. ^ a b c 【データ】DeNA石田裕太郎がプロ初完封 ドラフト5位以下の新人で100球未満完封は史上初」『日刊スポーツ』2024年6月16日。2024年6月16日閲覧
  26. ^ 【DeNA】石田裕太郎が初先発から3連勝 球団では18年京山以来2人目のタイ記録」『日刊スポーツ』2024年7月2日。2024年7月2日閲覧
  27. ^ 巨人D1位・西舘勇陽、DeNA・石田裕との中大同期生対決が幻に 台風7号接近で16日は中止」『サンケイスポーツ』2024年8月16日。2024年8月24日閲覧
  28. ^ 巨人・西舘とDeNA・石田裕の中大同期対決中止で恩師・清水監督「2人が別の日に投げて勝てばいいです」」『スポーツ報知』2024年8月17日。2024年8月24日閲覧
  29. ^ DeNAのD5位・石田裕太郎、開幕5連勝ならず初黒星」『サンケイスポーツ』2024年8月18日。2024年8月24日閲覧
  30. ^ DeNA ドラフト5位・石田裕が15日に2軍へ 代わって京山が昇格して中継ぎ陣を強化」『Sponichi Annex』2024年9月14日。2024年9月15日閲覧。
  31. ^ イースタン・リーグ表彰 | 2024年 表彰選手”. NPB.jp. 日本野球機構. 2024年11月26日閲覧。
  32. ^ 【23年ドラフト下位指名】DeNA5位・石田裕太郎 持ち味の制球力&安定感でチームを代表する投手に」『スポニチ Sponichi Annex』2023年10月31日。2023年11月26日閲覧
  33. ^ 2023年 ドラフト情報」『横浜DeNAベイスターズ』。2023年11月26日閲覧
  34. ^ 小早川宗一郎「【DeNA】ドラ5石田裕太郎、父の日に贈るマダックス「力入った」プロ初勝利は入院で来られず」『日刊スポーツ』2024年6月16日。2024年6月19日閲覧
  35. ^ DeNA5位指名の中大・石田裕太郎「牧さんと肩を並べられるような選手になりたい」 牧の在学時代に野球談議」『サンスポ』2023年10月30日。2023年11月26日閲覧
  36. ^ a b 【ドラフト】 DeNA5位の中大・石田裕太郎「ベイスターズに入って活躍すると書いていた」地元球団指名に感動」『スポーツ報知』2023年10月26日。2023年11月26日閲覧

関連項目

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外部リンク

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