吉岡里帆が「KA CHOU FU GETSU」を身に纏う!初心者からツウまで着物を楽しみたい人に贈る珠玉の一冊『KIMONOanne. vol.6』

文芸・カルチャー

PR公開日:2024/12/20

KIMONOanne. vol.6
KIMONOanne. vol.6』(TAC出版編集部/TAC出版)

 着物は着付けのルールを遵守しないと注意を受けてしまう堅苦しいイメージがあった。最近では、個性的な着物コーデで街なかを歩く人たちが増え、気軽におしゃれを満喫できるのだと着物に対する印象がガラリと変わった。

KIMONOanne. vol.6』(TAC出版編集部/TAC出版)は、こうあるべきという固定観念を取り払い、着物をより身近に感じ、カジュアルな着こなしを教えてくれる。

 表紙と巻頭には吉岡里帆さんが登場。「KA CHOU FU GETSU」がテーマの装いで、ページを開くとまず、見開きの白と黒の2着の着物のコントラストにはっとさせられる。

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 京都出身の吉岡さんにちなんだ天橋立のアンティーク振袖は、白地に松の緑が描く曲線が印象的。黒地に銀がキラリと輝くツイードの着物では、インナーにシャツとネクタイを着用するという発想が面白く格好良い。

KIMONOanne. vol.6

 他にも、帯の代わりにコルセットのようなフリルベルトを巻くという既存の着物のあり方にこだわらない着こなしを真似してみたくなる。吉岡さんがインタビューで、“今っぽいだけではなく古典の良さを際立たせるスタイリング”と言うように、昔ながらの花鳥風月に新しさが組み込まれた自由な着こなしだ。まるでアート作品を見ているかのような気持ちになった。

KIMONOanne. vol.6

「キモノの疑問&お悩み100問答えます!」は、着物を着こなしたい人必見のコーナー。疑問&お悩みをQ & A方式で解決してくれる。

 セパレート着物や帯を結ばない方法が解説され、着付けが苦手な人や初心者にもやさしい。コーデでは、パーカーと合わせられることや帯締めをパラコードで代用できることに目からウロコ。日々の活用へのハードルをグッと下げてくれる。着物のプロによるヘアアレンジやメイクの仕方のコツも掲載され、着付けに活かせるヒントが盛り沢山だ。

KIMONOanne. vol.6

KIMONOanne. vol.6

 インフルエンサーや着物に関わるプロたちがテーマに沿った四季の着こなしを紹介し比較しながら見られる「キモノで春夏秋冬」。長谷川普子さんのグレイヘアコーデは、明るいブリーチカラーの人のコーデにも応用できそう。さんかくさんのおとぎ話コーデは、着物以外の小物にもこだわりを感じられる。自分のなりたいスタイル、取り入れられそうなものを探しながらページをめくる手が止まらなくなった。

KIMONOanne. vol.6

「やっぱりレトロが好き」では、アンティーク着物を着て行けば映えること間違いなしのレトロな雰囲気のスポットを紹介している。純喫茶と着物という組み合わせに、いつか自分もと胸がときめく。

KIMONOanne. vol.6

 さらに、着物好きにうってつけな習い事が「習ってみたい」で紹介されている。ハードルが高く思われがちな古典芸能も、どういったものかを知ることによって親しみを持てる。せっかく着るなら着物を活かせる何かをはじめるのも有りでは?

KIMONOanne. vol.6

 他にも「キモノで推し活」など、普段の着こなしをより豊かにしてくれる特集が満載。着こなしは人によって個性がたっぷりで、着物という衣服の懐の深さを実感できる。普段の洋装では使わない色や小物の組み合わせでも、着物だと目を引くおしゃれな着こなしになる不思議。本書は、「着物って奥深くてかわいくて楽しい!」と改めて実感できる、ワクワクとドキドキが詰まっている。

文=山上乃々

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