有線の高音質なヘッドホンを探しています ほんとに何も調べず適当ににオーディオテクニカのATHM30xを購入したところ音の解像度が高いのはわかるのですが音が何というか微妙に感じました。 色々調べて見たのですが余計何を変えばいいのかわからなくなってしまいました。 用途としては動画編集、その他視聴用です。モニターヘッドホンでもリスニングヘッドホンで学んでもいいですお願いします

予算4万前後の価格で音質が高いヘッドホンは、 「HiFiMAN Edition XS(平面駆動型)(¥31,730)」 「HiFiMAN Edition XV(平面駆動型)($399.00)」 https://kakaku.com/item/K0001418609/ この辺りの製品が有力な候補だと思います。 私は先日ヘッドホンに関する回答でこう言った回答をお書きした事があります。 ↓ヘッドホンについて1 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13315313903?query=%E9%9F%B3%E8%B3%AA ↓ヘッドホンについて2 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10319666530?query=%E9%9F%B3%E8%B3%AA こちらの回答ではヘッドホンに関する基本知識や、 その他オーディオ機器の性能の考え方や音質その物に対する考え方など、 オーディオに関する基本的な考え方全てに関する回答を書いた事があります。 詳しくは上記の回答を参考にしてみて下さい。 静電型ドライバーや平面駆動ドライバーの音質的な利点とは、 一般的なドーム型のドライバーではなく、大口径の極薄のシートが振動して音を出す所に音質の高さがあります。 極薄のシートを採用する事によって、ドライバーの重さを限界まで軽くする事ができる為、 ドライバーに流れた電流に対して高速な応答が可能となる為、音質が非常に高くなります。 こちらにHiFiMAN Aryaというヘッドホンの分解映像が存在します。 https://youtu.be/hRgM3kBlDPM またこちらにはfinal D8000という平面駆動型ヘッドホンの製造過程を見る事が出来ます。 https://youtu.be/E7Q-PKW_4tY 平面駆動型ヘッドホンと言っても多種多様ですが、基本的な物理構造として、 「磁石→極薄シート←磁石」 のように磁石と磁石でシートを挟み込むような構造になっており、この極薄のシートは磁石に挟み込まれた形で宙に浮いております。 この極薄のシートはボイスコイル及び振動板であり、薄い樹脂の膜に薄い金属膜を貼り付けたような物になっております。 ヘッドホンのドライバーの動作の基本的な流れとしては、 「ドライバーのボイスコイルに電流が流れる」 ↓ 「ボイスコイルと磁石が反発し振動を発生させる」 ↓ 「振動が振動板全体に伝搬し、音となる」 この基本的な流れがあります。 この一連の平面駆動ドライバーが駆動する流れは、極めて物理的な運動であり、物理法則の影響を受けます。 そしてボイスコイルや振動板の薄さや質量の低さは、ドライバーに流れた電流に対する高速な反応性に関わる問題であり、微細な時間に関わる音質に関わりがあります。 つまりシートは薄ければ薄いほど音質が高くなる傾向があり、音質を重視したい場合はシートの薄さや口径の大きさに着目して下さい。 具体的なシートの厚さとしては、 HiFiMAN HE1000SEなどの最上位モデルのシートは約100ナノメートル程度。 HiFiMAN AryaのシートもHiFiMANの最上位モデルと同等の約100ナノメートル程度。 ミドルクラスのHiFiMAN Edition XSやHiFiMAN Edition XVのシートの厚さは約1マイクロメートル程度。 final D8000の平面駆動型ヘッドホンのシートは約12マイクロメートル程度。 オーデジーの最上位モデルの平面駆動型ヘッドホンのシートの厚さは約500ナノメートル程度。 水月雨の平面駆動型ヘッドホンのシートの厚さは約500ナノメートル程度。 STAXの静電型ヘッドホンのシートの厚さは約1マイクロメートル程度。 平面駆動型ヘッドンや静電型ヘッドホンのメーカーはいくつか存在しますが、 各社の平面駆動型ヘッドホンのシートの厚みはこのようになっております。 先ほどの動画の例で挙げたHiFiMAN AryaやHiFiMANの上位モデルのヘッドホンのシートは平面駆動型ヘッドホンの中でも最も薄い部類になります。 HiFiMAN Edition XSやHiFiMAN Edition XVのシートは最上位モデルと比べると少し厚めの部類になります、ただし価格は安いです。 逆に先ほどの製造動画のfinal D8000のシートは平面駆動型ヘッドホンの中でもシートが厚い部類であると言えます。 シートの薄さを肉眼で確認する方法は薄膜干渉を確認する方法があります。 薄膜干渉現象とは、薄膜の上下の境界で反射した光が干渉し合う事で、特定の波長の光が増強されたり弱められたりして、虹色に見えるなどの様々な色が生じる自然現象です。 例えば、シャボン玉の表面に見られる七色の模様や、水面に浮かんだ油膜のカラフルな色合いなどがこの薄膜干渉現象の例です。 平面駆動型ヘッドンや静電型ヘッドホンのシートの薄さもこの方法で確認する事によって、ある程度肉眼でシートの厚さを見極める事ができます。 では参考になれば幸いです。