歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

ハイパフォーマー

今回は、「世界3万人のハイパフォーマー分析でわかった 成功し続ける人の6つの習慣」(2024年)を読みました。

 

 

ハイパフォーマーという人たちがどんな習慣を持っていて、どのようなことで悩み、苦しみ、前に進めなくなってしまうのかがよくわかったので、学んだことをまとめたいと思います。

 

 

ビジョンが明確

 

ハイパフォーマーは、自分が何者で、何を望み、そのためにどうすればいいか、どんなことを「有意味」「充実している」と感じるのかを明確に意識しているそうです。つまり、どれだけ自分自身を「知っている」かが、自分自身をどれだけ肯定しているかに結びつくということあり、 仕事の楽しみや、生産性、収益性、満足感につながる「ストレッチ・ゴール(背伸びした目標)」を自ら設定することにもつながります。

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日々の仕事や家事に忙殺されて、自分が何を求めているのかわからなくなった時は、ちょっと立ち止まって、自分は何が好き?、どんな仕事をしている時に満足して幸福感を感じる?と自分に問い、少し背伸びした目標を設定するようにするといいですね。自分自身、対人関係、スキル、貢献の4つのビジョンを持つようにすると良いそうです。

 

 

常に心身を健康に保つ

 

ハイパフォーマーという人たちは、精神的・身体的・感情的な活力の三拍子が揃った、ポジティブで持続的なエネルギーを持っています。ハイパフォーマーを10年間コーチングしてきた著者さんの経験によると、彼らのエネルギーを高めるには、「トランジションの活用」を指導するのが、最も簡単で、速く、効果的だったそうです。仕事を始める前、家に帰る前などに1〜2分目を閉じて、身体の緊張を緩め、次にやることの意図を設定するということです。

また、大事なイベントの前には、どんな感情で臨みたいかを事前にプライミング(刷り込み)しておくこと、そして、身体づくりへのコミットメントも大事になります。

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内発的動機と義務感

 

ハイパフォーマーは、パフォーマンスを発揮「したい」ではなく、「しなければならない」という感情的動因(心理的欲求)を持っています。彼らになぜそんなに頑張るのか、なぜ覚悟がゆらがないのかと聞くと、決まって以下のような回答が返ってくるそうです。

  • 私はそういう人間なんです。
  • 私はそのように生まれてきたんです。
  • そうしないことは考えられませんね。

パフォーマンスを発揮するための必須要素としては、アイデンティティ、熱中、義務感、切迫感があり、4つが合わさるとほぼ確実に高いパフォーマンスを発揮します。内的にも、外的にも「必然性」を持っており、達成したい目標を周囲に公言しているのだということでした。

 

 

優先順位づけと効率性

 

良い仕事というのは、ただ時間をかければ良いというものではなく、質の高い重要なアウトプットを生み出したかどうかで決まります。書類を整理したり、迷惑メールを削除したり、会議に出ることは本当の仕事ではありません。ハイパフォーマーはそれを理解しているため、自分の目標をかなえるための段取りをスケジュールに落とし込み、集中するためのダウンタイムを効果的に取り入れます。心身の健康やワークライフバランスを常にモニターし、魂がわくわくする仕事をしているということでした。

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他者への影響力

 

文句ばかり言う人っていますよね。ハイパフォーマーはそのような人には、見方や考え方を変えるため「こう考えてみよう…」「~についてどう思う?」「~してみたらどうだろう?」という言い方をします。また、その人が成長できるよう促し、その模範を自ら示そうとするそうです。

 

 

勇気ある行動

 

勇気ある行動というのは、先の読めない状況や現実的なリスクがあったり、大きな利害がかかっている状況でも安全や報酬、成功の保証なしに大義や自分以外の人のために何かをすることを言います。そして、それは世界のため、世の中のためではなく、たった一人の愛する人のため、家族のため、仲間のためといった個人的な相手に対して発揮されます。

 

 

まとめ

 

本書を読みながら、人はこんな完璧には生きれないよ!と思いました。ハイパフォーマーとは言え、6つの習慣の全てが完璧な人はいないと思います(だからこそ、著者さんのコーチングが人気な訳で…)。しかし、40代・50代くらいで「自分の人生は、このままでいいんだろうか」「これからどう生きていこうか」などと心の葛藤や危機感を募らせるミッドライフクライシスに陥ってしまった人には、とても有効なアドバイスが本書の中にたくさんあったのではないかと思います。

やっぱり、自分の人生の意味を知っている人、自覚している人こそが、高いパフォーマンスを発揮するということだなと思いました。