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東武鉄道が、2017年4月21日東武本線で運用しているスペーシア、りょうもうに加え、より一層の利便性向上を目的に本系列を導入した。
本系列の開発コンセプトは、 「様々な運行形態で運用可能な速達性と快適性を持った特急列車 」であり、1編成3両固定の併結・分割を可能とした仕様とする 。これにより、途中駅で列車の併結・分割などを行い、乗客の目的地に合わせたシームレスな利用が可能となる。車両デザインは、E6系やE7系等のデザイン監修を手がけた奥山清行により、外観をシンボリックなデザインとし、内装を江戸紫をモチーフとした色を腰掛けに使用し、天井には鬼怒川や隅田川の流れをイメージした造形をあしらうなど、“東武本線の魅力をつむぐ” デザインとしている。車両設備には、アクティブサスペンションを全車両に搭載し、乗り心地の向上を図るほか、高効率の永久磁石同期電動機やアルミ車体およびLED照明等を採用して、環境負荷の低減を図る。また、車内でのwi-fiやコンセント配置の他、AED・医療支援器具のの設置、車いすスペース・同対応トイレの設置を行うなどサービス向上・バリアフリー化を行う。
2016年10月27日には、本系列の愛称を「Revaty(リバティ)」を命名することを発表していた。
系譜的には300系・350系で運転されていた「きりふり」「ゆのさと」「南会津」系統の置き換え、及び分割併合運転を行っていた快速列車の機動性を兼ね備えた立ち位置としつつ、「きぬ」「けごん」「りょうもう」の一部運用を担うほか、新設の通勤特急に加え、下今市以北では料金不要種別である従前の快速列車の役割も担う。2020年度投入分からは200系「りょうもう」の本格的な置き換えにも用いられており、まさしく東武の次世代汎用特急の主力かつオールラウンドプレーヤーと言える存在である。
東武本線系の全ての幹線へ乗り入れる文字通りシームレスな運用を行う。
中でも、東武350系以来の、「東北地方」へ行く有料優等列車となるリバティ会津と、野田線の両方向へ行くスカイツリーライナー及びアーバンパークライナーの設定は、営業運転前より大きな注目を集めた。
東武鉄道の今後の汎用特急としてのスタンダードをこうするんだぞ、という強い意志を感じる設備等を以下に記す。
・シートピッチ1000mmの座席と、座面連動のリクライニングシート
・概要でもあるが、全座席コンセント電源の設置
・大型テーブル、収納式テーブル2種類の設置
・フリーストップ式のブラインド(地味に東武初)
・窓上に空調吹き出し口があり、ちょっとしたエアカーテンになることで保温性アップ
・LED案内表示機としては最大級の物を搭載(2段表示を行っても、精度の高いフォントを出すレベルに大きい)
・小便器、普通の便器、バリアフリー対応トイレの3つを一箇所のスペースに設置。この内バリアフリー対応型はウォシュレット、普通の便器の方はウォームレット搭載
「走り」関連では
・特急用車両としては珍しくPMSMの主回路システムを本格採用。東武250系251-5号車で試験搭載されていたシステムをほぼ踏襲したため、ギア比も東武250系と同じ。
・東武1720系、東武100系と続いてきた伝統の高い高速性能
・とにかく弱い路盤を80km/h走行しても、バカ揺れしない足回り(七ヶ岳登山口~会津山村道場間は今や貴重な短尺レール区間だが、通常運転の65km/h運転ならいざしらず、快速運転の場合の80km/h運転でも揺れ方が大人しい)
・実は東武初の左手ワンハンドルマスコン。今後の標準になると思われる。
「小ネタ」関連では
・連結運転を行っている際の駅停車時、また連結・解放作業の際、先頭車同士の連結部分において鉄道車両では非常に珍しい「ハザードランプ」が点灯する。
・自動放送において、東武100系や東武200系は到着時刻も案内するが、この500系では案内がない。
・始発、終着駅においてはデッキの自動ドアが強制的に全開になる。
・リバティ会津の下今市~会津田島間は通過運転する列車もあるものの、半数以上は原則ほぼ各駅停車(男鹿高原駅のみ通過となる便が多い)であるため、乗車券のみで乗車出来る措置が取られているが、あくまで「下今市以北からの乗車時のみ」という条件である。浅草等から下今市までの特急券を買い、通しでそのまま乗車した場合は特急料金が発生する。
・昨今の特急車両では珍しい、大型側面行先表示器を備える。(JR東も見習ってry)
・会津田島まで行く特急ではあるが、車内販売はない。駅弁販売駅は、浅草・北千住・下今市等である。なお、会津田島において、会津鉄道の会津若松行リレー号と必ず接続するが、その通路で駅弁と珈琲、ドリンクを販売してくれるので是非使おう。
・東京からだと往復「リバティ」で会津日帰りも可能だが、会津からだと往復「リバティ」では東京日帰りが出来ないダイヤ設定になっている(往路・復路のどちらかが必ず「スペーシア」などの利用となる)。南会津の人達は日帰り出来るようにして欲しい、と強く願っている(筆者現地調べ)
・福島県内の各駅はリバティの幟がそこかしこで見られ、この車両、列車に対する期待の大きさがとても感じられる。(南会津町、下郷町、檜枝岐村で筆者がそれぞれ地元の方と色々話したが、カフェや食事処等でリバティ使って来てくれた人いた!?という話題がとても多いとのこと。)
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最終更新:2024/12/23(月) 11:00
最終更新:2024/12/23(月) 10:00
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