手動変速機 単語

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シュドウヘンソクキ

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手動変速機とは、自動車(4輪・バイク問わず)の変速機のうち、手動で歯車の組み合わせ(段)を切り替えるものをす。

概要

エンジンアイリング中(普通乗用車で約600700回転/分)は力(以降トルク)がほとんど出せないが、回転数が上がるとトルクが増える特性がある。しかしそのまま回転数が上がるとエンジン音がうるさくなるし、エンジン限界回転数をえれば壊れてしまう。

一方で車両が動き出す間や急な坂ゆっくり走る場合は大きなトルクを必要するため、歯車を組み合わせた変速機によってエンジンの高い回転数をトルクに変換する必要がある。

ところが高速道路を走るときは、そこまでのトルクは要らないが、坂を走るギヤの組み合わせでは回転数が上がりすぎてしまうので歯車(段)を切り変えなくてはならない。

現在歯車コンピュータ油圧装置で自動的に切り替える自動変速機オートマチックトランスミッションAT)が流であるが、手動で切り替える手動変速機(マニュアルトランスミッション=MT)もまだまだ生き残っている。

長所・短所

長所としては、

  • 運転が楽しい
  • 燃費が良い(と言われている)
  • 応答が素く、スポーツ走行に向いている
  • 頑丈で整備しやすい

短所としては

  • 運転が苦痛・めんどくさい
  • 実は燃費が悪いかもしれない
  • 実はATの方が変速が速い

まず、運転の楽しさについては、意見が分かれるところだと思う。MTの運転がうまくできたときの達成感を楽しいと思うか、運転が面倒になると思うか、そもそも運転自体に楽しさをめていないかで考え方が異なるだろう。

2つめの燃費についてだが、MT機械的な損失は小さく、昔はATより燃費が良かったが、高効率化・多段化が進んだ現在ATでは、コンピュータエンジンの一番燃費が良くなるようなギヤを自動的に選択できるため、差は縮まっている。そもそもMTを好きで乗っている人が、燃費を最優先とする走りを常にしているのかははたして疑問である。

3つスポーツ走行については、もはやMTではかなわない。MTコンピュータで操る構造のトランスミッションの登場で、F1では数十msという人間には到底不可能な変速時間を達成しているし、フェラーリランボルギーニといったハイパフォーマンスカーでもMT止する流れがある。 xcdvc

操作

変速とそれに伴うアクセルブレーキ、そしてクラッチ操作がすべて人の手にゆだねられている。

発進

エンジンは停止するとトルクを生み出すことができないし、変速機も停止状態ではトルクを変換できない。そこでエンジン側のフライホイールと変速機側のクラッチディスクをうまくこすり合わせることで、エンジンの回転を保ちながら、停止している車両トルクを伝える必要がある。

基本的には半クラッチと必要に応じてアクセルを少し踏んで回転を上げる操作となる。

ちなみに、アクセルをがっつり踏んでクラッチを急に繋ぐと、タイヤグリップが負け、ホイルスピンする。アクセルクラッチの操作がうまくいけば、最小限のホイルスピンで最大限の加速ができる。駆動系に負担がかかったり、周りの人に迷惑をかけるので、よい子はマネしないこと。

半クラッチ(半クラ)

MTの一番左にあるペダルをいっぱいまで踏み込むと、エンジンと変速機が全に切り離され、ペダルから足を離すと全につながる。その間の状態が半クラッチであり、MTが嫌がれる大きな要因を作っている操作である。が停止している状態と回転を続けなければならないエンジンとの間で、うまく滑る用に踏み加減を調整する必要があるが、が十分動き出すことを感じ取りながらゆっくり足を上げないと、エンジンが止まってしまう。教習所ではこの操作がうまくできずに、苦労する人が多いため、練習方法を書いておく。

  1. パーキングブレーキで動かないようにする。
  2. クラッチを踏みながら3速に入れる。
  3. タコメータやエンジンの音、振動を確認しながら、ゆっくり足を上げる(上げ終わるまで5以上かけるぐらいのイメージ)。このときアクセルは踏まない。
  4. 左足の動きを覚えるとともに、エンジンが止まるまでの感覚をつかむ。
  5. 慣れてきたら、狙った回転数(例えば500回転)になるようにクラッチを操作したり、エンスト寸前でってみたりする。

なお、半クラッチクラッチで滑りが発生している状態なので、あまりに多用すると異常摩耗を起こしたり、クラッチが熱でダメになるので注意されたし。

シフトアップ

あるギヤで加速を続けると、エンジンの音がうるさくなりやがて限界の回転数(レッドゾーン)に到達する。その前に、変速低い段に切り替える必要がある。変速する回転数は車両や路面の傾斜などに左右されるので一概にいえないが、ガソリンエンジン普通乗用車中を流すだけであれば、おおむね3000rpm。少し加速がほしいときは4000rpmまでが安だと思われる。

なお、ギヤエンジンにつながった状態で歯車を切り替えることはできないため、クラッチを併用する。操作は以下のとおりである。

  1. 変速するかどうか判断する(例えば信号がに変わりそうであればあえて変速しないといった判断)
  2. クラッチを踏む(クラッチを踏むときは一気に踏み込む)
  3. シフトを上の段に入れる
  4. クラッチを離す(若干クラッチ気味(0.5)に入れるとショックが少ない)

エンジンの回転数と、ほしい加速度イメージが一致すると、スムーズな加速が得られるはずだ。

シフトダウン

エンジンブレーキを使いたい時などに行う操作。段を下げると、タイヤからの動力がエンジンに逆流しエンジン回転が上がる。この時にクラッチをいきなりつなぐとショックが大きいばかりか、タイヤが滑ってスピンしたり駆動系を壊すことにつながるため、優しくクラッチをつなぐ必要がある。操作をいかに示す。

  1. クラッチを踏む
  2. シフトを下の段に入れる
  3. エンジンの音やショックを感じ取りながらゆっくりクラッチを戻す。

ブリッピング

シフトダウン時にあらかじめエンジン回転数を上げることで、クラッチをすり減らさずにシフトダウンするテクニック

スポーツカーバイクが『ウォンウォン!』と言いながら信号で止まるあれである)

速と各段でのエンジン回転数を感じ取りながら、回転を合わせるのがコツである。

エンジンブレーキだけではなく追い越し時などで間的に加速を行いたい場合に有効である。

これは、速を変えずに低いギヤへ入れるので、エンジン回転数が上がり大きなトルクが使えるからである。

ATでのキックダウンに相当する)

操作は以下の通り。

  1. クラッチを踏む
  2. ダブルクラッチという、ニュートラルで一度クラッチをつなぐ操作もある)
  3. アクセルをあおり適切な回転数まで上げる。
  4. ダブルクラッチの場合はここでもう一度クラッチを切る)
  5. 下の段に入れる

この操作がうまくできるようになると、との一体感が生まれてくる。

ヒール・アンド・トゥ

ブリッピング中にブレーキを踏み、減速と同時にシフトダウンを行うテクニック。足の数が足らないので、トゥ(つま先)でブレーキを踏みながら、ヒール(かかと)でアクセルをあおる操作である。

ブレーキによる減速とエンジンブレーキによる減速が同時に得られるほか、ブレーキ終了には高いエンジン回転数による大きなトルクが得られるギヤが選択されており、再加速がスムーズに行える。

でも有効なテクニックで、前のがコンピに入る場合や交差点を2速でゆっくり曲がる場合など、きちんと減速したうえで、素い再加速が可テクニックである。

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